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銀羽教

 ボクとヤジロウはオオガミのおいちゃんからボクたちが手伝う藤吉郎さんから受けた任務の詳細を教えてもらった。

 銀羽(ぎんぱ)教は異世界からの侵略者で早雲斎(そううんさい)法蓮坊(ほうれんぼう)という幹部が民衆に邪教を宣教している宗教団体で日本を征服しようとしているのだ。二人は怪しい術を使い人々をたぶらかして一揆を計画しているらしいんだ。その計画を阻止してあわよくばこの二人を成敗できれば最高らしい。

「それで僕たちは何を手伝えばいいんですか。あまり危険なことはちょっと苦手なんですけど」

「おぬしらは信者に交じって情報を聞き出すことだ、ツキノワでは目立ちすぎるからな」

「潜入捜査ってやつですね。ひなたワクワクするね」

「ツキノワ、この二人の服を調達して来い。今のカッコじゃ目立ちすぎるからな」

 編み笠を被り近くの民家まで衣服の手配に走り出していた。


「ところでひなた、晴人や晴明は元気でいるのか。とはいっても未来のことなんだな」

 オオガミはうれしそうな声でボクに聞いて来た。

「晴兄はさっき久しぶりに会ったけど、ああ未来のね。そうだ蟹を買ってきてくれているんだ。早く戻って食べないと」

「どうすれば戻れるのかわかっているのか」

「おそらくあのお(こう)が必要だと思っているんです。信長さんがこれから先の未来に手に入れるはずなんですけど。そんなに長く待てないのでこの時代から早く帰れる別の手段を探さないとだめですね。何か知恵はないですかオオガミさん」

 僕はこの人ならきっとこの不思議な現象を解決できる人を知っているんじゃないかと期待していた。

「そうだなひなたの父親、晴人並みの陰陽師を探し出せればいいんだがな。すまんな力になれなくて」

 パパってそんなにすごい人だったんだ。ママが惚れるのも無理ないよな。

「見つけてきたよ。着物、早く着替えて集会へ行こうぜ」

 お堂を飛び出して行くツキノワにボクもあわててついて行ったが着替えたこの着物、なんか臭いしかも下着がないなんて最悪、絶対にヤジロウには気が付かれないようにしなくっちゃ。とお堂を出ると一人の農民の娘が立ちはだかった。

「ツキノワ、その子たちは何?」

「カゲロウ姉ちゃん、どうしてここに」

 ツキノワの知り合い?気が付くとオオガミが

「カゲロウか、ツキノワ、俺が呼んだんだがこれないかと思ったぞ。この子たちはお前の代わりだ。奴らの集会に潜入してもらう」

「どう言うこと、大丈夫なの素性は」

「それは保証する。俺の知り合いの娘だ。妖術も使える。見せてやれひなた」

 突然振るなよ、しかたないなぁ。そのカゲロウというお姉さんは農民姿に変装しているが美人だった。アオイに少し似ているが大人びている。足元に小さめの炎弾を撃ち込んだ。

「力を押さえてるけど別の術もおそらく使えるから任せておいてね。僕はひなた、カゲロウのお姉さんよろしくね」

「オオガミの知り合いの娘さん、それならいいわ。私はカゲロウ、一緒に任務をすることになるから、足手まといにならないようついてきて、それとそっちの男の子は」

「こいつはヤジロウ、鬼を使役できるのよ。頼りなさそうに見えるけどやるときゃやるから」

 見ると鼻の下が伸びている。ヤジロウのバカ、契りを結んだひながいるのにカゲロウに見とれるなよ。

「よろしくお願いします。ヤジロウです。僕がカゲロウさんをお守りしますよ」

「そんなことより自分の心配をしなさい。オオガミ、本当に大丈夫なの」

「足手まといにはならないはずだ。よろしく面倒を頼んだぞ」


 ボクたちはその集会が行われる墨俣城(すのまたじょう)へ向かって行った。

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