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ヤラカシ家族の386日  作者: たかさば


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1/26 ☆餃子の日

 さて本日は、餃子の日でございますよ。


 我が家の餃子は三種類。


・豚挽き肉とにら

・豚挽き肉とねぎ

・合いびき肉とねぎ黒胡椒


 先週はにら餃子にしたので、本日は合いびき肉とねぎ黒胡椒を作るのだ!


 でっかいビニール袋に材料を入れてよーく練りまして。

 素手で混ぜるとねえ、手洗うの大変なんでね、こういうとこは手抜きするのがよろしくてよ。


 ふんふふーん♪


 鼻歌交じりで準備をしてたら、宿題を終えた息子がやってきたぞ。


「ぎょうざ作るの、僕もやる」

「もうじき中身できるから、机拭いてホットプレート出して待っててよ」


 練り終わったぎょうざの中身をでっかいボウルに移し、スプーンを三本突き刺してと。

 大判ぎょうざの皮と小鉢に水を入れてテーブルに持って行きーの。


「これはなんのぎょうざ?」

「合いびきのねぎ、今日はポン酢で食べよう!」


 二人がかりで餃子の中身を包んでいく。100個も作るので、手早く包んでいかないと皮が干乾びてしまうのだ。

 息子は左利きなのでホットプレートの左側に並べていって、私は右利きなので右側に並べていく。何という効率のよろしい事か。


「あ!!餃子作ってる!あたしもやろ!!!」


 バイトから帰ってきた娘も餃子作りに参戦するらしい。ゆで卵すら作れない料理音痴の娘ではあるが、何を隠そう餃子を包むことだけは得意としていたりするのだ。


「ちょっと手洗ってきてよ!!」


 三人がかりで餃子の中身を包んでいく。


 大雑把な娘がホットプレートのあいてるところに適当においていくのが何とも気にかかるものの、ご機嫌な様子で餃子を包んでいるのに苦言を申すのもどうかと思い…手早く整列し直しながらみっちりと並べていく。ジャンボサイズのホットプレートではあるが、きちんと並べないと全部乗らなくなってしまうのだなあ。フライパンで別焼きにしてもいいけど、洗い物が増えるのでなるべくなら全部のせきりたいと言いますか。


「あ!!餃子?!食べる食べる!!」


 真っ黒けの作業着で帰宅した旦那は、食べるほうに専念したいタイプだ。うっかり餃子を包ませると、でかいのを作ってみただの皮でサンドイッチにしただの、規格外の生焼け案件物質を生み出してしまいかねないので注意が必要だ。


「ちょっとまだ焼いてないよ!!!手を洗って服を脱げ!!でもってついでにシャワー入ってこい!!そしたらちょうど焼き上がって食べられる!!」

「へいへい」


 すべて包み終わったら、餃子の中身の残った分で肉団子を作るべくキッチンに向かう。

 餃子のアンは必ず余らせる…皮を残さず使い切る…それが我が家の鉄則なのだ。


「じゃあ、余った分丸めてくるから、ホットプレート強火にして焼いといてー!」

「「了解」」


 あまった餃子の中身を丸めて、片栗粉をまぶしてフライパンで揚げ焼きしたのち、甘酢餡を絡める。これがまた美味いんだわ…。


 今日作れた肉団子の数は12個。四人だから一人三個?イヤイヤそんなことはない!!

 ひとつも食べられなくなる前に、ひとつつまんでおく。


 ぱくり。


 うん、安定の美味さだ、さすが私だな!!


 出来立ての肉団子をお皿に盛ってテーブルにいくと、すっかり餃子が焼き上がっていて…素っ裸でつまんでいるおっさんがー!!!やっぱり安定の先に食ってるパターンだよ!油断も隙もありゃしない!!!


「今日の餃子おいしいね!!」

「はふはふ、うまうま!!」

「あ肉団子来た!!」

「たべるたべる!!」

「この包み方したの誰!!中身出てる!!」

「でもうまい!!」


 なんだもううるさいな!!!

 この騒がしい食卓はどうなんだ!!


 ……なかなか楽しいじゃないか!!


 ずいぶん昔に、一言もしゃべらない食卓を囲んでいた身としましては。

 あの頃望んだ、会話のある食事ができる幸せを…、しみじみと・・・


「ねえねえこれ焦げてない?!」

「それもまた美味し!!」

「ギャハハこれ皮しかないじゃん誰肉食ったの!!!」

「ちょ!!肉団子もうないじゃん!!」

「ねーねーポン酢なくなったから酢としょうゆ持ってきてー!」

「ねーねーご飯無くなるから追加で炊いてくれない?」


 あーもー!!!

 ホントにうるさいな!!!


 全然感傷に浸ることもできやしねぇ~!!!


 私はずいぶん数の少なくなってしまったホットプレートの餃子に、勢いよく箸を伸ばしたのだった!!!


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― 新着の感想 ―
[一言] ふふっ♪ 懐かしみ〜♪ (´∀`)  ちょっとうるっときちゃいました  (ノ∀`) 
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