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アヴァロン〜世界を賭けた神々の戦い〜  作者: 大猩猩和
第三章 オアシス国家『ワカティナ』防衛作戦

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黒滅龍レイルアルマが親になったわけ三十八

 バルクレシスの掌の上から地面へと下ろされたベルヘイムはバルクレシスの掌から勢い良く立ち上がり、バルクレシスの掌の上から飛び降りると黒滅龍レイルアルマの方へ元気よくトコトコと走っていった。


 トコトコと走っているベルヘイムは嬉しそうな表情を浮かべており、両手を前に出して体全体のバランスを取るためにバタバタと手を動かしている。


 そして、一生懸命走っているベルヘイムは黒滅龍レイルアルマの方へ近づくと、いつも彼女が抱きついている黒滅龍レイルアルマの右前足にベルヘイムはいつものように抱きついたのだった。


 黒滅龍レイルアルマはどうして、ベルヘイムが自分の右前足に抱きついたのか分からずにベルヘイムのことを不思議そうに眺めていると、ベルヘイムと視線があった。


 ベルヘイムと視線があった黒滅龍レイルアルマは不思議そうにベルヘイムのことを眺め続けていると、ベルヘイムが満面の笑みを浮かべながら話しかけてきた。


ベ「レイルアルマお姉ちゃんとバルフェルノお姉ちゃんとバルクレシスさんの鱗の感触は全然違うんだね!やっぱり、レイルアルマお姉ちゃんの鱗が一番好き!」


 ベルヘイムはバルクレシスやバルフェルノと触れ合ったことで、今まで触れてきた黒滅龍レイルアルマの鱗とは感触が全然違うことを実感したのだった。


 そして、バルクレシスの掌の上から降りたベルヘイムは黒滅龍レイルアルマの鱗の感触をもう一度確認するためにトコトコ走って近づき、黒滅龍レイルアルマの右前足に抱きついた。


 黒滅龍レイルアルマの右前足に抱きつき、黒滅龍レイルアルマの鱗の感触を再確認したベルヘイムは黒滅龍レイルアルマの鱗が一番触れてて好きだとのことだ。


 ベルヘイムに鱗の手触りが一番好きと言われた黒滅龍レイルアルマはあまりの嬉しさに頬が緩みそうになったが、周りの目もあるため、必死に頬が緩まないように顔に力を入れた。


 そのため、黒滅龍レイルアルマは頬が緩まずには済んだのだが、顔に力を入れ過ぎたため、黒滅龍レイルアルマの表情はとても不自然なものになった。


 そんな不自然な表情の黒滅龍レイルアルマのことを見たベルヘイムは黒滅龍レイルアルマが変顔をしているのかと思い、顔が硬っておかしなことになっている黒滅龍レイルアルマのことを見て笑いが溢れそうになったが、ここで笑ったら負けだと思ったベルヘイムは必死に堪えたのだった。


 必死に笑いを堪えているベルヘイムの表情は少し力が入っているようにも見えるが、まじまじと見なければ、ニコッと笑みを浮かべているように見える。


 黒滅龍レイルアルマもベルヘイムが意図的ではない変顔を見て笑わないように堪えているようには見えておらず、ただ自分の方へ笑顔を浮かべているのだと思った。


 そうして、ベルヘイムが黒滅龍レイルアルマの鱗の感触を楽しんだ後、ベルヘイムは黒滅龍レイルアルマの右前足から離れ、再びバルフェルノたちの方へトコトコ走っていった。


 バルフェルノたちの方へトコトコ走っていったベルヘイムは今度はまだ自己紹介をしていないフィンベルクの方へ視線を向け、期待の眼差しを向けたのだった。


 ベルヘイムから期待の眼差しを向けられたフィンベルクはベルヘイムが喜ぶ自己紹介をしなければと言うプレッシャーから少し緊張していたが、ベルヘイムのためにも話しかけることにした。


 ベルヘイムに話しかけることにしたフィンベルクはバルフェルノやバルクレシスと同様に小さなベルヘイムに視線を合わせるために屈んだのだった。


 フィンベルクはバルクレシスはもちろん、バルフェルノや黒滅龍レイルアルマより体が小さいのに加え、四足歩行の龍であったので、縦の大きさはあまりなかったため、バルクレシスの時のように屈んでも視線が合わないと言うことは無かった。


 フィンベルクがベルヘイムに視線を合わせるために屈み、頭を地面につけると、彼女の目の前にキラキラの笑みを浮かべているベルヘイムの姿があった。


 そんなベルヘイムのキラキラした笑みを間近で見てしまったフィンベルクは更にプレッシャーがかかってしまい、緊張が高まってしまった。


 そうして、緊張しているフィンベルクはベルヘイムに己の緊張を悟られないように笑みを浮かべながら優しい声で話しかけた。


フ「初めまして、ベルヘイム?私はフィンベルクと言います。これから、バハルリアで住むにあたって困ったことがありましたら、いつでも私に言ってください。相談に乗りますので」


 フィンベルクは優しい笑みを浮かべ、ベルヘイムにバハルリアに住んでいる時に何か困ったことがあれば、相談に乗るからいつでも訪ねてくるようにと伝えた。


 フィンベルクがいつでも自分のことを頼るようにと伝えると、ベルヘイムは元気よく首を縦に振ったのだった。


 首を縦に元気よく振るベルヘイムはとても満足げな表情を浮かべており、フィンベルクはベルヘイムが満足いく自己紹介が出来たのだと思い、安心した。


 そして、バルフェルノ、バルクレシス、フィンベルクの自己紹介は無事に終了したのだった。


 




 







 


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