#19〜「曖昧表現」って何?〜
久しぶりの投稿です^ ^
僕達の話し合いの中で、興味深い話題が出た。RUIさんが話を補足する様に話し出した。
「安達さん、それにキラさんも聞いて欲しいのですが」
「何? どったの? そんなに改まって」
「良く聞く言葉や言う言葉で『ちゃんと』とか、『きちんと』とか『しっかり』と言う言葉がありますよね?」
「あーはいはい。良く聞くし、良く言うね」
「これらの言葉は曖昧だと思いませんか?」
言われてみれば確かにその通りだ。頼み事に対して、良く使ってしまう言葉だが、どこからどこまでの範囲が『しっかり』なのかが良くわからない。
当然、言ってる本人は『全てを正確に終わらせる』と言うつもりで言っているのだろうが、聞いた人にとっては『?』になってしまうだろう。
これが許されているのは、言った人と聞いた人の中で『共通認識』が出来ていると言う事だろうが。
と、僕は無言で考えた。
「曖昧っちゃ、曖昧なのかね〜?」
斎藤さんが顎に手を添えながら考えている。
「例えば」
RUIさんが考えを促す様に話し出した。
「私が安達さんに、仕事をお願いしたとします。その最後に『しっかりやって下さいね』と言ったとしましょう。それを聞いた安達さんはどう考えますか?」
「しっかり……ですか……」
僕はRUIさんの言葉をオウムの様に繰り返す。その言葉に対して、RUIさんは笑顔で答えてくれた。
「ええ。しっかりです」
「難しいです。『しっかり』とは、一体何が『しっかり』なのかがわかりません」
「その通りです。これらの曖昧な表現は、発信した側、つまり言った人と、受信した側、聞いた人とでは意味合いが異なる場合があります」
「あぁ〜成る程、言われてみればそうかもだわ」
どうやら、斎藤さんにも思い当たる節がある様だ。両手を『ポン』と叩いた仕草から、どうやら納得したと伺える。
「特に上司から言われた場合、変にプレッシャーを与えてしまうかもしれません。そうなると受信した側が緊張して、実力を発揮出来ないケースが考えられます」
全く持ってその通り。特に僕の様な人間の場合は。
「なので、曖昧な言葉を発せず、ゴールを先に言ってあげる事が重要です。ここからここまでやったら終わり、そう伝えてあげる事で、受信側は随分と楽になりますよ」
人はゴールがあるから走れるのですから。そう付け加えた。
この話し合いの中で、一体僕はこの人達からどれだけの事を学んだだろう。
僕も、いつか後輩が出来た時、この人達と同じ様に出来るだろうか。
一緒に考え、一緒に悩み、時には導き、一緒に答えを出す。これが出来ればどれだけ素晴らしい事だろう。
僕はこの話し合いの後半、そんな事を考えていた。実現できるかはまた別問題として。
最後まで読んで頂き、ありがとうございます。
次回もよろしくお願い致します。




