ワカティナ防衛作戦(創視点)百十五
あけましておめでとうございます。今年はアヴァロンのなるべく投稿ペースを早めていきたいと考えているのに加え、検討士だけでなく、本来二作品目として構想していた作品の方の連載もする予定なので、楽しみに待っていてください。今年も大猩猩和をよろしくお願いします
あまりの速度に光剣が空中へ飛翔していったことに気づかなかったロンギヌスと龍狩りの大剣はいきなり自分たちの後方から光剣が姿を消してしまったことを不思議に思っているらしく、左右上下様々な方向に視線を向けながら光剣の行方を探っていた。
これは黒騎士の巨人も同様で、彼の目から見ても何の前触れもなく創たちの後方から光剣が消えてしまったように見えていたらしく、彼は光剣の危険性を知っているので、警戒するように辺りを見渡していた。
そんなロンギヌスたちの様子を創は全く気にする様子は見せておらず、ただ真剣な表情で何かを操作を行っているようで、他のものへ全く意識を向けないほど集中していた。
そうして、創が不思議そうに辺りを見渡しているロンギヌスたちに全く意識を向けずに何かの操作に集中していると、その操作が終わったのかニヤッと性格の悪い笑みを浮かべた。
そして、
「拡散し、殲滅せよ、流星剣ーーー」
創が呟きながら、左手の人差し指を下に向けた次の瞬間、ワカティナの遥か上空から直視することが不可能なほどの強い閃光が放たれ、黒騎士の巨人は咄嗟に目を左手で覆い隠した。
ロンギヌスと龍狩りの大剣は直視することが不可能なほど強い閃光が放たれた際はちょうどワカティナの方に背を向けていた状況であったため、その強い閃光を直視することはなかったのだが、あまりにも放たれた光が強かったために背後からでも眩しく、「眩しっ!?!?」と呟きながら震えていた。
そうして、直視することが不可能なほど強い閃光が放たれた瞬間、咄嗟に目を左手で覆い隠した黒騎士の巨人であったが、強い閃光があまり一面を埋め尽くしたのは一瞬の出来事であったので、黒騎士の巨人は少しずつ目を慣らしながら覆っていた左手を離していった。
目が完全に慣れた黒騎士の巨人は目を覆っていた左手を外し、先ほど強い閃光が放たれた方へ視線を再び向けてみると、黒騎士の巨人は想像を絶する光景に言葉を失ってしまった。
黒騎士の巨人の視線の先にはワカティナを中心に360度全ての方向に向けて数えられないほど膨大な量の光り輝く剣が目にも留まらぬ速さで地面へ向けて弧を描くように降下していっていた。
その光景はまるで、流星群であった。
黒騎士の巨人が流星群のように地上へ向けて目にも留まらぬ速さで降下している光り輝く数多の剣に意識を向けているように、ロンギヌスと龍狩りの大剣も光り輝く数多の剣に意識を向けていた。
ロンギヌスと龍狩りの大剣はワカティナとは反対方向に向いていたため、光り輝く数多の剣たちに最初は気づいていなかったのだが、目の前にいた黒騎士の巨人の様子がおかしいことに気づいた二人が彼の見つめる方向へ視線を向けた際に数多の剣たちに気づいた。
遥か上空から弧を描くように地上へと降下している数多の光り輝く剣たちに気づいたロンギヌスと龍狩りの大剣はあまりの光景に驚きを隠せずに固まってしまっていたが、すぐに平静を取り戻し、数多の剣たちは一体なんなのか確かめるために解析を始めた。
そうして、遥か上空から地上へ弧を描きながら降下している数多の剣たちの解析を行なったロンギヌスと龍狩りの大剣であったが、すぐに数多の剣たちの解析は終わったのだった。
なぜ、二人の解析がここまで早く終わったのかというと、ロンギヌスも龍狩りの大剣も遥か上空から地上へ弧を描きながら降下している数多の剣たちに見覚えがあったからだ。
それは先ほど創が展開していた光剣であった。
ロンギヌスと龍狩りの大剣は流星群のように遥か上空から地上へ降下している数多の剣たちは先ほど創が展開していた光剣と全く同じもので出来ていることに一瞬で気づき、空から地上へ降り注がんとしている数多の剣たちは光剣が分裂したものではないかと推測していた。
このロンギヌスと龍狩りの大剣の推測は当たっており、空から数多の剣たちを地上へ向けて放つこの技は流星剣と言い、この技は先ほど展開していた光剣を遥か上空へ飛ばし、ある程度の高さまで行った時に光剣を空中分解し、流星群のように地上へ拡散した光剣の断片たちを降り注ぐ大規模殲滅攻撃である。
この流星剣は圧倒的な攻撃範囲も恐るべき脅威であるが、流星剣で何よりも脅威的な部分は
『◯△&#@¥$€%*〒〆〜〜!!!!!!』
その圧倒的な威力である。
遥か上空から地上へ降り注いできた数えきれないほどの流星剣たちはリヴァイアサンたちが相手をしている純白の生物の巨体に弾かれることなく、勢い良く突き刺さった。
と思った次の瞬間、純白の生物の背中に突き刺さった数多の流星剣たちはその大きさからは考えられないほど巨大かつ強力な爆発を引き起こし、大量の流星剣による爆発をモロに喰らってしまった純白の生物はこの世の音とは思えない不気味な悲鳴を上げ、地面へ再び墜落したのだった。
純白の生物を迎撃した流星剣以外の他の流星剣たちは創たちがいる位置よりも遥かに離れた位置に着弾しており、その爆発位置的に再びワカティナに攻め込もうとしていた化け物たちの軍勢を仕留めるために遠く離れた場所に着弾したことが容易に想像ついた。
そんな流星剣の圧倒的殲滅力を見せつけられた黒騎士の巨人が創に少しおじけついていると、創がロンギヌスと龍狩りの大剣を再び手に持った。
創「お前は俺をやりに来たんだろ?さっさと始めようぜ?」
創は黒騎士の巨人の方へロンギヌスを向けながら早く戦いを始めようと言ったのだった。
新作「検討士〜増税を加速させた史上最低の総理大臣、異世界で再び政権を握るも増税を加速させてしまい、魔王と呼ばれる〜」の連載を始めました。こちらも不定期ではありますが、更新していきますので、是非読んでみてください。それと、ブックマークと星五評価をしてもらえると励みになりますので、検討士の方にもお願いします。




