ワカティナ防衛作戦(ヘルム視点)十七
そうして、地下施設の中を進んでいるヘルムたちであるが、
「また行き止まりか。まあ、破壊すれば進めるから問題ないけどな」
ヘルムはそう言うと、目の前にある壁を壊し、無理矢理道を作って進んでいく。
その強引さにレイルアルマは引きながらも彼について行く。
そうして、三人は施設の中を進んで行くと、研究所のような場所に出てくる。
「いかにもな場所に出てきたな。ブレイカウスは果たして大丈夫なのかな?」
研究所にたどり着いたヘルムは施設を見て、縁起でもないことを言う。
それに対し、レイルアルマは不服そうな顔で答える。
「そんな縁起でもないことを冗談でも言わないでください。怒りますよ?」
「ごめんごめん。ついつい、この施設の雰囲気から余計なことを口滑ってしまったんだ」
「これからは気をつけてください。次に同じことを言ったら怒りますからね?」
「了解、次から気をつけるよ」
ヘルムはそう言いながらレイルアルマに謝罪する。
そうして、ヘルムはレイルアルマに謝罪した後、研究所野中を歩いていると、いきなり頭の上に乗っていたベルヘイムがどこかへ飛んで行く。
そのことを不審に思ったヘルムは怪訝そうな表情を浮かべながらベルヘイムの方へ歩いている。
ヘルムがベルヘイムの方へ歩いて行くと、そこには大きなガラスの円筒がある。
ガラスの円筒はマジックミラーになっているのか、中に何が入っているのか遠くからでは分からない。
ヘルムは一体何が入っているのかと思いながら、円筒にしがみついているベルヘイムの近くまで行き、中を覗いてみる。
そして、円筒の中には龍と人型の何かが混じったような奇妙な生物が謎の液体の中に浮かんでいた。
その姿を見たヘルムは隣でしがみついているベルヘルムへ視線を向ける。
彼女もそのことに気がついたらしく、ベルヘイムもヘルムの方へ視線を向けた。
「これって一体何なの?」
「いや、俺にも詳しいことは分からん。これは持ち帰って調べた方がいいかもしれないな」
ヘルムとベルヘイムは真剣な表情で中に入っているものについて話し合っている。
そんな二人の姿を不審に思ったレイルアルマも円筒の中を覗いてみる。
そして、中に龍と人型の何かが混ざり合った生物を目の当たりにする。
その奇妙な生物を見たレイルアルマは怪訝な表情を浮かべながら目を細め、中の生物を観察し始める。
そうして、奇妙な生物を観察していたレイルアルマはとあることに気がつき、絶句してしまう。
その様子を見ていたヘルムはレイルアルマの豹変に気がつき、そのことを不審に思いながら質問してみる。
「どうしたんだ?何か分かったことでもあるのか?」
「いえ…この生物からブレイカウスの魔力を感じた気がしたんですが、気のせいだったみたいです。今は特にそのようなものは感じられませんし…」
「なるほどな。レイルアルマのお陰でこいつの正体の予想が大体できたよ」
ヘルムはレイルアルマからの意見を聞いたことで、この生物の正体に見当がついたようだ。
まさか、自分の意見から推測できるとは思ってもいなかったレアルアルマは少し驚いたような表情を浮かべる。
そして、レイルアルマは恐る恐るヘルムに質問してみる。
「この生物は一体何なのですか?」
「こいつはブレイカウスの素材を使って作られたホムンクルスの類だろうな。いわゆる人工龍人と言ったところか?」
ヘルムはこの生物を人工龍人と推測した。
ヘルムから生物の正体について聞かされたレアルアルマは確かに、その可能性はあるなと思った。
そうして、二人が話していると、
「お見事です。流石はヘルム先輩といったところでしょうか。よくこの生物の正体を見破りましたね」
いきなり後方から声が聞こえてくる。
レイルアルマは警戒態勢を最大まで引き上げながら振り返る。
何故なら、レイルアルマは彼が話しかけてくるまで彼の存在に気がつくことができなかった。
普段の自分ならあり得ないことにレイルアルマは驚きながらも相手を睨みつける。
ちなみに、この施設は強力な結界により、侵入者の探知能力に阻害が入っているため、レイルアルマの探知能力は大幅に弱体化している。
レイルアルマが警戒を全面に出しながら振り返っているのに対し、ヘルムは何事もなかったような様子で振り返る。
それと同時に、ベルヘイムはヘルムの頭の上に再び乗っかる。
そうして、振り返ったヘルムは自分たちに話しかけてきた男を見て少し驚いてしまう。
何故なら、彼らの前に現れた男をヘルムは知っていたからだ。
そして、ヘルムは話しかけてきた男に話しかける。
「まさか、お前とここで会うことになるとはな、ナムル。お前が混沌に誘いし者たちに入っているとは思いもしなかったよ」
話しかけてきた男ナムルにヘルムは悲しさを滲ませた声でそう告げる。
それに対し、ナムルは飄々とした態度で応える。
「私もヘルム先輩とこんなとこで会うとは思いもしてなかったです」
ヘルムのかつての後輩だった男、ナムルはそう答えたのだった。
アヴァロン書くために昔の話読んでるけど、やっぱり昔の俺って文章下手くそじゃね?と言うよりも適当に書きすぎてる気がする。アヴァロンに関しては今も何だけどね。それにしても適当すぎる。文体もバラバラだし。まあ、これに関しては時期によって趣向が変わるから仕方ないんだけどね。今書いてる話も一気に雰囲気変わった気がするし。てか、本気で書くの2年ぶりくらいだからブランクがありすぎて、アヴァロンを上手く書けているのか自分でも不安になる。この作品はわりかし思いのままに書いてるから大丈夫だと信じたいけど。後はあれかな。技名とか人物名とかが抜け落ちてる。これマジで思い返すの大変だわ。定期的に書いてなかった自分を恨みます。けど、大まかな話の流れとかは覚えてるんだよな。何故なら、アヴァロンの構造はずっとねってたからね。




