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魔王の娘、決起す

大きな広間、その中心の玉座に一人の少女が座っている。

その少女はかつてこの世界、フローリアで名を馳せた偉大なる魔王アルフジードの一人娘であり、名をソフィアという。

彼女はしばらく思案を巡らせていたが、ふと立ち上がる。

「よし、決めた!誰かー!来てー!」

魔王の娘にしては少し威厳に欠けた口調のソフィアはおもむろに人を呼びつける。

「お嬢様、魔王になるお方なのですからもう少し威厳と慎みを持ってですな…」

ぶつぶつと小言を言いながら現れたのはソフィアの身の回りの世話をしている老執事、ガリウスであった。

ソフィアが生まれる前から魔王一族に仕えており、老いた見た目ながら実力は魔王軍のなかでも群を抜いている古株である。

「えへへー、ごめんごめん!風格を出すのも中々難しくってねー。それよりも私は決めたわ!」

注意されたそばから気の抜けた返事をするソフィアに若干呆れながらもガリウスは続きを促す。

なんだかんだ言いながらも孫娘のような存在のソフィアを甘やかしてしまうのはガリウスの悪い癖であった。

「今度は何を企んでらっしゃるのですかな。あまり悪戯がすぎるとまた魔王様にお叱りを受けますぞ」

悪戯を思い付いてはガリウスや魔王軍の面々を巻き込んで事件を起こすお転婆なソフィアはたびたび無理難題をガリウスに持ち込んできた。

今回はどんな無茶ぶりをされるのやら、もう少し大人しくならないものかとガリウスは心のなかで溜め息をついた。

だが、ガリウスの予想を遥かに越える無茶ぶりがソフィアの口から放たれる。

「わたし、異世界で魔王になるわ!」

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