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ダンジョン攻略6

 「・・・震は大丈夫かな?」

 震と別れ、先に進む風太は、震が無事に付いて来れるか気にしていた。

 『・・・主。今は、一刻も早く、神の許に行くのが先決だ。』

 「・・・分かってる。・・・スチュパリデスの話だと、ここには王と呼ばれる魔物が大勢いるはずだ。時間をかけるわけにはいかない。」

 フェニックスに乗り、ダンジョンを進んでいく風太。すると、突然風太達を岩の槍が襲う。

 「!【トルネードバースト】!」

 風太は槍を風魔法で迎撃し、砕く。

 「・・・来たか!」

 風太は、岩の槍を飛ばしてきた相手に目をやる。そこには、巨大な牛のような魔物がいた。

 「・・・牛型の魔物・・・。ベヒモスか!」

 『獣の王と呼ばれるほどの魔物だ。気を付けろ。』

 「・・・でも、相性は俺の方がいいはずだ。あいつは土。地属性じゃない!【トルネードバースト】!」

 風太は、ベヒモスに風魔法を放つ。

 『・・・小賢しい・・・!』

 しかし、ベヒモスは地面から岩の壁を生み出すと、魔法を受け止めてしまう。

 「!?嘘だろ!?」

 『・・・俺を、ただのベヒモスと一緒にするな!』

 ベヒモスは、咆哮を上げる。なんと、周囲がどんどん砕けていく。

 「!衝撃波か!フェニックス!」

 『くっ!』

 フェニックスは、何とか衝撃波を免れるも、バランスを崩して地面に落下してしまう。

 「・・・フェニックス。・・・大丈夫か・・・?」

 『・・・問題ない・・・。』

 『・・・侵入者よ。ここから先は通さん!』

 ベヒモスは、止めを刺さんと岩の槍を地面連続で放つ。

 「!」

 岩の槍は風太達に直撃したかに見えた。だが、次の瞬間、何かが割り込み、それを防ぐ。

 『!?』

 『危ないな。僕の友達にこんなことしないでほしいな。』

 なんと、フィードが自身の身体を盾にして、槍を防いでいたのだ。

 「・・・ありがとう、フィード。・・・無詠唱召喚が使えててよかった・・・。」

 『油断しすぎだよ。あれは、ベヒモスの王、エンシェントベヒモスだ。進化したガルーダ同様に、上位属性の魔物だよ。』

 「・・・道理で威力が桁違いなはずだ。」

 『・・・何故、風の竜がこの領域に!?』

 『エンシェントベヒモス。すまないけど、通してくれないかい?僕達は、ランドに会いに行くんだから。』

 『・・・しかし・・・主の命が・・・!』

 『なら、君が監視として僕達に同行すればいいじゃないか。不審なところがあれば、その時倒せばいい。』

 『・・・。』

 エンシェントベヒモスは、しばし考え込むも、無理矢理納得した様子で、道を開ける。

 『・・・風の竜の言葉を信じ、お前を通そう。』

 「ありがとう。・・・フェニックス、まだ飛べそうか?」

 『・・・問題ない。』

 (・・・とはいうけど、やっぱりあの一撃はキツかったはずだ。・・・よし。)

 「ここからはフィードで行く。フェニックスは少し、休んでくれ。」

 『・・・分かった。』

 風太はフェニックスをカードに戻すと、フィードに乗り、ダンジョンを再度進む。その後ろを、エンシェントベヒモスが続く。

 「・・・エンシェントベヒモス。ランドのいる場所はどれくらいで着く?」

 『無数のゴーレムの配置された間と、王の間が二つある。怪鳥王ラドンの間と、不死鳥女王フェニックス・ブレイズレギナの間だ。』

 「!怪鳥王!?不死鳥女王!?」

 エンシェントベヒモスの言った魔物の名に、風太は思わず聞き返す。

 『驚いたか?土の魔物のダンジョンに不死鳥の女王がいて?主がもしもの時の切り札として配置している魔物だ。しかも、あの場所は溶岩エリアだ。土のダンジョンと油断している敵を最後に嵌めるための場所だ。』

 「・・・それは何となく分かる。怪鳥王ラドンってどんな魔物なんだ?」

 『ラドンは、地属性の鳥系魔物の王だ。俺と同格の相手だぞ。如何にお前でも、叶うまい。』

 「・・・そいつはいい。説得できればかなりの戦力になりそうだ。」

 『?』

 守りを万全にするための布陣と言うエンシェントベヒモスに対し、風太は自身と戦力の両方の強化ができると思い、嬉しそうだった。

 そうこうしている内に、風太はゴーレムの守る間に突入した。風太達の前に、大量のゴーレムが立ちはだかる。

 「・・・見た感じ、ミスリルやダイヤモンドゴーレムばかりだな。」

 『・・・風太、気を付けるんだ。中にとんでもないのがいる。』

 「・・・ああ。」

 風太は、中でも一回り巨大なゴーレムの姿を確認する。

 『あれは、アダマンタイトゴーレムだ。この世界の最も固い鉱石で作られたゴーレムだ。実質、ゴーレムの王と言っても過言ではない。まさに、鉄壁の守りの間だ。』

 エンシェントベヒモスは、一番大きなゴーレムのことを話す。その言葉の節々から、あれを倒せる者はいないと言わんばかりだった。

 「・・・そうか。鉄壁か。」

 『怖気づいたか?また風の竜に助け・・・。』

 「・・・行くぞ。」

 風太は、アダマンタイトゴーレムに魔力を放つ。何の魔法でもない、ただの魔力を飛ばす、単純な攻撃である。だが、その威力は、下手な魔法とは比較にならなかった。ゴーレム達は、次々に砕けていく。

 『!?』

 一分も経たない内に、ゴーレムはただの鉱石の残骸と化していた。

 『・・・何が・・・起こったんだ・・・?』

 「魔法は効かないから、ただ魔力をぶっ放しただけだ。ゴーレム退治のいい方法ってソウは言ってたけど、本当にそうだな。」

 『!?』

 『風太。これは、確実に敵を殺す技だから、ラドンとかには使わない方がいいよ。』

 「分かってる。じゃあ行くか。」

 そして、何事もなかったかのように風太はフィードに乗り、移動を再開する。エンシェントベヒモスは、慌てて付いて行くのだった。

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