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決戦前夜で士気を高める

 そしてボクたちは宿泊場所に移動すると女の子部屋に集合した。

「みんなよかったわね。作戦が成功すれば一気に名古屋よ。五十三次の旅は中断しちゃうけどいいよね」

「もちろんだよ、ヤジロウがわがまま言うなら縛り上げて連れて行ってもいいよ」

「ひなたは暴力的だな。今川大佐を殴って作戦決めさせちゃうし」

「おいていくよ。あんた、早くお家に帰りたいでしょ。言うことを大人しく聞きなさいよ」

「僕は嫌だなんて一言も言ってないじゃん。家にだって早く帰りたいんだから」

「そうだヤジロウさん座禅しなきゃ、そこにあぐらをかいて座って」

 アオイはヤジロウにあぐらをかかせると

「そう両手を開いて手のひらを上に向けて目を閉じて心静かに何も考えないで」

 言われた通りにヤジロウは目を閉じた。アオイの言うことは素直にすぐ聞くんだな。アオイは頭頂部に手のひらをあてた。数分間そうしていただろうかヤジロウの頭頂部が少し明るくなり額にも連鎖して光が灯った。呼吸のリズムが遅くなり眠ったように体の姿勢も力が抜けてきたように見えた。

 喉、そして胸にも明かりが灯っていた。アオイは手を放して

「瞑想状態に入ったわ、呑み込みが早い、これでいい、私がヤジロウさんを見ているからみんなはシャワーでも浴びてきていいよ」

「僕が見ているからアオイも行くといいよ」

「お願いしていいかしら輝也さん、ではお言葉に甘えて」

「私は八式の改造を確認してくるからあなたたちだけ浴びてきてそれじゃ」

 リサ先輩は八式の格納庫へと行ってしまった。


 シャワーを浴びながらさっきの組み手について感想戦をしていた。

「パンチのスピード上がったわよね。ひなた」

「そうですね。やっぱり実戦でレベルが上がったのかしら」

「そういう二人だってそうよ。かわすとき冷や冷やものだったもん。それであのドラゴノイドって三人でかかれば倒せそうじゃない」

「どうなのかな。ボクは輝也を助けに行ったからあんまりよく見てなかったんだけどアオイ、どう分析する」

「そうねパワーは圧倒的に向こうに利があるけどスピードなら私たち三人の方が素早いかな。あと防御力は向こう」

「で勝算はありそう」

「僕たち二人で注意を引くからひなたの重い一発を浴びせた後に獣王百裂波ってのどう」

 ボクは戦いをイメージしてみるといけそうな気がしてきた。

「あとでさっきの広場で練習してみようよ」

「そうだね。僕も暴れ足りてないから、やろうぜアオイ」

「ええ、そのあとまたシャワーしましょ」


 二度目のシャワーを浴びた後、部屋に戻るとまだヤジロウが座禅を続けていた。

「寝てるんじゃないの輝也、本当に瞑想しているの」

「ふっふ、寝てるみたいだ。でもチャクラは全部開けたよ。MPも満タンだし、容量も増えている。メダル使ってもスタンアウトすることはないだろう」

 ボクは紙縒(こより)りを使って鼻の穴をくすぐってやった。ヤジロウは大きなくしゃみをして目を開けた。

「おはよっよく眠れた」

「なんだよ、起こしかってものがあるだろ。ほっぺにキスするとかさ」

 立ち上がろうとしたが足がしびれてよろけ壁に頭から突っ込んだ。

「はっはっは、修行が足りんな」

「言うなよ。ひなたも座禅組んでみろよ」

 ドアが開くとリサ先輩が血相を変えて

「あなたたち、何をしたの訓練所の樫の木が折れているんだけど」

 しまった、最後に本気を出してぶっ叩いたんだった。

「ごめんなさい、あとで謝りに行こうと思ってました。あのドラゴノイドのつもりで殴っちゃいました」

「ほんと血気盛んなのはいいけど一言私に言っておいてね。それと今川隊長が夕食を一緒に食堂でしましょうって、隊員たちの紹介も兼ねていいわよね」

「もちろんですよ。戦の前の腹ごしらえですよね」


 食堂では今川隊長を含め二十名の隊員たちと食事をしたがワンプレートの食事かと思いきやテーブルにいろいろな料理が並んでいた。ビュッフェ形式でそれぞれのおじさん隊員たちと楽しく食事をした。

 さすがにお酒はなしだったが陽気に騒ぎながらいろんな話ができた。おかげで気持ちがほぐれその夜はよく眠れた。いつもことだけど

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