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アヴァロン〜世界を賭けた神々の戦い〜  作者: 大猩猩和
第三章 オアシス国家『ワカティナ』防衛作戦

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黒滅龍レイルアルマが親になったわけ二十

バ「レイルアルマはベルヘイムちゃんの育ての親じゃない.......?」


 バハムートは黒滅龍レイルアルマから自分はベルヘイムの育ての親ではないと打ち明けられたが、あまりの事実にバハムートは理解が追いついていないようであった。


 まあ、あれだけベルヘイムが黒滅龍レイルアルマに懐いていれば、普通に考えて黒滅龍レイルアルマがベルヘイムの育ての親と思うだろう。


 それが今までたくさんの龍を育て上げてきたバハムートであれば、他の龍たちよりも驚きを隠せないのは仕方ない。


 未だにバハムートは黒滅龍レイルアルマから告げられた真実を受け止めきれていないようであったが、黒滅龍レイルアルマはベルヘイムを連れている経緯を話さない限り、バハムートは今の話を信じられないと判断し、話を続けた。


レ「ベルヘイムの本当の育ての親は私の姉でもあるグラン・ガイウス姉さんで、私はグラン・ガイウス姉さんのサポート役だったのです」


 黒滅龍レイルアルマはベルヘイムの本当の育ての親は滅戒龍グラン・ガイウスであり、自分は滅戒龍グラン・ガイウスのサポート役であることを伝えた。


 しかし、バハムートは先ほどの話で脳がショートしており、そこに新たな情報が加えられたとしても脳に入ってくることはなかった。


 まさか、ここまでバハムートが衝撃を受けるとは思ってもいなかった黒滅龍レイルアルマはこの場に残すのはバハムートではなく、ランベリオスにしておくべきだったと後悔した。


 だが、時はもうすでに遅し。


 今さら後悔したところでバハムートを選んだ事実は変わらないので、このままバハムートの脳の処理が追いつくのを黒滅龍レイルアルマは待つしかない。


 そうして、黒滅龍レイルアルマがバハムートの脳の処理が終わるのを待っていると、バハムートの脳の処理が追いついてきたのか、バハムートの表情がだんだんと真剣なものへと変わって行った。


 そして、脳の処理が追いついたのか、バハムートは真剣な表情を浮かべたまま黒滅龍レイルアルマに質問したのだった。


バ「もしかして、レイルアルマはベルヘイムちゃんのあまりの可愛さにグラン・ガイウスさんに黙ってここに連れてきてしまったのかしら?」


レ「どうしてそうなります?」


 どうやら、理解が追いついたバハムートは黒滅龍レイルアルマが滅戒龍グラン・ガイウスに黙ってベルヘイムのことを連れてきたと考えたようだ。


 あまりに馬鹿げた発言であったため、黒滅龍レイルアルマは自然とバハムートにツッコミを入れてしまった。


 黒滅龍レイルアルマからツッコミを入れられたバハムートは自分の予想が外れたため、残念そうな表情を浮かべていた。


レ「あの、この話は割と真面目にふざけられない内容なので、もう少し真面目にやって貰えませんか?」


 黒滅龍レイルアルマは真面目な話なのだから、ふざけずにいてほしいとバハムートに怒気のこもった声で伝えた。


 そうすると、バハムートはとても悲しそうな表情を浮かべながら下を向いたのだった。


 黒滅龍レイルアルマは注意したバハムートがどうして悲しそうな表情を浮かべているのか分からずに頭を悩ませていると、バハムートの小さな呟きが聞こえてきた。


バ「私......ふざけてるつもりなかったのけれど......レイルアルマを怒られせてしまったわ......やっぱり私は相手の気持ちも理解できない最低な龍ね......」


 バハムートと先のほどの発言はふざけて言ったわけではなく、本気でそう思って言っていたらしく、自分の発言で黒滅龍レイルアルマを怒らせてしまったことに相当ショックを受けているようだ。


 そんなショックを受けているバハムートを眺めている黒滅龍レイルアルマはバハムートの頭の中はお花畑であることを思い出した。


 そのことをすっかり忘れていた黒滅龍レイルアルマはバハムートに起こったことは悪手だったなと今さらになって後悔した。


 だが、このままグダっていたら、いつまで経っても話し合いが終わらず、ベルヘイムのことを迎えに行きことが出来ないため、黒滅龍レイルアルマはバハムートには悪いが話を進めさせて貰うことにした。


レ「それで、私がベルヘイムのことをここへ連れてきた経緯なのですがーーー」


 黒滅龍レイルアルマはベルヘイムが生まれ落ちる前のことからバハルリアに連れて来るまでの一連の流れをバハムートに話したのだった。


 黒滅龍レイルアルマから一連の流れを聞いたバハムートは驚いているようであったが、その表情は真剣そのものだった。 


 そして、


バ「貴女がベルヘイムちゃんを連れて来た経緯は分かったわ。それで、グラン・ガイウスさんとは未だに連絡は取れないのかしら?」


 黒滅龍レイルアルマからベルヘイムをバハルリア城へ連れて来た経緯を聞いたバハムートは黒滅龍レイルアルマに未だに滅戒龍グラン・ガイウスとは連絡は取れないのか質問した。


 そうすると、黒滅龍レイルアルマは首を横に振った後に


レ「はい、グラン・ガイウス姉さんとは未だに連絡がつきません」


 バハムートに未だに滅戒龍グラン・ガイウスとは連絡がつかないことを伝えたのだった。


 黒滅龍レイルアルマから未だに滅戒龍グラン・ガイウスとの連絡が取れないことを聞いたバハムートが残念そうな表情を浮かべていると、黒滅龍レイルアルマが話しかけてきた。


レ「バハムートにお願いがあります」






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