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アヴァロン〜世界を賭けた神々の戦い〜  作者: 大猩猩和
第三章 オアシス国家『ワカティナ』防衛作戦

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ワカティナ防衛作戦(カナ視点)八

 カミラとカナはチョウチンアンコウのような化け物と激しい戦闘を繰り広げていた。


 カミラは脚に強化の魔術を何重にもかけた後、勢い良く地面を蹴り、チョウチンアンコウのような化け物に向けて何重にも魔術で切れ味と硬度を上げた剣を振り下ろした。


 しかし、カミラが放った斬り下ろし攻撃はチョウチンアンコウの前脚部分についている大きな鎌によって容易く防がれてしまった。


 そして、チョウチンアンコウのような化け物はカミラの攻撃を受け止めた鎌を大きく振り上げ、カミラのことを遠方へと吹き飛ばした。


 カミラが後方に吹き飛びされたと同時にカナがチョウチンアンコウのような化け物の側面を取り、勢い良く踏み込んで剣を薙ぎ払った。


 しかし、カナが剣を薙ぎ払う直前でチョウチンアンコウのような化け物に生えている大量の尻尾がカナ目掛けて伸びてきた。


 そのため、カナは右足を軸に勢い良く方向転換し、チョウチンアンコウのような化け物の尻尾を回避した。


 だが、無理に回避を行なってしまったため、カナはチョウチンアンコウのような化け物に大きな隙を見せてしまった。


 チョウチンアンコウのような化け物はカナが晒した大きな隙にここぞと言わんばかりと突進攻撃を仕掛けてきた。


 カナはギリギリのところで魔法障壁を展開し、チョウチンアンコウのような化け物の突進攻撃の直撃を防ぐことに成功したのだが、


『パリィィィィィイイインンンンンンン!!!!!!!!!』


 カナが展開する魔法障壁ではチョウチンアンコウのような化け物の攻撃を防ぐことなど出来るはずもなく、カナが展開した魔法障壁は最も容易く破壊されてしまった。


 魔法障壁を破られてしまったカナはそのままチョウチンアンコウのような化け物の突進攻撃を直撃してしまうと思われたが、魔法障壁で防いだことにより発生した隙により剣を自分とチョウチンアンコウのような化け物の間に挟み、突進攻撃の直撃を何とか防ぐことは叶った。


 しかし、チョウチンアンコウのような化け物の突進攻撃の威力は凄まじいので、カナはボールのように何度もバウンドしながら転がってしまった。


 バウンドしながら転がっているカナは何とか勢いを落とすために手に持つ剣を勢い良く地面に突き刺すことで勢いを殺すことが出来た。


 そのため、カナはチョウチンアンコウのような化け物とはだいぶ距離は開いてしまったが、何とか止まることが出来たのだった。


 そうして、何とか止まることが出来たカナはパッと周りを確認してみると、自分の少し後方に右足がだいぶ治っており、必死に治りかけの右足を引きずりながら今出せる全速力がワカティナに向かうドンキの姿があった。


 カナはこのままカミラ二人だけでは救援部隊が来るまで持ち堪えられる気がしなかったので、近くにいるドンキに助けを求め良いと思ったのだが、すぐにその考えは捨て去った。


 何故なら、ドンキは自分のことしか考えておらず、先ほどカミラに命を救われたというのに助力を申し出るどころか感謝の言葉すら言わなかった。


 そんなドンキに自分が助けを求めたところで都合良くドンキが助けてくれるとは到底考えられない。


 そのため、カナは必死にワカティナに逃げ帰ろうとしているドンキに声をかけることはせず、再びチョウチンアンコウのような化け物の方に向かうとした。


 そんな時、目にも留まらぬ速さでチョウチンアンコウのような化け物の尻尾がこちらに向かって伸びてきていた。


 そして、チョウチンアンコウのような化け物の尻尾はカナ目掛けて伸びてきていると思われたのだが、進行方向的に自分のことを追い抜かそうとしているドンキに照準が向いていることが分かった。


 そのため、カナはドンキのことが死ぬほど嫌いであるが同じ分隊の仲間として見捨てるわけにもいかなかったので、ドンキのことを助けようと思った。


 そうして、カナがドンキの手を引っ張り、チョウチンアンコウのような化け物の尻尾から助けてあげようとした時、カナは予想外の事態に陥ってしまった。


カナ「えっ????」

 

 カナがドンキの手を引っ張る前にドンキがカナの腕を無理矢理掴んで引っ張った。


 そして、カナはドンキに腕を引っ張られた後、ドンキはカナのことを自分の盾にするかのようにすぐ近くにまで迫っているチョウチンアンコウのような化け物の尻尾に向けて吹き飛ばした。


 カナはドンキの予想外の行動に加え、ドンキに力一杯吹き飛ばされたことにより態勢が不安定になったことで前から目にも留まらぬ速さで迫ってくるチョウチンアンコウのような化け物の尻尾を回避することが出来なかった。


 そのため、カナは全身の様々な場所をチョウチンアンコウのような化け物の尻尾で貫かれてしまった。


 この時、チョウチンアンコウのような化け物の尻尾はカナの神核の中心をギリギリ外していたため、即死することはなかったのだが、カナの神核には大きな傷が入っているので致命傷であることには変わりない。


 そうして、カナがドンキに身代わりにされ、神核に負った傷により気絶しかける前、


ド「ぼっ!僕のために死ねるのだからカナちゃんも本望だもんねっ!!ありがとうっ!!自ら僕の身代わりになってくれてっ!!」


 ドンキはカナにこう言い放つと完全に治った足でワカティナの方に向けて走り去ってしまったのだった。


 カナはこのままではチョウチンアンコウのような化け物に喰われてしまうと思い、必死に意識を保とうとしたが、カナはすぐに気絶してしまったのだった。





 

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