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現場にて
僕らは家に着いた。
「母さん?」
「あら、瑛人、沙夜。今日はすき焼きよ」
鍋の中には得たいの知れないものがグツグツとしている
「お母さんもうダメだね」
沙夜はポツリと言う。
「お母さん、自分の部屋に戻ってて」
僕たちはスーパーで買ってきたお弁当を食べた。
そのあとは夜がふけるまで、あの本を読み返した。
「でもなんで、首から上がないの?」
沙夜が聞く
「この本だと、最初鬼が現れたときに頭から人を食べたって書いてある」
「それを模倣してるってこと?」
沙夜の顔色が悪い
「大丈夫か?少し休みなよ。夜になったらまた起こすから」
「うん、ちょっと休む」
僕は沙夜が横になっている間に本を読み続けた。
気づくと23時になっていた。
「沙夜、起きてそろそろ行こう」
「うん、ごめん。寝ちゃってた」
僕たちは北條の遺体がみつかった現場に再度言ってみた。
お巡りさんはいない。
「今がチャンスだ、なにか証拠を探そう」
僕と沙夜は手持ちのライト頼りに何か証拠がないか探し回った。
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