表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

4/19

#4〜内定が来た。が、これは間違いではないか?〜

今週もお疲れ様でした‼︎

 前話の最後に内定通知が来た事を語った。


 が、今、僕は『これが何かの間違いではないか』と疑っている。この話をする事すら、まともに目をみて出来ないこの僕が? 面接でも『モンハン』の話しかしていないこの僕が? 内定? ハハッ‼︎ 冗談だろう?


 恐らく、何者かが僕の就職活動を知り、イタズラをしようと通知を偽造して送り付けたのだ。そう考えると全ての辻褄が合う。


 って合わないか。


 第一イタズラのメリットが無い。そもそもメリットを考えてイタズラをするのか? いや、その前に『メリット』とは何だ? 皆当たり前のように『メリット、メリット』と言うけれど、『メリット』とは何だ? リンスが要らないシャンプーか? そんな訳ないか。


 僕は今日も『モンハン』をする。モンハンをしながら考えていた。


 ちなみにここで言う『メリット』はシャンプーの銘柄では無く、『有益性』の事だ。自分、もしくは相手にとって、プラスになる事(つまり『お金が増える』『知識が身につく』等等)を『メリット』と言う。僕もちゃんと知ってるよ。


「あっ‼︎ 『RUI』さんだ‼︎」


 面接が終わってから1週間、明日で月が変わり、記念すべき僕の初出社だ。考えていたらお腹が痛くなて来た。


 1週間毎日ネトゲをしているが、毎日RUIさんと出会う。人事部部長って言っていたけど、そんな偉い人がゲーマーとか、僕にとっては好印象でしか無い。


「おっ、チャットだ。『ISAさんこんばんわ』」


「『RUIさんこんばんわ』」


「『明日から楽しみにしていますね』」


 何を? 何を楽しみにしているの? もしかして、こんなに毎日ネットで出会うなんて、僕、意識されちゃってる? 楽しみってそう言う事? 職場でも会いたい的な?


 何っつって。ある訳ないか。舞い上がったらそれこそイタイ奴になってしまう。僕に興味を持っている奴はいない。僕はその辺に落ちている石ころだ。誰も気にはしない。


「『明日からよろしくお願い致します』と、返しておくか」


「お、返信。レスポンス早いな。『では一狩行きましょう』切り替えも早いな‼︎ ゲーム好きなんだなぁ〜」


 以降現実の話をする事なく、狩に集中した。限定クエストを行きまくった。


 僕の中で『ゲームの世界にいる時は現実の話はご法度』ルールがある。面接時に話したか忘れたが、RUIさんは一言だけ、僕の不安と緊張を見透かした様に、一言だけ言ってくれた。


『明日から楽しみにしていますね』


 この一言が、この一言でどれだけ僕が救われたか。僕にとってRUIさんは、やはり女神だった。

次回も読んで頂ければ幸いです^_^

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ