ミスディルディア誕生秘話十八
フェファイトスさんが完成した魔剣を取りに行っている間、創たちは暇だったので、工房にある椅子に座ってフェファイトスさんの帰りを待っていた。
そうして、創が椅子に座ってボケーと何も考えずに天井を眺めていると、誰かが自分の肩をちょんちょん叩いていることに気付いた。
創はボケーとし過ぎて何処かに行っていた意識を戻した後、天井に向けていた視線をゆっくりと落とすと、そこには自分の肩を叩いているトワイライトの姿があった。
創はトワイライトの顔を見てみると、彼女は何か創に聞きたいことがあるような感じであった。
だが、創にはトワイライトが自分に聞きたいことに思い当たる節がなかったので、とても不思議に思った。
そして、創はいくら考えてもラチがあかないと思い、トワイライトに質問することにした。
創「どうしたんだ?トワイライト?」
そうして、創が不思議そうな顔でトワイライトのことを見つめていると、トワイライトが口を開いて創に質問を投げかけてきた。
ト「お父さんが言っていた始まりの木はミストルティンって分かったけど、終わりの火はまだ教えて貰ってないから、創に教えて欲しいなって思って...........」
どうやら、トワイライトはフェファイトスさんが言っていた始まりの木の正体が分かったので、次は終わりの火のことが気になっていたようであった。
そのため、トワイライトは創に終わりの火について教えて貰えるようにお願いしたのだ。
そのことを聞いたアイナと草薙剣もトワイライトに便乗するかのように終わりの火について教えて欲しいとトワイライトのことを後押しするかのようなことを言い始めた。
そうして、トワイライトの他にもアイナと草薙剣が創に期待の眼差しで眺めていると、
創「終わりの火ねぇ...........」
始まりの木『ミストルティン』の時とは違い、終わりの火についてはあまり話したくなさそうで、創は渋い表情を浮かべていた。
そして、創は今回は先ほどとは違い、トワイライトを困らせる訳ではなく、本当に悩んでいるように感じた。
そんな創の反応を見たトワイライトたちは創は終わりの火について話したくないことが分かったので、
ト「創が話したくないのなら私は話して貰わなくても大丈夫だよ」
トワイライトは無理して創に聞くのは良くないと判断し、創にそのことを伝えた。
創はトワイライトたちからの言葉を聞いた後、しばらく渋い顔で悩んでいた。
そして、創は渋い顔でしばらくの間悩んだ後、
創「まあ、トワイライトが本当に終わりの火について知りたいのだっなら教えても構わないよ。別に終わりの火について話すこと自体には問題はないしな」
トワイライトたちに本当に知りたいのだっなら、教えても構わないことを伝えた。
どうやら、創によると終わりの火について話すこと自体には問題はないようだ。
だが、何か創には終わりの火について話したくない理由が他にあるようであったが、そこには触れないのが吉だろう。
触らぬ神には祟りなしとよく言うし、神だけにね。
創に話しても構わないと言われたトワイライトたちは再びお互いのことを見合い、色々と目で合図を送りながら相談をした後、トワイライトが再び代表して創に言った。
ト「創が話してくれるのなら教えて欲しいよ。だけど、途中で話したくなくなったりしなら、いつでも話すのをやめても良いからね?」
トワイライトは自分たちは創が話してくれるなら終わりの火についての話を聞きたいことを伝えた。
そして、話を聞きたいことを伝えると同時にトワイライトは自分たちは何よりも創のことを優先しているから、終わりの火について話すことが嫌になっならいつでもやめて良いことも伝えた。
そうしてトワイライトたちから返ってきた答えを聞いた創は、
創「俺のことをわざわざ心配してくれてありがとうな。俺は別に平気だから気にしなくても大丈夫だ。それで、トワイライトたちは終わりの火について聞きたいんだな?」
創は自分のことを心配してくれたトワイライトたちに感謝の言葉を述べた。
そして、感謝の言葉を述べた後、創がもう一度終わりの火について聞きたいのか確認すると、トワイライトたちは首を縦に振った。
トワイライトたちからの反応を見た創は大きく息を吸った後、終わりの火について簡単な説明を開始した。
創「分かった。それなら終わりの火について話して行こうか。終わりの火は原典 第二次ラグナロクの終章に登場してくるアースガルズとミストルティンを焼き払うんために放たれた終焉の炎のことなんだ。その終わりの火の威力は凄まじく、アースガルズとミストルティンだけでなく、世界め一緒に焼き払われたんだけどな。まあ、これだけ言っても何だから、終章の概要についても簡単に話していくよ」
そうして、創はフェファイトスさんが帰ってくるまでの間に話し終われるくらいにまで簡単にまとめた原典 第二次ラグナロクの終章をトワイライトたちに話し始めたのだった。




