さて、世間では現政権が所得税の減税
さて、世間では現政権が所得税の減税(一人当たり4万円、非課税世帯は7万円の給付)をするというのに、すこぶる評判が悪い。
それは、減税は一時のこと、社会保険料はすでに上がっているし、次から次へと負担増の法改正が待ち構えているからだ。
子育てだ、防衛費だとお金のかかることしか言わなかった人が、突然、減税を言い出したのは、選挙へ向けてのパフォーマンスとしか思えない。
あと、テレビの報道を見ていると、減税と給付を同じものと報道されているけど……。実際はどうだか? テレビで大家族のことを報道していたが、8人の扶養家族がいるから減税額は4万円×8人で32万円。
32万円を貰えることを前提に話が進んでいたようだけど……。これは本当だろうか?
32万円減税されるということは、この人は扶養家族を8人も抱え、所得税を32万円以上払っていることになる? だとするとこの人の収入は1千万円を超える高給取りだと思われるから……。
25年ぐらい前だと思うけど、所得税減税があった時は、給料から天引きされる所得税を減税する手法を取ったんだ。
毎月、天引きされた所得税が減税で戻ってくる。これは引かれる所得税が減税上限まで引かれなかっただけで、当時は毎月減税分の1万ほど手取りが数か月分増えたけど、それに気が付いた人はごくわずかであった。
逆に年末調整で、いつもみたいに所得税が戻って来なくて逆に追徴され人が増え、給料担当者は、従業員からの問い合わせに辟易としたと聞いている。
それに、年収300万円の人に子供の扶養家族が一人いたとして、この人は8万円の減税が受けられるのか? 答えは否だ。
だって、この人は所得税を8万円も納めていないのだ。
なのに、非課税世帯は一人4万円貰えるのだ。これほど、税金を納めている人が不利益を被るのにどう調整するのか? やはり野党がいうように一律の給付が正しいのではないのか? 来年6月に施行ということで、減税の仕方はこれから議論されるのだろうけど、25年ほど前の二の前だけはやめてほしいものだ。
それで、ネットとかでは盛んに提案されているのに、政党(元N〇Kを……を除く。ここはマニフェストはまともなんだけど、パフォーマンスの方向が……)はどこも消費税減税については言及していない。
おまけに景気対策をしてほしい経団連も消費税を上げるように援護射撃をしている。
さて、この消費税が導入されて以降、税構成比率がどうなったかを時系列で見ていくと、景気が悪くなる消費税増税を経団連が後押しする理由が見えてくる。
消費税を導入した後、政府はそれに見合った法人税を減税しているのだ。それは見事な相関図を描いていて、消費税増税と法人税減税は政策としてセットになっているわけだ。
法人税が減税されることで、給料という経費を削り利益が出ても税金で持っていかれることもなくお金を内部留保できるのだ。これが30年間給料が上がらなかったからくりだと断言する。
そうやってため込んだ内部留保の額が、ある銀行の預金残高に匹敵するような企業もあるらしい。
前にも言ったが、消費税を上げるたびに景気が低迷している。だから単純に考えて、消費税を下げて法人税を上げれば、法人は利益を圧縮するため給料も上げるだろうし、給料が上がり物価が下がれば、購買意欲が上がり景気が好転すると思えるのだがどうだろうか?
それに、インボイス制度が10月から始まるので情報収集したら、企業は俺たちが払った消費税の還付を受けていることがわかってびっくりした。
それは仕入れ税額控除と言って、仕入れに支払った消費税は売り上げ時に貰った消費税から控除して、消費税を納めるのだが、仕入れで支払った消費税の方が売り上げ時に貰った消費税が少なければ、その差額を還付して貰えるのだ。
これにより、輸出産業では、国内で支払った消費税は全額還付してもらえるのだ。(消費税がかかるのは国内取り引きだけのため)
そりゃあ、円安で輸出が好調なうえ、消費税が還付され、経団連に加盟しているような大企業は消費税の還付額が減る方が問題だろうし、国内の景気の低迷など他人ごとで眼中にないのかもしれない。
こう考えると、この政権は財務省と大企業の意見ばかり聞いて、国民の声には耳を傾けてはいないようだ。そういった意味では、次の議論も本質を隠した建前論だと感じられる。
それは厚生年金に加入している人の配偶者は国民年金を納めていないのに、65歳から国民年金を貰えてずるいという話である。
こうやって不公平感をあおって政策誘導しようとするのは今までも政府がやってきた常套手段だ。
過去、年金制度がどう変わってきたかを知ることで、この政策は単純に破綻しそうな年金制度の延命手段のひとつだと断言できる。
だって数十年間、上がり続けている厚生年金の半分は企業が負担しており、その上、子育てにかかる負担は税金ではなく社会保険料で負担させることが決まっており、企業から不満の声が上がっている。
元々、厚生年金と国民年金はまったくの別物だった。さらに当時の国民年金の納付率は7割を切っており、年金の支払いにも国税で負担しなければならない(現在でも税金で負担している)ほど財政はひっ迫していた。
支給時点で国民年金を基礎年金(1階部分)、厚生年金を2階部分とか、国民年金加入者を1号被保険者とか厚生年金加入者を2号被保険者とか厚生年金加入者の扶養配偶者を3号被保険者と制度改正がされたころ、社会ではある事件が問題になっていた。
その事件とは、熟年離婚と言われる社会現象だ。
女性が自立して、自分勝手な旦那たちに反旗を翻したまではよかったのだが、一つ問題があった。それは旦那には厚生年金があったが、自分には年金が無く、老後の経済的自立が出来なったのだ。
もちろん、離婚時に寄与分とかで財産分与も受けたけれど、そんな女性ばかりではなかった。旦那に虐げられながら、経済的な問題で旦那から自由になれないことに同情的な社会風潮ができ、その中で旦那の厚生年金を減額し、それを基礎年金として配偶者に支給するような制度改正がなされたのだ。
そういうわけで、扶養配偶者に特別に国民年金から年金を支給した訳でもないし、国民年金保険料を納めていないわけでもない。厚生年金の一部が国民年金に流れて破綻寸前の国民年金を支給するための原資になっただけなのだ。
これのどこが不公平なのか?
不公平だと言い出したのは、少子高齢化で厚生年金の破綻も秒読み段階となり、今の支払いを維持するためには(もっともすでに当時からかなり厚生年金は減額されているし、支給年齢もどんどん高齢になっている)、年金保険料の支払者を増やさなければ年金制度がなりたたないからだ。
ただし、これ以上の厚生年金保険料の負担は企業も黙ってはいないだろう。
政府が不公平だ、不平等だという理論を言いだしたら要注意だ。結局、負担が増え誰一人幸せになることはない。
これはあくまで経験上見聞きしたことによる私見であり、関係者に取材をして得た事実ではありません。




