表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アヴァロン〜世界を賭けた神々の戦い〜  作者: 大猩猩和
第三章 オアシス国家『ワカティナ』防衛作戦

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

662/837

黒滅龍レイルアルマが親になったわけ二十四

 黒滅龍レイルアルマとバハムートが大きく開いた黄金の大扉の方へ目を向けると、そこには今まで見たことのない龍が大きく開いた黄金の大扉の中心に立っていた。


 その龍は全身を紅の鱗で覆われており、黒滅龍レイルアルマと同じ四足歩行で背中には黒滅龍レイルアルマとは違い、とても大きな一対の翼が生えている。


 その大きな翼には綺麗な模様が刻まれいるのに加え、飛膜は光を通すほど透明感があるため、この紅の鱗に身を包んだ龍の翼は教会にある美しいステンドガラスと言われても疑わないほどの芸術性がある。


 そして、この紅の鱗に身を包んだ龍は頭に二本の立派な角を生やしており、目は黒滅龍レイルアルマやバハムートと違い、一対の鋭い目がある。


 口には鋭い牙が二列に並んでおり、その鋭い歯と並びから噛みついた獲物は確実にあの世に葬ることが可能であろう。


 この竜の体を包んでいる紅の鱗からは胎内で発生しているであろう膨大な熱が溢れ出しており、この熱により紅の鱗に身を包んだ龍の周りは僅かにだが陽炎のようにモヤモヤしている。


 紅の鱗に身を包んだ龍は黒滅龍レイルアルマのように細長くスタイルがいいと言うより、筋肉質で体はムッチリとしている。


 紅の鱗に身を包んだ龍の尻尾は先端にいくにつれて太くなっていき、尻尾の先端は斧のようになっていた。


 そして、この紅の鱗に身を包んだ龍からは黒滅龍レイルアルマやバハムートに見劣りしないほどの膨大な魔力が溢れ出しており、その溢れ出す魔力量から彼女は古龍であることはすぐに分かった。


 そんな紅の鱗に身を包んだ龍の姿を見て一番最初に声を上げたのは黒滅龍レイルアルマではなく、バハムートであった。


バ「あらあら、いつの間にバハルリアへ戻ってきたのかしら?バルフェルノ?貴女は確か自分はまだまだ未熟だとか言って、修行の旅に出ていたのではなかった?もしかして、修行の旅を終えて戻ってきてくれたのかしら?」


 バハムートは修行の旅に出ると言ってバハルリアから姿を消した紅の鱗に身を包んだ龍バルフェルノが何の前触れもなく帰ってきたことに少し驚いているようであった。


 そして、バハムートはバルフェルノが戻ってきたのは修行の旅が終わったからなのではと思い、とても嬉しそうに笑みを浮かべながらバルフェルノに質問したのだった。


 ちなみに、バルフェルノがバハムートのことを姉さんと呼んでいるのは彼女の育ての親のことを育てたのがバハムートであるため、バハムートはバルフェルノの姉になるからだ。


バル「いえ、修行の旅はまだ終わっていません。修行の旅の最中、たまたまバハルリアの近くを通ったので、さしぶりにバハムート姉さんに顔を合わせておこうと思いまして、バハルリア城に来ました」


 バルフェルノは修行を終えて戻ってきたわけではなく、修行の途中でたまたまバハルリアの近くを通ったため、さしぶりに姉であるバハムートに会おうとやって来たようだ。


 そのことを聞いたバハムートはバルフェルノたまたま帰ってきただけでバハルリアにはあまり滞在しないのだと思い、とても悲しそうな顔を浮かべた。


バハ「それじゃあ、バルフェルノはまた直ぐ旅に出てしまうのね......お姉ちゃん凄く寂しいわ......」


 バハムートはバルフェルノに旅の途中ということで、直ぐにバハルリアから出て行ってしまうと思い、バルフェルノに直ぐにバハルリアから旅立つのは悲しいと伝えた。


 そうすると、


バル「そんなに心配しなくてもバハルリアには長期間滞在しようと考えていますので、悲しい顔をしないでください」


 バルフェルノがバハルリアには長期間滞在する予定であるため、そんなに悲しそうな表情を浮かべないでくれとバハムートに伝えたのだった。


 バルフェルノからバハルリアに長期間滞在することを聞いたバハムートの表情は先ほどまでの悲しげな表情から一変し、ひまわりのように明るい満面の笑みへを浮かべた。


 その満面の笑みを浮かべるバハムートを見たバルフェルノと黒滅龍レイルアルマはバハムートの笑みにより心が浄化していくように感じた。


 そうして、バルフェルノのバハルリア長期間滞在に喜びを隠せないバハムートであったが、先ほどのバルフェルノの発言である「それならば、バルたちがバハムート姉さんたちの代わりにグラン・ガイウスさんの捜索に助力しましょう」を思い出し、そのことについて質問しようとバルフェルノに声をかけた。


バハ「そう思えば、バルフェルノはグラン・ガイウスさんの創作を代わりに行うと言っていたけれど、本当に私たちの代わりにレイルアルマのお手伝いをしてもらえるのかしら?」


 バハムートは黒滅龍レイルアルマからの二つ目の頼みである滅戒龍グラン・ガイウスを自分たちの代わりに捜索に助力してくれるのかとバルフェルノに質問した。


バル「はい、レイルアルマさんだけでなく、グラン・ガイウスさんにもバルはお世話になっていますので、その恩返しとして今回の捜索はバルたちに任せて貰いたいのです」


 バルフェルノはバハムートに黒滅龍レイルアルマと滅戒龍グラン・ガイウスに今までお世話になってきたので、その恩返しをするためにも今回の捜索には自分たちに任せて欲しいと頼んだ。


 そうすると、


バ「それじゃあ、私たちの代わりにグラン・ガイウスさんの捜索をお願いするわ」


 バハムートはバルフェルノに滅戒龍グラン・ガイウスの捜索の許可を言い渡したのだった。








評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ