1-10 第1章 エピローグ
[マスター。
この周辺でゴブリンの被害に遭っていた惑星の処置は終了しましたよ~。
それで奴らの主星系は、どうしますか?]
『アンドロメダの住人全部が、馬鹿って事も無いだろうさ。
その内、感付く奴も出てくるだろうからそのままにしてお置き、ケケケケケッ♪
一つくらいヒントを残して置くのは、ご愛嬌さね・・』
[一つどころの話では、無いような気がしますけど・・]
『頑張って想像力を発揮して欲しい所だよね~・・。
それでキシャールのほうは、もうかなりの広範囲にインセクターを潜り込ませたんだろう?
あんた、徹底してゴブリンの駆除をしてる様だったけど楽しかったかい?
ついでだ、出来るだけ余計な情報を集めておくれよ。
暇つぶしにどうやっておちょくって遊ぶか考えるからさ♪』
[その辺に抜かりはありませんよ~。
この半年、遊んでいた訳じゃありませんからね!
既に、アンドロメダの此方側、およそ3分の1の範囲には各種インセクターをバラ撒き終わりました]
『それは重畳♪
随分と楽しそうに遊んでいる様に見えたのは、あたしの気のせいだけじゃ無かった様だね。
まあ良いさ、仕込みは万全ってこった!楽しみだ♪』
[話は変わりますけど、良かったんですか~?
彼らにあんな物与えちゃって・・]
『流石に石器時代って訳にも行かないだろうさ。
チョッとした餞別さね』
[チョッとですか・・(使い方を間違えたら文明が滅ぶレベルなんですけど・・)]
『あれで滅ぶようなら、それまでってこったろうよ。
まっ、監視は続けとくれ。
文明が滅びに向かう時の哀愁みたいなもんは、見てて飽きないからね♪ケケケケケッ・・』
[了解しました~(やっぱりあれは娯楽だったんだ~!)]
『行く宛てが有る訳じゃないけど、ボチボチと先に進もうか。
次は、どの辺で遊ぼうかね~』
[それじゃ・・これか~これ辺りなんかどうです~?
こっちは、調子こいてる軍事国家。
こっちは、中央で良識派として一目置かれると云われてる所ですけど・・腹黒いのが見え隠れしてますね~。
あとは、ここでしょうか~]
『どれどれ~・・、うん!次はここで遊ぼうか・・』
[アイアイ!マスター。
ボチボチと向かいますね~]
そろそろと動き出したキシャールは、この半年で直径6kmと一回り大きくなっていた。
半年間キシャールの居た場所には、直径100mの鏡面の球体が主の帰りを待つように静かに輝いていたのだった。
第1章 完 です。
まだまだ続きます。
また、近いうちにお会いしましょう。




