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夢幻泡影のカレイド・マジック  作者: 匿名Xさん
第二章 ~嘆く少女のアウフヘーベン~
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2-7.魔法道具=魔法の代用品


 さて、本は買ったから次は魔法道具に行ってみよう。


 魔法道具屋は、さっき通った防具を売ってる区画の近く、武器を売ってる区画と、今いる雑貨関係を売っている区画の近くにある。

 やっぱり魔法の主な使い道は戦闘と生活関係だからかな?

 リヴァレンの町にも店はあったけど、品揃えが少なくて買わなかったんだよね。ここみたいな大きい町の方がいいものがたくさんありそうだから期待している。


 「予算は?」

 「とりあえず一番いいところで」

 「分かったわ」


 フェルアが案内してくれたのはリード商会という店だ。

 本店は王都にあって、食品に衣服、武具や魔法道具、家、土地、さらには金融と幅広く手掛けているらしい。どこの大企業だ。

 この国でトップの商会で、「欲しいものがあればリード商会に行け」


 この町だけでも食品、金融、魔法関係、郵便の4店舗がある。

 その中でここが魔法関係を主に扱っている支店らしく、生活関係の魔法道具ものはもちろんのこと魔術師なんかが着ているローブや魔法薬(ポーション)とかも置いてある。


 まずは一階のから見てみよう。

 この階では魔法道具を売っていて、用途ごとに商品がきっちりと並べられている様は、雰囲気としては電化製品売り場みたいな感じだ。


 野営の火起こしの時によく使うライターみたいに火を付ける魔法道具や、ランプのような照明の魔法道具やコンロ型の調理用魔法道具だけでなく、洗濯をするための魔法道具や冷蔵庫のように食品を保存するための魔法道具などの初めて見るような物もある。


 ランプやコンロといったものは日常生活でよく使われるから比較的安価なのだが、洗濯や冷蔵庫の魔法道具はこの世界の普段の生活では必須というほどの物ではないからか値段が高く、使用するときの魔石の消耗が激しいので、比較的裕福な家庭しか買うことは出来ないだろう。高度経済成長期の三種の神器かな?


 一般人の月収は銀貨数枚だから、月の収入が少なくとも大銀貨――100万くらいないとこういった物を普段使いに出来ない。 

  もしくは魔石を安定して集められる金級以上の高ランク冒険者の家庭ぐらいだろう。


 わたしならそれぐらいの魔石は簡単に確保できるんだけど、旅の途中の洗濯は魔法を使えば1分もかからないし、マジック・バックには魔力を込めてあるから腐敗が遅くてひょっとすると冷蔵庫よりも長持ちするんだよね。


 あれ? 夜は照明の代わりに光魔法を使っているし、調理は素材を切るのも鍋を温めるのも全部魔法でやっているからいらない。

 これって魔法道具いらないじゃん? わたしって何のためにここに来たんだろ。


 「もういいの?」

 「うん。よく考えたら魔法道具使わなくても自分でできた」

 「……なんで来たの?」

 「……よし、ローブとか杖を見に行くか!」



 魔術師たちや冒険者たちが使う関係の物は二階と三階にあった。


 商品はローブや杖の以外にも、魔法を使う時の触媒だったり魔法の耐性をあげるお守り(アミュレット)魔法薬(ポーション)なんかも売っている。


 ローブから見てみよう。 


 魔術師専用のローブは、マナを安定させて魔法の威力を高めたり、術の精度を上げたりといった魔法の発動を補助する物のようだ。


 物語とかの魔法使いが、いつもローブを着てた理由がやっと分かった!


 その他にも、近接タイプの冒険者が装備することで受ける魔法のダメージを減らす物だったり、物理攻撃を和らげる物など、一種の魔法道具みたいなもののようだ。


 ちょうどいい機会だし、養護施設にいる冒険者組の子たち用に物理攻撃軽減のローブを買ってあげよう。


 わたし用のものは、ほら、攻撃来る前に避けるなり魔法で防ぐなりどうとでも出来るし。

 同じ理由で、アミュレットなんかしてもキーホルダ代わりにしかならないし……。



 気を取り直して杖を見てみよう。


 こちらは短杖と長杖の二種類があって、効果は威力と精度の上昇。

 無論、魔法少女の使っているようなマジカルなステッキはない。そんな実用性に乏しい物を使っていたら、魔物を狩るどころか逆に狩られる。

 どちらかというと、いざという時に棍棒のような武器として使える長杖が多い気がする。


 そんな感じで、置いてある杖をなんとなーく眺めていたら、ふと一本の短杖に目が留まった。

 こっ、これは! 某学園物の魔法映画に出てくる最強の杖っぽいのがコーナーの一角に!

 お値段は金貨三枚。

 余裕で買えるんだけどな~、個人的には杖の先端に宝石がついていたりするデザインにファンタジーさがあるものの方が好みなんだよね。 


 それに、わたしの戦闘スタイルって基本的に魔法と剣を併用するから片手が塞がって邪魔になるし、杖で強化される威力なんて微々たる物だから、持ってても意味ないしさ。


 一番問題なのは、ちょっとでも力を込めて魔法を使おうものなら杖が簡単に折れる気がするから、すっごい慎重に魔法を使わないといけないところなんだよね。

 少しでもマナを込めすぎると最悪の場合爆発することもあるらしい。


 わたしって一応魔導士だよね?

 杖持つと逆に弱くなるってどゆこと?



 杖のコーナーを後にして、最後に見るのは魔法薬(ポーション)と魔法の触媒関係のコーナー。


 むしろ、ここが本命のコーナーだと言っても過言ではない。

 調剤器具に魔法薬を作るための薬草やキノコ、魔物の角や内臓を干した物、鉱石に魔石と行った物の他にも、魔物の血や魔方陣を描くための特殊な染料やチョークみたいな、一体何の儀式をするんだって感じの物まである。


 儀式には興味が無いけど、魔法薬の材料になるものは買っておきたい。


 だが、ここでも問題が発生した。

 商品棚に並んでいる物は、わたしの持ってる物の方がランクが高かったりする。


 例えば薬草の種類なんだけど、十段階で評価するならば、ここのものは大体ランク1~5ぐらいで、黎明の森で採集したわたしの持ってる物はランク4~7くらい。

 初めて見る物や持っていない物の大半は、効力が低いから使える用途が限られるし、代用できるものが手持ちにあるからぶっちゃけ言うといらない。


 上の方のランクの物は値段が銀貨とかで、趣味として魔法薬を作っているわたしとしては、そこまでして買いたいものではない。


 ほんと、わたしってここに何しに来たんだろ。



 結局、この店で買った物と言えば、ルークたち用のローブ五着と薬品を数点だけだった。


シオン「いやー、言い買い物したなー」

フェルア「ローブくらいしか買ってないわよね?」

シオン「うっ……」

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