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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕〔ガールズラブ要素〕〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

もしかして異世界転生?

作者: ぽんきち

【冒頭だけです。ご了承ください。】


これは魔法が使える人々の物語である....



〇〇暦392年

国民は国王の圧政に耐えながらも、なんとか生き長らえていた。しかし、大災害が発生し国民の命の火は消えようとしていた。これを救ったのは1人の男だった。彼らは救世主と呼ばれ、後に国を建て直し初代国王に就いたのだった。


--------------------------------------------------------------------

時は移り変わり ●●暦202年

救世主たちが建国した国も繁栄し、皆が幸せ暮らしていた....




「アケミ!もう8時よ!いい加減に起きなさい!学校に遅刻しても知らんよ!」


私は、耳をつんざく金切り声でベットから飛び起きた。寝坊助のまま洗面台に向かうと、顔を洗い歯を磨く。そうしているうちにだんだんと頭が覚醒してくるのがわかった。ダイニングテーブルに着くと母が丁度キッチンから朝ご飯を運ぶところだった。


「母さん、運ぶの手伝おうか?」


「いや、それよりも学校の準備できたの?」


「できてるよ」

と言うと同時に、朝ご飯が私に向かって飛んできた。しかし、朝ご飯は私の目の前で急旋回しダイニングテーブルに着地したのだった。


「母さん、危ないじゃない。気を付けてよね」


「何を言っているのアケミ。私が魔法の操作を間違うはずがないじゃない。だって私は魔法省の役人なのよ」


「そうはいっても、『大魔法師にも詠唱の誤り』のことわざがあるじゃん」


「くッ...そんなことはいいから学校に遅れるよ。学生の魔法行使は原則禁止なんだから」


そうだった。ここは前住んでいた場所と違う。前住んでいた場所は魔法特区で魔法行使が自由にできたのだ。しかし、母の職場の移動に伴って魔法特区から先月越してきたのだ。いまだに前住んでたところのように魔法を使い学校へ登校してしまいそうになる。そろそろ慣れないとなぁと思いながら朝ごはんを食べ始めた。


「プルルルルルルルッ プルルルルルルルッ プルルルルルルルッ」


「母さん携帯なってるよ!」


「分かってるわよ〜」


と聞こえると同時に、携帯が母さんの方に飛んで行った。母さんは、現在受け持っているプロジェクトが忙しく、いつも夜遅くに帰ってくる。今日も2時間ぐらいしか寝てないはずだ。


「おはようございます、部長。その件はですね、今週中には目処が立ちますので、もうしばらくお待ち下さい。必ず見つけてみせますので。ではまた1時間後に、失礼します。 ガチャリ」

「なんなのよ、あのたぬき親父は。1時間後に会うってのに朝からグチグチ嫌味を言われなきゃならないのよ!。アケミ、もう行かなきゃ行けないから戸締りよろしくね。ガチャッ」


「はいはい、わかった。いってらっしゃい」


母さんは、嵐のように去っていった。私も学校に行くために戸締まりを始めた。


これでよしっと。「じゃ行ってきます」と心に念じてから家を出た。新しい学校は、家から徒歩15分のところにありかなり近いが、魔法が使えた先月よりも登校時間が長くなった。「魔法が使えたら登校時間が短縮できるのに...なんで歩かないといけないのよ」と考えているうちに学校に着いた。


1時限目は歴史だった。私は歴史が1番嫌いなのだ。だって、初代国王の功績を延々と聞かなければならない。私は初代国王のことを好きにはなれない。凄いとは思うがそれまでだ。たぶんそれは、父親のせいだろう。私は父親との記憶がほぼない。私が小さい時に旅に出たみたいだ。「みたいだ」というのは母さんから聞いたからである。母さんは旅に出たと言っているが、私は蒸発したのではないかと思っている。なぜなら父親から一切連絡が来てないのである。旅をすること自体は珍しくないのだが、10年以上も連絡がないのは異常である。さらに衣服類がそのまま置いてあるからだ。母さんは、父親が蒸発してから、仕事量を増やして私を養ってくれている。本当に感謝してもしきれないぐらいだ。でも、それがなぜ初代国王に関係があるかというと父親の顔が、初代国王に似ているからだ。初代国王の肖像画を見るだけで、父親を思い出し忌んでいる。完全に八つ当たりだが...


「ジリリリリリッ はい、では授業を始めます。今日もよろしくお願いします」


授業が始まった。


「今日も初代国王アイオーン・ケミリウス様の幼少期から現代に至るまでを簡単に復習してから授業に入りましょう」


またやるのか。この先生は毎回授業前にこの復習をしないと授業が始まらない。もう10回はした。ただでさえ初代国王の話は聞きたくないのに...私は一応ノートを開いて今回の復習も聞くフリをしていた。


「ア...ーン様...幼...期にアブ...・オー......と呼...れていま...た。」


「おい、タチバナアケミ!聞いてるか。上の空で聞いてるんじゃないぞ。先生にはわかるからな!」


「わかりました。すいません」


びっくりした。全く聞いてなかった。


「じゃ続けるぞ。この頃、12歳までは、仮名があり13歳になったら教会から真名が与えられました」


でも、毎回同じ内容だし、聞かなくて良いだろう。私は飽きて椅子で遊び出した。最近気付いたが椅子の背にもたれ掛かって椅子の前側2つの脚を浮かせて後ろ側の2つの脚でバランスを取るのが面白い。たまに、後ろに倒れそうになるが足を床につけていたら危なくないし、何よりスリルがあり楽しいのだ。


「ア...ギー・.....モルは1...になるまで...孤...院の仲...と共に...長し、幼少....を...しました。こうして....ブ...ー・オ.....ルは13歳に...たらアイ...ン・ケミ.....スの名を与え....後に世....救っ....代国王....たの...」

「おい、タチバナ!お前いい加減にしro y」


わっビックリしt

うそっ 床に足がつかない。あっまずい後ろに倒れる。

「うわああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


ここはどこだ。保健室だろうか。体のあちこちが痛い。


「あっ、モル兄ぃが起きたよ。ソラ兄ぃ」


「ほんとだ」「ほんとだ」


「ほんとだね。カール達、アブが目を覚めったよって院長先生を呼んできて。」


「はーい!!!」


この子らは誰だ。歳は4歳と10歳ぐらいだろうか。


「やぁ、気が付いたかい。アブ」


何か彼の目が光ったような気がした。


「覚えてないだろうから説明すると、アブさんは崖から落ちて意識がなかったんだよ。目が覚めて本当に良かった」


えっ私はアケミである。アブなんて名前でもない。夢でも見ているのだろうか。

いや、もしかしてこの状況は異世界転生をしてしまったのだろうか。異世界転生とは、ここ数年で流行り出したコンテンツである。現実世界で不慮の死を遂げ神様などの上位の存在からチート能力を与えられ異世界に転生して成り上がるというものである。今、この状況が異世界転生に似ているだろう。元いた場所、前世?では頭を打ったはずだが、今は体全体が痛い。目の前にいる10歳ぐらいの、確かそら兄と呼ばれていた男の子の言う通り崖から落ちたのも納得できる。ただ、気になるのは、この体の本当の持ち主はどこに行ったのだろうか。まさか、この体の本当の持ち主の自我の部分が消えて、その空いたところに私の自我が入ったということだろうか。


「おーい、アブさん聞いてる?。僕のこと覚えてる?。覚えてなさそうだから自己紹介するね」


「僕の名前は、ソラ・アグリティ。ここアーノルド孤児院の最年長の12歳。アブさんと同じだよ。年下の子からソラ兄と呼ばれていて、アブからはソラと呼ばれていたよ。

アブさんが目覚めた時に居た子たちはカール、レック、リルだよ。

ちゃんと覚えてる?。状況把握できたかい。早く思い出してねアブ....」


「ありがとう、ソラ。だいたい状況は分かったよ。でもすまない。記憶が全然ないんだ。」

やはり、異世界に転生したみたいだ。目の前にいるソラのおかげで、なんとなく状況は掴めた。私の体はアブと呼ばれる男の子のもので12歳。アーノルド孤児院で暮らしており、目の前にいるソラと同い年でこの孤児院の最年長みたいだ。少し話しただけだが、何か、目の前の男の子ソラは12歳と思えないぐらいしっかりとしており、大人びている。まさに、人生を達観している。そんな感じがした。

私がこの子たちが言う「アブ」ではないことは黙っておいた方がいいだろう。異世界転生の小説を読むと、序盤に主人公が自分が転生者だと周囲にばらさないことが多いみたいだ。確かにいざ自分がその立場になってみると、黙っている理由がわかる。自分が転生者だと言うことを周囲に言うのが怖いのだ。まだ自分の能力がわからないが、異世界転生の小説通りだと大きな能力を得ているだろう。この能力を知られるわけにはいかない。まだなんの能力か分かってないが...。1つ心配なのは、転生する時に神様や上位の存在に会わなかったことである。まぁそこは大丈夫だろう。

だから私は、転生者だと言うことを黙っておくことにしたのだ。幸いにも記憶喪失だと思われているようだし。


「ソラ!アブが目を覚ましたって本当かい!」


「あぁ、本当だよ先生。でも、記憶喪失みたい」


院長先生が来たみたいだ。院長先生は想像通り、元気なおばあさんだった。ただ足が悪いのか足を引き摺っていた 。歳は60歳ぐらいだろうか。私が過ごしていた世界の同年代の女性にしては体は大きく、いかにも若い頃は冒険者でした。と言わんばかりの風貌をしている。たぶん足を怪我したので冒険者を辞めて孤児院の院長になったのだろう。


「体は痛むかい?アブギー・オーモル。記憶がないそうだね。私の名前がわかるかい?」


「すみません。わかりません。でも、そこにいるソラから私のことを聞きました。何も思い出せませんが、安心してください。体は平気です。記憶も、じきに回復すると思います」


「そうかい。そんだけしっかりしているなら平気そうだね。ちなみに私の名前は、ユリア・イーサンだよ。今日はゆっくり休みなさい」


「はい、わかりました」


うーん、「アブギー・オーモル」ってどっかで聞いたことがあるんだよね。どこで聞いたのだろうか。今日は状況把握で疲れたから一旦寝て、明日考えよう。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


そうこれは、アブギー・オーモルが初代国王アイオーン・ケミリウスになるまでの物語である。


お読みいただきありがとうございます。駄文ですみませんでした。何かおかしい表現や矛盾点がありましたら、感想にてお知らせいただけますと幸いです。

短編設定のためこれで終わりです。しかし、まだ書いてない設定等があり、書いてない設定を書くまでは続けていこうと思います。ただ、ここで力尽きてしまったため再開まで時間を要します。

また、これを読んで面白くなりそうと感じた方は評価をしていただけますと幸いです。

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