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僕がヒーローになれないワケ  作者: おねこいも。
第一章 僕はヒーローになれない
5/6

05

 ――4月6日


 ヒーロー学園の入学式の日がやってきた。


 墨が教室に入ると強そうな人たちばかりがそこにいた。

 ジルやジャキもそこにいた。

 墨はできるだけ目を合わさないように自分の席に座った。

 関わりたくない。そう思った。

 しかし、ジルの方から墨に近づく。


「シカトかよ?いい御身分だな!」


 ジルがそういって墨の机を蹴り上げる。


「な、なにをしているんだ?」


 クラスメイトのメガネ女子がひとり墨の側に近づいてきた。


「ああん?友達同士の挨拶だよ」


 ジルがそういってメガネ女子に近づく。


「友達……どうみてもイジメだろ?」


 メガネ女子がそういってジルに詰め寄る。


「アンタ、いい度胸だね」


 ジルの彼女ベル・ベラがメガネ女子とジルの間に入る。

 墨はふとその女子のおしりについている尻尾に目が行った。


「獣女!名前を名乗れよ。

 俺の女の一人にしてやるよ」


 ジルが嬉しそうに笑う。


「断る」


 メガネ女子がそういってメガネをクイッと上にあげる。


「ああん?」


 するとジルの表情が一変。

 冷たくなる。


「誰がお前の女になるか!」


 メガネ女子がそういうとジルの怒りが頂点に達した。

 刀を召喚するとメガネ女子の方にその刃を向けた。


「危ないよ」


 すると他の男子がその刀を掴む。


「なんだ?次から次へと」


 ジャキがそう言葉を漏らすとその男子が言った。


「僕の名前は、詩空しそら 丹歌にか

 俺たちクラスメイトになるんだろ?

 出来れば刃は下ろしてほしい」


 丹歌はそういってジルの方を見る。

 するとメガネ女子がいう。


「そうだな。

 下ろすのなら命は助けてやろう」


「玉藻も怒りを抑えて」


「丹歌。私は名乗らないことを選んだ。

 なのにどうして私の名前をいう?」


 玉藻と呼ばれる女子は頬を膨らまえて怒る。


「どうせ自己紹介でバレるだろ?

 クラスメイトになるんだからさ……

 そこの眼帯くんはよく頑張ったな。

 耐えた耐えた」


 丹歌は小さく笑った。







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