沙 可能
２０３０年中国は発展し尽くしていた。
レイプされていた。
それの女性の貧弱な胸はがっちり掴まれてはいる。
「 ヒイィ、助けて！ 」
沙 可能は叫びこむ。
男達が笑っている可能の姿を見て。
霊に取り付き考えていることを透視するというのはあくまで国際憑依グループのバックアップのあっての事で。
それが今無かった。
見捨てられたのか？
「 ― カメラドローンが居たはずなのに、そんな ― 」
可能が上半身は裸で正面から顔をぶたれる。
「 痛い！ 」
「 ― 殺されるっ ― 」
しかもドローンから観察している人物
紫乃は日本海に浮かぶ海上人工島は直径3キロになる。一島当たりには１０万人が暮らすそのその海上都市のビル群にある中のテニスコート兼それにつながる周回１キロｍのグラウンドで紫乃 音がテニスラケットを持った男と勝負をしていた。
コートのポール。横にコンピュータージェネレイドホログラム（ ホログラム計算機 ）が設置されていてそれに光をリキッドクリスタルディスプレイ（ 液晶ディスプレイ ）をかませることによりカラー三次元で立体に像を再現できている。
そのコートサイドには映されている映像が沙 可能の姿と男達が笑っている姿がホログラフィとして表示されている。
可能はレイプされてはいる、しかしテニスラケットにボールを打ち返す男はその姿に感情一つ湧く訳じゃない。
もくもくとやや必至で鋭いコートに打ち込んできて来るシノからの硬式でのボールを打ち返すのにも必至なこともあったがそのやや前髪が顎付近まである金髪の髪が元々の色な事はその掘りの刻まれているという顔立ちの風貌で白人種なことは分かりつつ。
女性のレイプ姿ではすでに興奮しないことも事実だ。
その上で細身のギル・アンバーという名の彼とシノはとある賭けをしていた。それが沙 可能はこのまま犯されたうえで数人からこのまま殺されるかというものだ。
ギル・アンバーには５００万ドル（ ５億円 ）もの大金を殺されることにシノは受けていた。
シノはその勝負へ勝てば５００万ドルが手に入るし条件としてテニスで３セットマッチに勝つこと。
負けることはオン・シノがその美しさのまま変わらず年を経た体をギル・アンバーが自由にすることを意味していたしその上で同じ額もの大金をギルへ渡すこともあった。
その上でギルは敗北した。
可能もただの女性ではなかった。
体は死ぬ事は無かった。
半分は人工に作られた筋肉であり心臓ですら摘出され入れ替えられている人工心臓であって中国史上この上ない生物化学で作られる元人間ではあるし。
月葉 甲斐の生み出したクローンにおいた生物でもあった。内臓へ損傷があったとしても体内で回復する。
乱暴されるのみでは沙が死なない事が紫乃は知っていての勝負だ。
沙 可能もその事は分かっていたとしてもそれでも可愛らしさのあるそこいらにいる女性となんら変わらないことは自負する女性であるという人間らしい矛盾も抱えていた。
紫乃はテニスの試合ともうひとつの賭けに勝った。
東京ビル
