殺人鬼は消えない
真奈美が目を覚ますと、刑事たちに囲まれていた。
「くっ」
「相良真奈美さんですね?」
「…」
「君を高校連続殺傷事件の容疑者として逮捕する」
「…」
なぜだ、なんでこんなことに…こんなはずじゃない
「この袋の中身についても話してもらいますよ」
「…」
「黙秘を続けるつもりですか」
真奈美は手錠をかけられパトカーに乗せられる。
「何で、こんなことに…早く実行にうつさねば」
男は走って森の中に行く。
「結局、首を突っ込んじまったな…てかよ、あんなことして大丈夫なのか」
「私は逮捕のきっかけを作っただけよ、あとあの子も助けられたし…」
「そういうもんかねぇ」
無精髭を生やした男はタバコをふかす。
「でも、こんなことになるならもっと早く助けて上げればよかったよ」
「まぁ、どちらにしてもまだ終わってなさそうだが…これ以上は無理だぞ」
「うん、ありがとう。叔父さん」
叔父さんと呼ばれた男は車に乗って走り出した。
「君はなぜ、あんな物を持っていたんだい?」
「…」
「あの首は南川早苗さんとお母さんだね」
「…」
「ふぅ、困ったな。南川瑛人君を殺したのも君かい?」
「…」
「とにかく、高校での殺傷事件は証拠が明白だからそっちで逮捕はするよ。それからゆっくり話を聞かせてもらうよ」
真奈美は留置所に入れられる。
どうして…私が捕まるわけがない。
あの時誰かに殴られた。
それが、状況を狂わせた。
瑛人くん…助けて
警察署内が騒がしい…また事件かしら
安斉山高校
男はすたすたと高等部に入っていく。
そして、保健室をノックする。
「はい、誰?ケガでもしたの」
保険医は保健室の扉を開ける
「あ、あなた…なんで、うっ」
腹部に痛みが走る
包丁が刺さっていた。
「ぐっ、な、なんで」
男は保険医を滅多刺しにする
「時間がないんだ、あの子を助けないといけないから」
男は包丁をおいて走り去っていく。
俺の返り血を浴びた姿をみた生徒が悲鳴をあげる。
顔は隠しているからすぐにはわからないだろう。
男は再び森に入っていく。
後1人、スーパーの店長だ。
あいつを殺して呪いは終わりだ。
男は着替えをすませて、再び歩き出す。
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