悲劇を演じるの愉しくてね
「ねえヒドイヨネ。我に復讐セリ」
其れは間違いと思いつつガウスは話を纏め
「つまり師が認識阻害で呪いを」
ニシスはブンブンと力強く頷き
「オノベと俺良い感じで」
「嫉妬から俺が周りに男と認識しやがり」
「更に!!オノベとナナエ夫婦に」
目の前にある机を勢い良く叩く
「質問!呪い受けて記憶はどうなるの」
「おおう。良い質問」
「お答えしよう!全部写真とかも男として認識になる」
「じゃあ良い感じは?」
「良いライバル関係さ!あれはあれで最高で!」
「協力して復讐したと」
「でも呪いは解けない。俺は女に溺れ」
「オノベさんの管理世界で」
「後師殺し前ですよね。溺れてたの」
「でオノベさんが復讐にあい」
「オノベは世界の裏側に潜伏」
「俺は俺で世界を造り」
「したら女神に!!
「でも世界から出ると男扱いに」
「また質問!男扱いと女扱いどっち」
「ダンゼン・オ・ト・コ!!」
オノベは茫然としている
「俺は何を」
「さぁ」
ガウスは答える
「俺は沢山の命を己のために」
「だから全部終えたら死にたかったと」
「・・・・ナナエは」
「呪いなら解きましたよ」
「考えましたね。師の呪いを逆手に取り」
オノベは微かに笑い
「そうかな」
「ええ。俺にはとても他人様を攫い子供を森に捨てるなど」
「夫に我が子がケモノとして生きるさまを見せ」
「それら全て呪いにより良きイベントに」
オノベは虚ろに笑い
「聞けば聞くほど狂気のさただな」
「悲劇過ぎない悲劇を創り俺の手で」
「いつかナナエを」
ガウスは頷き
「どうして。ナナエさんと別れたのですか?」
「ナナエはある日忘れ」
「根性のない俺も忘れ」
ガウスはニヤリと嗤い
「で。諦め切れず視続けていたと」
オノベはブツブツと聞き取れない声を・・・・
「いい加減演技やめません」
「悲劇を演じるの愉しくてね」
「そうですよねぇ~♪」
闘技場には今か今かと皆が目を輝かせ
「黒太子対ヤングチャンピオン」
鐘が鳴り響く高く高く青空まで・・・・・・
お読み頂き有難うございます。




