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神様、あなたの推しを配信します~ダンジョンの中を配信するので俺にも世界を救えるように投げ銭ください~  作者: 犬型大


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生配信2

 薬の完成は待ち遠しい。

 完成間近の状態で後はマーレイがあれば、と言っていたものの、一日二日で完成するわけでもない。


 薬の完成までぼーっとしているわけにもいかず、その間にも未来のためにせっせと前に進む必要がある。


「色々と大変だったよ。最初は会社ごと買収する予定だったんだけどね……向こうが首を縦に振らなくて」


 町からだいぶ離れたゲートにやってきた。

 メンバーはマサキ、レイ、イリーシャ、ダイチに加えて、ケンゴとケンゴが連れてきたサポートメンバーが数人。


「でもスマホのことを伝えて、さらなる開発のためにこっちが資金提供すると言ったら独占契約を結ぶことができた。およそ一年……お前がこれを独占できる。ただうちも使わせてもらうぞ。半年後から」


 ゲートの前で、ゲート攻略の準備をする。

 といってもマサキたちの準備はほぼ終わっている。


 サポートの人たちがあわあわと何かをしているのだ。

 ゲートの前に機械を設置し、腕を伸ばしてゲートの中にも置く。


 機械同士は太いコードのようなもので繋がれている。

 この機械のことをケンゴはこれと呼んでいた。


「準備できました!」


「成功したら革新的といってもいい。日本どころか世界が注目する。お前たちが世界初になるんだ」


「そうだな。世界初になってくるか」


 マサキたちはゲートの中に入っていく。


「良い場所だな」


 ゲートの中は花畑だった。

 気温はちょうど良く、空は晴れ模様。


 このままピクニックをしても良いぐらいの場所だった。


「それじゃあ始めるぞ」


 マサキはスマホを取り出した。

 みんなはそれぞれいつもつけている仮面を装着する。


 撮影しやすいように手ブレを防止してくれるジンバルというものを使ってみる。

 戦いながらだとどうしても揺れてしまうので、少しでも見やすいようにするためだ。


「また、私ですか? ……えーとみなさんどうも今日の配信は生配信……えっ!? 生配信!?」


 事前に用意していたカンペを読み上げていたレイは驚きに目を見開く。

 マサキたちの何が世界初なのか。


 それは、ゲートの攻略を生配信することだった。

 回帰前でもゲートの生配信は行われていた。


 むしろ、それが主流となっていた。

 まず持ち込めるスマホが発見される。


 マサキが持っているデカいスマホだ。

 そしてデカいスマホを開発した会社が次に作り出したのが、ゲートの中に電波を繋げる機械だった。


 ゲートを通ると当然電波は届かない。

 だがスマホに続いて、Wi-Fiをゲート中に飛ばして外と通信することを可能がなったのだ。

 

 そもそもスマホも使えないのに電波を届かせる機械なんて作ることもなかったのだが、ゲートに持ち込めるスマホができたので開発された。

 そこから大企業や大型ギルドが生配信を始め、ゲート配信のための機器が安くなると中小ギルドや覚醒者チーム、個人に至るまで配信し始めることになる。


「そっ、今日は生配信。ちゃんとライブマークも配信の画面下らへんにはついてるはずだ」


「今は確認なんてできませんよ……」


「生配信……できるの? されてるの?」


「できるしされてる。これが世界で初めてのゲート攻略様子を生で配信したものになる」


「せ、世界初ですか!?」


 今回マサキは生配信することは伝えてなかった。

 どうせなら驚いてもらおうと思ったのだ。


 レイとダイチだけじゃなく、イリーシャも驚いている。


「トラでーす。いぇー」


 しかしさすがイリーシャは受け入れが早い。

 スマホに向けてピースを突き出す。


 このテンションの高くない淡々としながらもノリがある感じが好きという人も多い。


「い、いきなりすぎますよ!」


「事前に伝えてたって緊張しちゃうだろ?」


「そ、それはそうですけど……」


 結局生配信は行うのだ。

 伝えていようと伝えていまいと変わらない。


 事前に伝えておいて変に緊張されるより、その場で伝えてしまう方がいいだろうとマサキは考えた。

 生配信だと知って時間が経って落ち着くこともあれば、時間が経って緊張してしまうこともある。


 ゲートの中まで来てしまえば、生配信だろうがなんだろうがあとはモンスターと戦うだけ。

 モンスターと戦うのに配信なんて気にしていたら危ないので、最終的には戦いに集中するしかない。


「はぁ……しょうがないですね」


 画面の下でレイは拗ねた顔をする。

 マサキにもレイがどんな顔をしているのか分かった。


 それでも比較的すぐに冷静さを取り戻すのだから、流石である。

 

「ぼ、僕なんてまだほとんど攻略の経験ないんですけど……」


「いいんだよ。成長記録みたいに思ってもらえるって」


「それも全部配信されちゃってるんですよね?」


「うん」


「へっ……ど、どうしたら……」


 対してダイチの方はなかなか生配信ということを受け入れられないでいる。

 イリーシャは案外図太いし、レイはもう動画を撮影して配信するということに慣れてきているので、受け入れも早かった。


 けれどもダイチはまだまだ経験が浅い。

 ゲート攻略だけでも緊張するのに、生配信だと聞いて余計に緊張している。


 そう簡単には慣れないのはしょうがない。

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