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引っ越した町は悪に満ちている  作者: まなた
瑛人編
133/178

解決にむけて

僕は途中で買ってきた、ペットボトルの水を真奈美さんに渡す。


「でもそのあと学校で起きた殺人や、フリーライターの殺人は誰が殺ったんだ」


「ありがとう、学校で起きた事件はお母さん達よ、私は関わってない。表面上は仲良くやってた私の友達を殺すことで私を挑発したのと、誰かさんに悪い虫がつかないように殺したんじゃない?」


「誰かさん?」


「瑛人くんに決まってるでしょ」


「僕に近づく人間を殺していったってこと」


「そうね、事件の真相に近づくもの、あとは悪い虫」


「真相に気づいた人の口封じはわかるけど」


「ちなみにフリーライターの彼を殺したのは私じゃないわよ」


「でも、フリーライターの資料には真奈美さんに会いに行くって」


「そうみたいね、あのライター私が行っていた過去の殺人犯って見抜いてたみたいだからちょうどよかったわよ」


「北條美咲も真奈美さんじゃないよね?」


「うん、むしろ私はあの子にも犯人捜しに協力してもらってたしね」


「美咲ちゃんが殺されたのは私のせいね、巻き込んでしまった形になった」


あれだけ、人を殺してるのに。巻き込んだことには罪悪感を持つのか…


「フリーライターの資料にも今回の連続事件の犯人についておおよそかかれていたんでしょ?」


「そうだね、でもライターは全て真奈美さんがやったと思ってたみたい」


「なんだ、大したことないのね、あなたはどうなの?実際私が全てやったと思う?」


「いや、無理だと思う」


「私が全部やりました」


「えっ?」


「そうだったら楽だったでしょうね、でも現実は違う」


「そうだね、でも真奈美さん。なんで生徒を沢山殺したんだ」


「あれは…そうね。爆発しちゃったのよ」


「爆発?」


「そう、連続殺人を利用されたのと。挙げ句殺されそうになったことにね」


「それであんなことを」


「ええ、そうよ。すごいでしょう」


「すごいけど、ほめられたことではない」


「わかってるわよ、ほめてほしいなんて思ってないから」


「でも、犯人はもうわかったよ。母さんと祖父母、安田刑事に松田刑事だね」


「そうね。あとは姫が巻き込まれないことを祈るわ」


「姫…沙夜が殺されるっていうのか?」


「まぁ、それもあるわよね、真相に近づいてるわけだし」


「そうそう、松田刑事と私のお姉ちゃんがどこで殺されたと思う」


「えっ?わからない」


「あなたの住んでいるアパートよ」


「え。そんな」


「いつでも、解体できるように部屋を空けている、考えればわかることよ。今頃2人の死体はどうしたのかしら、放置かな…ねぇ」


真奈美さんは僕に向かって何かを投げてきた。

僕はそれを、キャッチする。


「鍵?」


「そう、確認してきてほしいの…松田はともかく、お姉ちゃんを」


「わかった。やってみる。部屋の場所はわからないよね」


「うん、そこまではね。しらみつぶすしかないわ」


「やってみるよ、必ず探してみる」


「うん、ありがとう。あと妹さんによろしくね」


「あ、ああわかった。また会えるよね」


「うん、また来週ここでね」


僕は鍵を握りしめ、森を後にした。

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