#6 なん…だと
現在午後六時。
下校時間が過ぎてそろそろ見回りの先生が教室に残ってる生徒達に説教を始める時間。説教って言っても軽いものだけど。
私は説教なんて御免だから早歩きで下駄箱に向かっていた。
階段を降りきったところで私は誰かに声をかけられた。
「こんばんは。今、帰り?」
「こんばんは…えっ!?」
声をかけてきたのは綾子さんの息子さんだった。
な、何でこの人がここに?
ここの生徒だったの!?
てか高校生だったの!?
え、まじで…?
「知り合い?」
「うん、母さんの再婚相手の娘。」
「そう言えばさっき言ってたねー、再婚するって。それより、この子放心しちゃってるよ、おーい、大丈夫かー?もどってこーい」
彼と一緒にいた少年、仮に少年Aとするか、が私の顔の前で手を振る。
「…えっ?あれ?」
「あ、戻ってきた」
「おかえり。もしかして、俺がこの学校通ってるの知らなかった?」
彼はおかしそうに笑いながら聞いた。
「え?あ、はい。びっくりしました」
「そっか。俺は知ってたんだけどなぁ」
なん…だと
まじで?
なぜ?なにゆえ?ホワイ?
「要、俺そろそろ帰るね」
「そうか、じゃあまた明日」
「うん、また明日なー」
そう言って早歩きで少年Aは校舎に向った。
「今急いでる?」
「急いでないですよ?」
「じゃあ少し話さない?」
「いいですよ」
「そこの喫茶店でいい?」
「はい」
「じゃあ、自転車取ってくるから校門の前で待っててくれる?」
今思ったんだけど兄妹になるんだから敬語じゃなくてもよくない?
…まあいいか。
パニクる茜と冷静な要、そしていらぬ気を使った少年Aの運命はいかに!?
的なことがあれば面白いのに…
茜のキャラが不安定な気がする
誤字あったらすみません