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アヴァロン〜世界を賭けた神々の戦い〜  作者: 大猩猩和
第三章 オアシス国家『ワカティナ』防衛作戦

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黒滅龍レイルアルマが親になったわけ五十七

 木で出来たボロボロの扉を通り抜けた黒滅龍レイルアルマは扉の先に広がっている景色が先ほどまでいた純白の通路とは違う景色であったことに驚いたのだった。


 先ほどまでと広がっている景色が違うことから、黒滅龍レイルアルマはこの木で出来たボロボロの扉は某有名ロボットのひみつ道具であるどこでもなんちゃらと同じように別の空間へと繋がる扉であったことが分かった。


 そして、黒滅龍レイルアルマはあんななんの変哲もない木で出来たボロボロの扉が別の空間へと繋がっている原理がとても気になり、黒滅龍レイルアルマは何度も扉の方へ視線を向けた。


 しかし、この木で出来たボロボロの扉には何の魔道術の術式も刻まれていないのに加え、この扉からは何の魔力も感じないため、本当にただの木で出来たボロボロの扉であった。


 そのため、黒滅龍レイルアルマはこの木で出来たボロボロの扉がどのような原理を使って別の空間と接続しているのか全く予想出来ずに頭を悩ましたのだった。


 そうして、木で出来たボロボロの扉が別の空間へと繋がっている原理が分からずに頭を悩ましていた黒滅龍レイルアルマであったのだが、お得意の妄想ですらも分からなすぎて出来ず、最終的には何も分からないという結論を出して諦めたのだった。


 木で出来たボロボロの扉のことを諦めた黒滅龍レイルアルマは次に純白の通路からボロボロの扉を越えてやってきた今いる空間のことが気になり、首をゆっくりと動かしながら周りの景色を確認したのだった。


 この新しくやって来た空間は先ほどまでいた純白の空間や近未来チックな病院とは違い、いかにも中世ヨーロッパなどにありそうな地下にある秘密の通路のような石のレンガで出来た通路であった。


 黒滅龍レイルアルマはこの通路の途中にあるであろう少しした広場のような場所におり、前を向けば、どこかに繋がっているであろう通路

が続いていた。


 そして、秘密の通路に似ているという点から分かるように黒滅龍レイルアルマが今いる場所から先へと続いている通路はとても狭く、大きさ的に黒滅龍レイルアルマがギリギリ通れる程度の広さしかない。


 そのため、黒滅龍レイルアルマよりも体の大きいバルクレシスは四つん這いの姿勢をしなければレンガの通路を通ることは出来ず、黒滅龍レイルアルマよりも体が小さいフィンベルクは問題なく進むことが出来る。


 フィンベルクは黒滅龍レイルアルマよりも体が小さいこともあり、何の問題もなく狭いレンガの通路を進むことが出来たのだったが、バルクレシスはそうとは行かなかった。


 四つん這いの姿勢にならなければ前に進めなかったバルクレシスは仕方なく四つん這いの姿勢になったのだが、彼女が四つん這いになってもこのレンガの通路をギリギリ通れるか通れないかの瀬戸際であり、バルクレシスはとても苦しそうに通路の壁や天井に鱗を擦り付けながら前に進んでいた。


 苦しそうに前に進んでいるバルクレシスのことを後ろから眺めていた黒滅龍レイルアルマは何とかバルクレシスのことを助けてあげないと思ったのだが、生憎彼女にはバルクレシスのことを助けるための手段がなかった。


 そのため、黒滅龍レイルアルマがこのまま苦しそうに前に進むバルクレシスのことを眺めているしか出来ないのかと思っていると、


フ「もう、狭くて進むのが辛いのだったら最初から言ってくださいよ、バルクレシス。貴女が少しでも進みやすくするように工夫できましたのに」


 フィンベルクが声バルクレシスに声をかけると同時にこの狭くて進むのがやっとなレンガの通路の表面が目にも留まらぬ速さで氷に覆われていったのだった。


 フィンベルクは氷にまつわる龍であり、そのことから分かるように彼女は氷を自由に操る能力を持っており、その力を使用してレンガの通路の全面を全て氷漬けにしたのだった。


 通路の前面が氷漬けになったことで、先ほどまで苦しそうに前に進んでいたバルクレシスは床の氷に足を取られて滑ってしまい、その場に転んでしまった。


 そうして、その場に転んでしまったバルクレシスは再び立とうとしたのだが、床にある氷に再び足を取られてしまい、バルクレシスは再びその場に転んでしまったのだった。


 このようにバルクレシスが何度もドスドス床に張っている氷に激突していても割れるどころか傷すらも一切入っておらず、フィンベルクが生み出した氷の頑丈さが窺える。


 そうして、立ち上がることが出来ずにバルクレシスがその場に寝そべっていると、


フ「私が貴女のことをグラン・ガイウスさんたちが待っている部屋まで運びますので、私の尻尾に掴まってください」


 フィンベルクが氷に寝そべっているバルクレシスに滅戒龍グラン・ガイウスたちが待っている部屋まで連れて行くから自分の尻尾に掴まるように言った。


 フィンベルクに自分の尻尾に掴まるようにと言われたバルクレシスは手を伸ばしてフィンベルクの尻尾に掴まったのだった。


 そうして、体が大きくて前に進むのが辛そうであったバルクレシスの問題が解決したということなので、黒滅龍レイルアルマも前に進もうと思い、この氷漬けにされている通路に入った。


 その瞬間、


レ「きゃっ!?」


 黒滅龍レイルアルマもバルクレシスと同じようにフィンベルクが生み出した氷に足を取られてしまい、なんの抵抗も出来ずにその場に転んでしまった。


 そのため、黒滅龍レイルアルマもバルクレシスの尻尾に掴まり、二人揃って一番先頭に立っているフィンベルクに運んで貰ったのだった。


 





 


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