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【む―――暴かれて、】
∴∴∴◇◇◇∴∴∴∴
地を踏みしめろ。
廻る世界に置きこぼされることもなく。
地を踏みしめろ。
生きる場所を選択しろ。
―――おまえの満ちる日々を得るために。
「どうして来たんですか。リアディさま」
尋ねた言葉に呆れがなかったとはいうまい。
「…逢いたかった」
では、答えた言葉には?
「どうして、そんなに。……私を――――望むのですか」
壊れた笑いも、枯れた情も。
すべてすべてなぎ払って。
――――思い捨ててくれたなら、よかったのに。
そんな思いが私の中にあったのに。
それでも彼は言うのです。
「おまえだけに――会いたかった」
独りだけ、全てをもう乗り越えたような顔をして。
私の悩みも全て。
全て、――――――――――貴方が持って行ってくれたならいいのに。
「………ああ。―――やはり、私は貴方が嫌いで嫌いで大好きですね」
心からの素直な感情を言葉へと置き換えた。
誰よりも、私の心の弱さを照らし出す存在。
―――――ご主人様が きらい です。