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公爵令嬢ですが国外追放されそうです。ついでに諸国漫遊したいので、家族はついて来ないで下さい。

作者: かもめ

何か長くなりました。

読んでいただけると嬉しいです。

「お前との婚約を破棄する。」


学院の卒業を祝う式典で大声を上げているのが、我が国の王太子候補である第二王子だ。

キラキラの金髪碧眼の、王道通りイケメンさんだ。

まっったく興味も関わりもなく幼い頃に両家の利害関係からか、婚約者となった。

私は、公爵令嬢だから身分的にも釣り合ったのかな?

興味なさすぎていつ頃婚約したのかも、忘れた。

それからも親交も殆どなく、月一と決められたお茶会で顔を会わせるだけだったし、贈り物に添えられる手紙もどう見ても代筆だと分かるものだった。

、、、私も、同じことしたけど。

だって興味ないし、幼い子にときめかないわ。

楽しくないのは、もっとイヤだけど。


私は、巷で流行りの異世界転生したみたい。

別に前世でも不満も何にもなくて、自分が転生した意味も分からない。

でも公爵令嬢だったし、王子の婚約者だからよくいう悪役令嬢への転生か、とは思ってたけどね。

バッチリ予感的中ね、、、嬉しくないけど。

あれ?あれれ?

よくいうヒロイン枠の男爵令嬢とか聖女とかが、婚約者あっ違った元婚約者の横にいないんですが。

イジメたとかの断罪ではないのかしら?


「なぜ?とお聞きしても?」


ここ、ここ重要よね。

興味なさすぎて(しつこい)理由が分からない。

学校での噂話さえ興味なかったし、、、友達もいなかったから誰も教えてくれないし。

別に寂しくなんかないわ。 

ここに居ないけど、私が知らないだけでヒロイン枠がいる可能性もあるしね。


「そんな事がよく言えるな。よく、自分の今までしてきたことを思い出してみろ!」


私がしてきたこと?

一人でいることは、罪?

社交してないのも罪?

、、、なら有罪かも?


「一人でいたこと?」

「どこまでもとぼけるつもりか。」

「心当たりが、それしかございませんが。」


私の言葉に周りの貴族からも呆れたような視線がささる。

何故だろう?


「貴様、いい加減にしろ!」

「大声を出さなくても、私の耳には届いておりますのでご心配なく。」

「どこまで、私を馬鹿にするのだ。初対面の時には、私を無視をして精霊達と遊び、月一のお茶会では5分も席につかずすぐに退席。」

「いや、貴方様もイヤな相手と長い時間を共にするのは苦痛かと。」

「私といるのが苦痛だったのか!」

「王子、話がそれております。痴れ者の戯言でごいます。気にかける価値もありません。」


横から王子に話しかけたのは、宰相閣下のご子息の侯爵令息。

参謀として王子様の影に日向に頑張っているみたい。

他の王子様方に負ける訳にはいかないからかな。

我が国は、王太子になるには現陛下の指名があって始めて、王太子になれる。

王太子の指名があるまで誰が次期陛下かもわからないし、逆にいえば、誰がなっても不思議ではない。

だから、王子様方は足の引っ張り合いばかり。

まっ、周りが有能なら国は傾かないかな?

たぶん。

宰相閣下は狸親父だから、保険としてそれぞれの王子に息子をつけている。

ちゃんとそのまま権力から離れなくていいように。

かくいうわが公爵家は、領地も広大で、肥沃な麦畑も所有しており、中央政権にも発言権がある我が家も負けずに狸なのよね〜。

あっでも、お父様は子供第一、妻一筋の方。

家族には優しいけど、家族以外には冷酷非情なのだけよ。

そんなお父様が王家からの婚約の打診を受けたのは、私が昔から精霊と超〜仲良しさんなんで大人になるまで守りたかったみたい。

貴族社会は、ドロドロだからね〜。

王家、公爵家が後ろにいたら、半端な貴族は手が出せない。

元が日本人の私には、残念ながら全く合わないのよ、貴族社会が。

お父様もその事にすぐに気がついたらしくて、保険の為に王子を婚約者にしたみたい。

成人する前に、破棄するきだったみたいだけどね。

王家も、わが公爵家の後ろ盾が欲しかったのかな?

で、狸(宰相)と狸(公爵)だから仲が悪いと貴族社会では常識なんですが、何とこの2人マジ、超〜仲良しなのよ。

気持ち悪いよ〜。

自分の守護精霊に頼んで、手紙の交換はするわ、瞬間移動して酒を飲み交わすわ、やりたい放題なの。

人目につかないように万全を期して。

勿論、お互いに家族至上主義だから、奥様はご存知。

私のお兄様も知ってるから、この侯爵令息も知ってると思ったけど知らなかったみたいね。

我が公爵が、失脚するのを期待してるな。

、、、小父様も、勿論お父様も何かしらの報復しそうなんですが大丈夫かしら?

両家共に女子がいないから、私のことを溺愛よ、溺愛。

この惨状も直ぐに報告がいってると思うけど。

小父様、実の息子より私を可愛がってるからな〜。

仲が悪い事にした方が、お互いに動きやすいし、何より違う派閥だと情報とか色々と楽らしい。


「お前は精霊を自分の私用に使っているだろう?それが問題なんだ。」

「、、、少し意味が分かりませんが?」


本当に意味不明。

何が悪いのかしら?


「ふん。やはり痴れ者だな。」


侯爵令息が上目線で話してきた。

ぎゃ〜、腹立つ〜。

後でお父様と叔父様に、大げさに報告してやるから覚悟してなさいよ。

、、、ウソです。

言いません。

駄目だ、ある意味溺愛家族って使えね〜。


「どういう意味でしょうか?」

「はっ、まだ分からないのか?お前は、自分の買い物や体温を快適にする為の魔法等、多岐にわたって精霊を酷使しているだろう。そんな扱いをすることは許されていないことも知らないのか?」

「、、、は?」

「精霊は、この国の要である。その精霊をお前のくだらん用事に使役するとは言語道断だ。例え公爵令嬢で、王族の婚約者であろうとな。あっ、すまんすまん。元婚約者だった。」


婚約云々は、どうでもいいけど。

あれ?

駄目だったのか。

知らなかった。

食堂に行くのが面倒くさくて運んで来てもらっていたのも、暑かったり寒かったりするから私の周りの温度を快適空間に調節してもらったり、急に花見したくなったから満開の状態にしてもらったり他諸々してもらっていたけど、そうか駄目だったのか。


「知りませんでした。」


私の言葉を聞いて、侯爵令息が優越感に浸ったのか、嬉しそうに話しだした。


「本当に無様な。この国の精霊を使役できる人は限られているのに。その選ばれし者の自覚すらなかったとは。」


確かに、この国での精霊使いは聖女よりも大事にされる。

元々が気難しい性質な上に、好き嫌いだけで行動するので精霊使いは数が年々減少傾向にある。

水不足、日照り、土砂災害、日照不足など色々な自然現象を解決してくれる。

他国との争いにも有益に働く。

殆どの国に精霊使いはいるが、今ではいない国もある。

それでも、前世持ちの私から言わせると何とかなると思うんですよ。

精霊いなくても。

自然を支配下におこうとするから弊害もあると思うんだよね。

大きな声では言えませんが。

でも私も、精霊達には毎日お世話になっております。

だから、偉そうなことは言えません。 

いつもありがとうございます。


「王子。このような痴れ者。公爵令嬢であろうと国外追放が妥当だと思いますが。いつ、精霊の怒りをかうか分からない精霊使い等我が国に必要でしょうか?」


侯爵令息の発言に王子も考えているみたい。

、、、やだ、国外追放って私やってけるかな?

やはり、お嬢様だったわけだし、無理っポイ気がするんですが。

、、、いや、待てよ。

前世の記憶あるし、このストーカー精霊達は付いて来るだろうから、安全じゃない?

貴族社会、大嫌いだし。

家族達とか、叔父様達とか、メイドさん達は大好きだけど、私は自由が好き。

公爵家、跡継ぎのお兄様いるから大丈夫だし。

シスコンでウザイし、時々会うぐらいでよくねぇ?


「しかし、いくら目に余る行動があるにしろ、精霊使いを国外追放というのは陛下も納得すまい。」

「何をおっしゃいますか。その目に余る行動こそ問題。精霊からの怒りをかう時に、我が国まで被害が及ばないようにする決断こそが、王子、先の王太子にこそふさわしい英断かと。」


あれ?

私、国外追放になりそう。

他の貴族の方も、私の断罪を喜んでるみたいだし。

、、、やはり、貴族ってイヤ。

ふふふ、国外追放になろうではないか。


「しかし」

「王子様、どうやら私は精霊の怒りをかったようです。」

「「なに」」


驚き(王子)喜び(侯爵令息)の声が重なってる。

ウソだけどね〜。

だって、精霊の愛も重いし。 

私用っていっても、精霊達が半分以上が勝手にやってるから私はお願いすらしてないのよね。

私が思うより先に行動するの。

食堂行きたくないし(貴族嫌い)暑いとか寒いとか、感じる前に最適温度よ。

電気代いらないから、エコよね〜。

、、、電気の変わりに、魔力使ってるのか。


「はい。自覚なき時は嫌嫌でも使役出来たのでしょうが、今では全く精霊の気配を感じません。力なき精霊使いとなってしまったようです。」


しつこいけど、ウソです。

嫌になるくらい精霊の気配感じるし、何なら私以外のこの場にいる人達への憎悪すら感じるわ。

いや〜、精霊使いこの場に居なくてセーフ。

ウソバレてたわ。

うふ、頑張れ私。

速く決着つけないと、家族とかが来ると国外追放(家出)が怪しくなる。

頑張れ、アホ侯爵令息。


「何という罰当たりな。折角の恩恵を無駄にしよって。直ちに、ご決断を。」

「、、、大変残念だが、力なき精霊使いは、国には置いておけん。公爵令嬢だろうと、精霊の怒りをかったなら国外追放となるであろう。」


ん?

今、決断しないと意味ないよね。


「王子様。陛下のご決断を待つより私も公爵令嬢。国に害を与えると分かってこの場に留まることは出来ませぬ。何卒、最後のお慈悲をくださいませ。私の我儘に対しての怒りを国におりましたら、国に損害を与えるやもしれません。」


わ〜い、国国と言ってやった。

損害なんて、ないけどね。

逆に、今のあんた達が精霊に嫌われただけだけどね。


「王子。本人もあのように言っております。このままでは、王子にまで悪評がつきましょう。」

「、、、すまない。仲が良かった婚約ではなかったが、そなたを国外追放と致す。許せ。」


おいおい、何を悲劇ぶっとるじゃい。

一番先に、婚約破棄言ってるし。

馬鹿なコンビだな。

、、、あれ?

馬鹿押しつけられた?

どうせ婚約破棄する予定だったから?

あ〜、私拗ねちゃったよ。

私の好みは頼りになる人で、見た目も麗しい人。

あっ、この王子は、真面目だけど人を見る目ないし、顔は綺麗だけど、上目線の顔つきがイヤ。

まっ、いっか。

早く行動しないとね。


「誠に私の不徳の致すところでした。王子の指示、何としても実行したい所存であります。」

「、、、何としても?」

「、、、(間違えた) 聞き間違いでは?」

「王子、負け惜しみです。ふっ、公爵もこのような痴れ者を娘に持ったことを後悔していることでしょう。」

「公爵も、難儀なことだな。」


アホが一匹、アホが二匹。

後悔するのは、あなた達でしょうけどね。

さて、精霊達の限界も近いからサッサッと退室しましょう。


「では、もう二度とお会いすることはないでしょう。不束かな婚約者で、ご迷惑をおかけしました。」


私は最後の礼をし、退室をした。

勿論、止める者もおらず、薄ら笑いを浮かべてみをくられた。


「ちょっと、ピイちゃんいる?」

≪勿論、側にいるぞ。≫

「すぐに私の部屋に転移できる?」

≪お安い御用だが、なぜだ?あやつらに、報復してよいか?≫

「駄目でしょう?部屋に行くのは、今すぐに国外に逃げるためよ。」

≪逃げる?誰からだ。≫

「家族よ。」

≪、、、無理だろ?≫

「ふふふ、この機会に脱貴族よ。」

≪そうか。まー、良い。我はいつでも側におるでな。≫

「勿論よ、私の警護もヨロシク!非力なお嬢様だからね〜、私は。ともかく、帰宅して家出するわよ。」 

≪了解した。≫


私は、私の守護精霊の一人ピイちゃんと話す。

我ながらネーミングセンスが皆無。

だって、記憶にない位の時にでっかい鳥が来て、≪名前を付けろ≫って言うのよ。

それが契約とも知らずに、つけた名前がピイちゃん。

何を思ったのか、ちゃんまで名前になっていた。

だから他の人からは「ピイちゃん様」と呼ばれていた。

流石に、小さなときとは言えお馬鹿な名前を付けてしまった。

本人も全く納得いく名前ではなかったようで、名前を呼ばれるのを嫌う。

というか呼ばせない。

片手で余るくらいしか呼ぶ人を知らないけど。

呼んでるの人ではなかったわ。

人では、、、私だけだわ。



私達は、卒業の式典の会場からピイちゃんの力でひとっ飛び。

見慣れた我が家に着いていた。(勿論、私の部屋に)

ん〜、何か我が家がバタバタしている気がするんですが。

、、、これは、式典の馬鹿コンビのことがバレてる。

急がなきゃ。


「ピイちゃんの異空間収納って食べ物腐らない?」

≪腐らないな。≫

「ふ〜ん、結構収納のスペースは大きい?」

≪無制限だな≫


お〜、役に立つ。

なにせ現世では生粋のお嬢様だし、前世では冷凍チンだったわけだし、、、全く料理できる気がしない。 

それ以外は、前世持ちのわたしなら余裕なはず!


「ピイちゃん。お願い。料理長に理由言わずに、ここは一ヶ月分位の料理を貰ってきて。勿論、材料ではないよ。作れないし、、、たぶん。」

≪いや、作れないだろう。ハーッ、どうやって理由もなく作ってくれると思ってるんだ?、、、ま〜、すでにバレてるから問題はないか。≫

「何か言った?」

≪いや。、、、では、行ってくる。大人しく待っていろよ。一人で行動するな。≫

「分かってるわよ。」


すっごく疑った顔つきで消えた。

失礼ね。

一人で行動した瞬間なにかの事件の当事者になってるわね。

前世でいう、新聞沙汰ってやつかしら?

暇だから服でも選ぼうかしら?

あら?町娘風のドレス、、、ないわ。

と、思ったら思いっきり力任せな感じでドアが開いた。

何、ビックリするじゃない!

って、お兄様が来た。


「学院でのことは聞いた。心配するな。」

「、、、国外追放(家出)」

「下らん。精霊使いであるお前を国外追放にできるはずもない。」

「、、、力なき精霊使い。」

「アホなのか?お前の周りには精霊が沢山いるではないか。第一、あのストーカー、、、風の方が離れる訳がない。」


お兄様、ピイちゃんをストーカー呼ばわりしましたね。

、、、一理あるわね。

名前をつけてからずっ〜〜と殆どいるわね。

精霊って、仕事ないのかな?

ずっと疑問なんですが。


「あのですね、お兄様。私今回のことで本当に貴族が嫌になりました。」

「で、家出か?」 


え〜、国外追放が家出になってる。

でも、王家が何か撤回する前にトンズラ、、、逃げたい。


「仕方ないな~。」

「お兄様。私の国外追放、賛成してくれますの?」

「国外追放は、撤回させる。今、親ばか二人が鬼の形相で動いてる。今回で2人の仲良しは、バレるだろう。元々、息子の代では交友を隠してないし良い機会だろう。あの2人が、どういう動きをするのかは把握できてないからよく分からないが、お前の国外追放と名誉の回復、ついでにあのアホコンビは何か罰を受けるだろう。逆に国外追放でも良いが、お前が諸国漫遊してる時に鉢合わせしないとも限らんから、まっ、辺境の地で監視付きの幽閉だろうな。」


ヤバい。

別に、私が何とも思ってなくても周りが切れてた。

貴族社会に身を置くならともかく、目指せ平民だからな〜。

名誉とかいらないけどな〜。


「あの場にいた者たちも、戦々恐々するであろう。」

「いや、そこまでは、、、」

「行動をおこさなくても、我らからの信用をなくすからな。お前は気づいていなかったが、あの式典自体怪しかった。」 

「そうなんですか?」

「あー、だから人数も少なかったはずだ。何か行動を起こすことは分かっていた。だが、お前も貴族を嫌っているし諸国漫遊に出るのも勉強かと思ってな。名誉は回復するがな。」

「お兄様、大好き。ありがとう。ん?怪しかったの?」


そうか。

興味なさすぎて少ないことにも気づかなかったわ。

友達もいないしね〜。

やったー。

公認で、家出?出来るなんて、嬉しい。

どこに行こうかな?


「条件としては、月一で帰宅しろ。後、毎日報告を欠かすな。お金は十分渡すから、野宿はやめろ。後、護衛兼メイドとして、お前付きのメイドを同伴しろ。それから、」

「待って!ちょっと待って。」

「なんだ?風の方の力なら容易かろう。」

「ちが〜う、何か違うの、お兄様。私は、自分の足でしっかり立って、お仕事もしたいのよ。」

「いやお前、料理長に今、何を頼んでる?仕事?お前が?、、、許可できんな。」

「なんで?私は、やれば出来る子なのよ。今までの私のことは、忘れて?新しい私を見て。」

「アホか。忘れるか。お前は、生粋の世間知らずだ。」

「わ〜ん、そんな事ないもん。」

「、、、買い物一つしたことなかろう。」


そう言えば、家で勝手に買ってたな。

あれ?

私、お金の感覚がない。

逆に前世のお金の通貨は、バッチリよ。

あれ?

私は、駄目な子かもしれない。


「というか今言ったのを一つでも守れないなら、家から出れると思うなよ。、、、待てよ。俺が一緒に旅に出るか?父上達にバレたら、ついて来そうだか何とかなるだろう。いっそ家族で諸国漫遊するか?」

「すみませんでした。ピイちゃんに頼んでお兄様からの条件は、必ずや実行致します。」

「そうか?別に無理には」

「いえいえ、守ります。だから、ついて来ないで。お願い。」


深々と頭を下げましたよ、私は。

何で家族同伴なのよ。

貴族の仕事しなさいよ。

周りに迷惑かけるな。

、、、私は、仕事してないもんね。


「残念だ。だか、どれか一つでも約束を守れなかった時は、心配だから俺も諸国漫遊について行こうかな。可愛い妹のためだ。仕方あるまい。」


ヤバい。

この人は、有言実行する。

お兄様の精霊もピイちゃんと同じ位の力があるみたいだから、逃げれない。

お兄様の精霊は、火の精霊みたいなんだけど。

私にも優しいの。

ピイちゃんは、私にだけやさしいけど。

もうお分かりと思うけど、私のピイちゃんは風の精霊さんなの。

かっこいいでしょう?

超〜、自由な精霊何だけど、私にだけは甘いみたい。

ウフフ、私も大好き。

顔もかっこいいのよ。

私の見た精霊は、殆ど綺麗だけどね。


国外追放なのか、家出なのか、諸国漫遊の旅なのかよく分からないけど、何とかピイちゃんとメイドさんと3人?で出発することが出ました。

勿論、約束は守りましたよ。

だって、家族追いかけて来そうなんだもん。

いつまで続けていいのか分からないけど、この騒ぎが沈静するまでは帰るつもりはありません。

色々と情勢は変わったみたいだけど、興味ないから分かんないや。

みんなそれでいいって言うし。

もうしばらく、ゆっくり過ごします。


公爵家は代々火の精霊王の愛し子として、国に重要視されていたことを。

私は全く気づいていなかった。

そして珍しく公爵令嬢は、風の精霊王の愛し子でもあったことを。

だからこその婚約であった。

しかし、全く精霊を見ることさえ出来ない王子を婚約者にしたのは、失敗であった。

王族から、手を離したのだから。


公爵令嬢は、知らない。

上級の精霊以上の者が、美しいことを。

精霊達は、愛し子として公爵令嬢を愛してやまない。

公爵令嬢だけが、その事実を知らない。





数多い小説の中から読んで頂いてありがとうございます。

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新しい連載を始めました。

私の周りは人外な強さばかりでした。私も神獣の愛し子らしいですが、弱いままで要保護対象でした。

こちらもヨロシクお願いたします。

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― 新着の感想 ―
[一言] 王子もヤバいけど、それ以上に侯爵令息がヤバいわな。明らかにたきつけてるし。
[一言] 国の要である精霊でさえ、家族からの逃走は無理だと言ってるよ! 父親達はどれだけ娘LOVEなんだ? よく一時的とはいえ婚約者を大事にしない男と婚約させておけたね?
感想一覧
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