裁くもの
スーパーから閉店時間を告げる音楽が流れる。
「はぁ、今日も1日おつかれさんっと」
まさかあの女が殺されるとはねぇ
「良い身体だったのに、もったいねぇ」
ニヤニヤと男は笑う。
男は裏口から出てたばこをふかす。
「そんなにいい女だったんですか?」
「あ、ああ年のわりにはなって誰だおめぇ」
「呪いを継ぐものですよ」
ひゅっと目の前を何かが走った。
「ぐぎゎわぁぁ」
顔面から血が吹き出る…
「な、なんなんだ、てめぇ」
男は慌てて逃げようとする。
すると包丁を持った男は冷静に足を刺す。
「ぐわぁぁぁ」
「逃がしませんよ、これで僕たちを縛るものは何もなくなるんですから」
「助けてくれ、何でもするから」
「なるほど、これは確かに楽しいな」
男のもう片方の足を包丁で刺す。
「ぐぅぅぁぁぁ、だ、だれかぁ」
「呼んでも誰も来ませんよ、パートのおばさんたちは今頃ロッカーで死んでるから」
「な、なんだとお前狂ってる」
「そうだよ、僕は狂っているんだよ」
男は包丁を両手で持ち直し、店長だったその男を滅多刺しにする。
「さて、あとは助けるだけだ、その前に…」
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