???.夢幻泡影のカレイド・マジック
読みにくい部分(特にスマホ)や至らない点が多々あります
「『終の焔』」
「『悲嘆の大河』」
男の手のひらから全てを飲み込もうとする墨色の炎が放たれる。
冷徹で、無感情で、それなのにどこか情熱的で……他者の命を奪わずにはいられない、思わず涙が出てしまうような悲しい闇。
迎え撃つのは白金に輝く、幻想的で気高いマナの奔流。
少女の操るそれは、触れる大地を、大気を、時間も空間をも皆等しく凍て付かせていく。
両者の魔法はぶつかり合い、せめぎ合い、互いが互いを侵食し、しばしの拮抗の後、弾け飛ぶようにして相殺された。
その余波は、つい先程まで荘厳さと美しさを兼ね備えていた玉座の間を瓦礫の山へと変え、吹き飛んだ壁からは夜風が吹き荒び、崩れ落ちた天井からは満月が覗く。
「『黒血の炎雨』」
無数の黒雨が空を支配する。
夜空を埋め尽くす弾幕は少女の退路を塞ぎつつ、ゆっくりと自由落下を始めた。
「星魔法――『夢幻流星群』」
幾筋もの輝きが闇を払う。
宙を駆け巡る虹色の弾丸は迫り来る魔法を掻き消し、男の魔法障壁をも破り、彼の左腕を吹き飛ばした。
「何だ、その顔は?」
「いや、もっと違う未来があったのかなって」
男の問い掛けに対し、哀れみの表情を浮かべた少女が応える。
「その妄言は私たちに対する侮辱だ。そして、そのような未来は訪れることはない」
「そうだね、私たちは分かり合えない」
「ああ、俺たちは戦う運命にある」
男は消失した腕を再生させ、少女は新たな魔法を構築する。
「「さあ、私(俺)のために死んでくれ」」
◆◆◆
その少女は『勇者』と呼ばれた
常に戦いの最前線に立ち、数多の絶望を退け、人々に希望をもたらした
一方で彼女は『魔王』とも呼ばれた
人も魔物も、竜であろうが悪魔であろうが……
何者も彼女に敵うことはなく、圧倒的なその強さは人々に恐怖をもたらした
これは1人の英雄の軌跡を辿る物語
そして、1人の少女の英雄譚だ
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