表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ヤラカシ家族の386日  作者: たかさば


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

220/227

3/28 ★いなり寿司

 ずいぶん陽気が良くなってきた。

 春はもう、すぐそこまで来ているな…。


 生鮮食品売り場に並ぶ菜の花を見て、季節を感じる。

 ああ、辛し和えもいいな、胡麻和えにするか、いやいやだしびたしもいいな、うーん、ホタテとニンニクで炒めてもうまいんだよ…。


 大喜びで菜の花の束を手に取り…。


「げえ!!たっか!!まだ高いのか!!!うーんもう少し値下がるまでさらば!!!」


 一束498円は高いわ…。

 今日はもっとこう、やっすいもんで腹いっぱいになるようなもんをね、うーん…。


 大根が一本100円、よしサラダにしよう。

 確か旦那のホタテ缶詰があったはずだ。

 ええと、キャベツは248円か、ちょっと保留だな。

 ちくわが88円、一応買っとくか。

 豆腐は高いな、マーボーはまた今度にしよう。


「あ!!めっちゃ安!!!買ったろ!!!」


 豆腐の横に油揚げがずらりと並んでいる。

 ひとつ50円とな?!

 これはまとめ買い案件だ!!!


 そうだ、今日はお稲荷さんにしよ~♪


 何を隠そう、私はお稲荷さんが大好物だ!

 何を隠そう、私の作るお稲荷さんはうますぎるのである!!


 私のお稲荷さんは、酢と砂糖がきつくて、ジューシーではむんはむんで!!!

 米五合で作っても、一晩ですべて食べつくされてしまうという人気っぷり!


 …まあ、めちゃくちゃ食べる一家だからってのもあるとは思うんだけど、わりと花見なんかで持ってくとみんなに褒めてもらってさあ。

 …ちょっとぐらい鼻高くなったっていいやんけ!!!


 激安油揚げのおかげで本日の晩御飯も決まった。

 ようし、今日の買い物は1000円でおつりがくる!!

 なんという無駄遣いをしない賢い主婦!

 さすが私だ、恐れ入る!!!



 かくして上機嫌で帰宅した私、さっそく晩御飯の準備など。


 ええと米を五合炊きますよ、油揚げは五袋使いますよ、大根はサラダにしますよ、戸棚から鰹節と昆布とシイタケ出してダシ取ってお吸い物の準備するよ、ちくわにチーズぶっこんでつまみにするよ、ほかにもなんか作った方がいいかな、いやいや、今日はお稲荷さんだから、これくらいで多分大丈夫なはず!


 でかい炒め鍋にお湯を沸かしつつ、油揚げの下準備に入る。

 私はジューシーで舌触りの穏やかなお稲荷さんが好きなので、油切りする時は必ずお湯でグツグツ煮るようにしている。わりとガサツなので、カットした油揚げをお湯の中にぶち込んでいき、くたくたになったらざるにあけて、味付けをして煮込んでいく。


「今日は大きいのが24個と、小さいのが32個だな!!」


 本日…一袋8枚入りの油揚げは、3袋分が大きいお稲荷さんになり、2袋分が小さいお稲荷さんになる。

 大きい奴は、油揚げひとつまるまる使って作り、小さい奴は油揚げを半分に切って作るのだ!


 小さいお稲荷さん用の油揚げを対角線で斜めにカットして、切ったところから指で広げてお湯にドボン。

 大きいお稲荷さん用の油揚げの端をカットし、切ったところから指を入れて中を広げて、お湯にどぼん。


 カットした細長い油揚げは、お吸い物の具になる仕組み。

 なお、ほかの具材として溶き卵とわかめ、ネギが投入される。


 手早く油揚げを投入し、ふつふつと煮えて行く様子をぐふふと見守る。

 全体的にふにゃふにゃしてきたら、ざるにあけて、粗熱を取って湯切り。

 醤油みりんお砂糖…あ、旦那のザラメが残ってる、使っちゃお。

 煮汁を煮立てて、味を見て、湯切り済みの油揚げをドバドバ入れて、あとはしばし、くつくつ、くつくつ…。

 頃合いを見て火を止めて、ゆっくり味を染み込ませ染み込ませ染み込ませ染み込ませ…。


 この隙にサラダの準備をして、冷蔵庫にイン。

 おつまみを作っといて、冷蔵庫にイン。

 ムム、冷蔵庫の奥になんかある…ああ、もらった白菜の浅漬けだ、よしこれも今日中に食べちゃお。



「おいしそう!!」

「あ、そろそろ来ると思ってたんだよ!!」


 冷蔵庫をバタンと占めると、後ろに見知った女子が。うん、この子ね、お稲荷さんに目がなくってね。


 ぴー、ぴぴー!!


 おお、ナイスタイミングで米炊けた!

 テーブルの上に用意しておいた寿司桶のど真ん中に、炊き立てのご飯を出しましてと。

 でもって調合済みの寿司酢をクルリクルリと回し掛けましてですね。

 しゃもじでサックサックと切るように手早く混ぜて~まぜて~!


「はい!働かざるもの食うべからず!!しっかりあおいでちょうだい!!」

「わかった!!!」


 うちわでパタパタと酢飯をあおぐ、女子。

 うちわに合わせて耳がピコピコと動くのが、とてもかわいらしい。

 尻尾も楽しそうに床を撫でている、うーん、地味に拭き掃除っぽくなってるような気がしないでもない。


「ねえ、お母さん最近どお?」

「あのね、新しいところがオープンしたから、忙しいよ!」


 このウルトラプリティ女子は、私の旧知の友人のご息女でしてね。


「最近メールくれないから心配だったんだけど、元気にしてるの?」

「うん、この前一人食べてたから大丈夫!」


 ああ、彼女を怒らせてしまった不届き者がいたという事ですか、それはそれは。


 ボチボチたわいもない話をしていたら、あっという間に酢飯は冷えましてですね。

 手早く酢飯を握って、ちゃっちゃか油揚げに包んでいってですね。


 いやあ、この…お稲荷さんを作っていく作業がね、ホント…好きなんだわ。


「三角お稲荷さんがいいんだよね?大きいのも持ってく?」

「ううん、三角だけでいいの、お耳の形のが良いの。」


 リクエストにお応えして、お重に三角お稲荷さんを詰めて差し上げる。

 …うん、ちょうど12個入った。


「はい、おまちどおさま!お母さんによろしくね!」

「ありがとー!」


 優秀な助手はふわりと消えてしまった。

 いやあ、お手伝いしてくれる子がいるとね、晩御飯ってのは非常に作るのが楽になるというかね。


 このところ息子が部活でさあ、帰りが遅いもんだから全然料理手伝ってくれなくってさ…。

 ・・・さ、さみしくなんか、ないんだからねっ?!


 ……そうだなあ、お料理教室なんてのもやってみると楽しいかもしれないな、ちょっと考えてみるか。

 ぼんやりそんなことを、思いつつ。


 テーブルの上に食卓の準備をし、キッチンの扉を閉め、猫たちをシャットダウンし。


 あとはご飯を食べる家族が帰宅するのを待つばかりと、ソファに横になったらさあ、なーんかこう、眠くなっちゃったんだわ、うん。


 ・・・あさイチで3時間ウォーキングに行って体力消耗したのかもねえ。

 ・・・庭の掃除をぶっ続けでやってて疲れちゃったのかもねえ。

 ・・・買ったばかりのソファカバーのもこもこ加減に陥落したのかもねえ。



 気が付いたら、すっかり、夜で。



「あ!!ごはんおいしかったよー!!!」

「ご馳走様」

「うーん、腹いっぱい!!!」


 ・・・・・・うそーん。


 私は、大好物の…お稲荷さんを、一つも食べることがね?!


 出来なかったって、話ですよ…。。( ノД`)。。シクシク…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ