衆議院選挙と、これからの日本の「三方良し」を考える
この小説を書いたのは約2年前、あれから、世の中はますますひどくなっている。
令和8年1月28日、選挙の話題で世間が騒がしくなり、久々に筆を執ってみた。今回は特定の登場人物は出さず、エッセイ風にまとめてみたい。
選挙の話題で世間が騒がしくなり、久々に筆を執ってみた。今回は特定の登場人物は出さず、エッセイ風にまとめてみたい。
衆議院の解散・総選挙ということで、どの政党を応援すべきか考えているが、各党の主張を見ると、やはり物価高や消費税への言及が目立つ。 それぞれの施策について、自分なりに考察してみたい。
まず物価高について。世界的に見れば、日本のインフレはまだ「マシ」な方だ。海外から観光客が押し寄せるのも、日本の物価が安いからである。 例えばニューヨークでは、マクドナルドの店員の時給が3,000円。週休2日で1日8時間働けば、月収は48万円にもなる。ただし、ハンバーガー1個が1,500円もするらしい。 また、ベネズエラでは物価上昇率が6,500%に達し、1ヶ月の給料で卵1パックしか買えないほど庶民の生活が破綻しているという。
こうした世界的な物価高の根底には、需要と供給のバランスの崩れがある。 中国とインドを合わせれば人口は約30億人。中国のGDPは世界2位、インドも5位につけ、いずれ日本を抜くと言われている。これら大国の国民が毎年1億人ずつ先進国並みの生活水準を求めるようになれば、供給が追いつかなくなるのは当然だ。
本来なら、日本は食料自給率を上げて物価を抑えるべきだが、現実はコメ不足が騒がれる始末。今後、日本の農水産物が海外で高く売れるようになれば、価格はさらに上がり、日本人の口には入りにくくなるだろう。 日本の1人当たりGDPは世界38位、G7でも最下位だ。 結局、日本製品の付加価値を高め、給料を上げる以外に、この物価高に対抗する術はない。
だが、政策的に最低賃金を上げるのにも限界がある。2025年は過去最高の引き上げ率となったが、岡山県では適用時期が2ヶ月遅れるなど、中小企業にとってはコスト増への対応や人材確保、価格転嫁といった課題の解決策が見えないままだ。
そこで消費税の是非である。食料品の税率を0%にすれば、消費税の還付金(支払った税が受け取った税を上回る場合に返ってくる制度)を受ける企業が増え、国の税収は想定以上に悪化するだろう。 そもそも消費税の還付金は、輸出企業への補助金のような側面があったり、外国人ブローカーに悪用されたりと、庶民からすれば「納得がいかない」部分も多い。
ここで一つの提案がある。消費税の対象を、現在は対象外である「人件費(給料)」にも広げてはどうだろうか。 経営において人件費は大きな割合を占める。 支払った給料の10%が「支払った消費税」としてカウントされれば、企業が納める消費税は減り、還付の対象にもなりやすくなる。これが給料アップの原資になるはずだ。
また、現在は人材派遣の委託料には消費税がかかっているため、直接雇用するより派遣を使う方が(税制上)お得になってしまい、正規雇用を阻む要因になっている。 人件費を消費税の計算に入れれば、この歪みも解消される。さらに、労働者も消費税還付の対象にすれば、車や家を買った際の消費増税分を還付請求できるようになり、消費の喚起にもつながるだろう。
最近、所得控除額を引き上げて「手取りを増やす」と謳う政党もあるが、注意が必要だ。 「106万・130万の壁」は社会保険料の基準であり、たとえ178万円まで所得税がかからなくなっても、社会保険料の負担が発生すれば結局手取りは減ってしまう。 所得税が5%なのに対し、社会保険料は本人負担分だけで約15%、会社負担を合わせれば約30%にもなる。 しかも社会保険料は「ステルス増税」のごとく、議論もなしに毎年上がっている。
また、子供に月10万円の手当を掲げる党もあるが、これは税の公平感から見てどうなのだろうか。 40年間年金を納め続けてきた高齢者の受給額が月約6.9万円であるのに対し、教育費や医療費が実質ゼロで、さらに月10万円が配られるとなれば、バランスを欠いていると言わざるを得ない。 負担なしで権利だけを享受する形では、将来的に生活保護世帯が増える未来すら予感させる。
「10万円は欲しい、でも負担はしたくない」。もしそれが親の遊興費に消えるだけなら、それは本末転倒だ。 経営者、労働者、そして次世代。皆が納得できる「三方良し」の仕組みを、今こそ真剣に議論すべきではないだろうか。
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