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引っ越した町は悪に満ちている  作者: まなた
瑛人編
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焦り

真奈美さんのヒントからすると、あの家に入れるのは…

管理人さんと警察官…つまり安田刑事か


管理人さんはそれなりに高齢だから、安田刑事の可能性も高い。


父さんは40代だったが、刑事にはかなわないだろう…


一応管理人も共犯者と考えておこう。


「おはようございます」

看護師さんが入ってきた。


「あ、おはようございます」


「あら、目が覚めたんですね、先生を呼んできます」

そうか、僕はずっと気を失っていることになってたのか


「南川さん、どうですか?体調は」

僕はまだ退院はしたくなかった。ここに入ればまた真奈美さんが来る気がした…


「まだ、頭がぼーっとしています、記憶も曖昧で」


「そうですか、まぁ無理もないですね、ご家族の方に連絡しますね」


「ありがとうございます」


母さんが殺人を続ける理由…

ある人の快楽のため?

一体誰だよ。

そういえば真奈美さんは言ったな

美咲ノートにヒントを書いたのに…と

そうだ、あのノートをもう一度見れば…


どうする、さっさと退院するか、真奈美さんを待つか…


「お兄ちゃん」

勢いよく扉が空いた。


「ああ、沙夜、おはよう」


「おはようじゃないわよ、心配したんだから」


「ごめんごめん」


「瑛人、大丈夫?」


「うん、まだ頭がぼーっとしてるけど」


昨日真奈美さんは母さんは刑事を殺したと言っていたな。


なぜ母さんは人を殺しているのにこんなに平然としていられるんだ。


狂っている…

いやそれは今その母さんと普通に会話している僕もそうなのかもしれない。


やっぱり早く退院をしよう。


「僕はいつ退院できるの?」


「焦っちゃダメよ、瑛人」


「そうだよ、まだ無理だよ」


「そうですね、まだ入院してたほうがいいでしょう」

先生も後押しする。


やはりだめか。

こうしている間に母さんは真奈美さんの居場所を探しているかもしれない。


もしふたりが出くわしたら真奈美さんは負ける。


僕と沙夜に空手を教えたのは母さんなのだから。


お読みいただいてありがとうございます。ブックマークや、評価いただけるとうれしいです。

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