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アヴァロン〜世界を賭けた神々の戦い〜  作者: 大猩猩和
第三章 オアシス国家『ワカティナ』防衛作戦

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ワカティナ防衛作戦(創視点)三十五

創「それじゃあ、草薙?ルインくんに聖剣が擬人化するところを見せてやってくれ」


 創がそう言いながら草薙剣をほいっと投げると、草薙剣が空中で回転しながら発光し始めた。


 それと同時に草薙剣から大量の魔力が外部に溢れ出してきた。


 そして、草薙剣から溢れ出した光と魔力はどんどん草薙剣の本体を覆うように広がっていき、一瞬で草薙剣本体を飲み込んだ。


 次に溢れ出した光と魔力は草薙剣の本体を中心として女性のような体を構築していった。


 ルインはあまりにも膨大な魔力と目の前に広がる幻想的な出来事に目を奪われていた。


ル(こ、これが神聖武器の擬人化なのか.......凄いな...........)


 ルインは目の前で擬人化している草薙剣を見ながら心の中で思った。


 そして、草薙剣から溢れ出した光と魔力が女性の形を完全に形成した時、溢れ出した光の中から巫女服のような服を着ている白髪の女性が出てきた。


草「普通に変身しただけなんだけど大丈夫だった?」


 擬人化し、人の姿になった草薙剣は顎のあたりに人差し指を当て、首を少し傾げながら言った。


 その姿はとても可愛らしく、先ほどカナに怒られたばかりのルインだったが、あまりにも可愛かったので、草薙剣に釘付けになってしまった。


 ちなみに、カナも絶世の美女である草薙剣やゼルクレイグたちと同じぐらいの美女でいる。


 そのため、カナはよく求婚を申し込まれたり、明らかに彼氏と思われるルインが真横にいるのに、沢山の男性からナンパされたりする。


 そして、創の見立てによるとカナは普通に神国アヴァロンで一番の美女を決める大会『ミス・アヴァロン』に出場したら間違なく一位を獲得するそうだ。


 そんな絶世の美女といつも一緒にいるため、ルインは美人耐性が高いと思われがちだが、あくまでカナと同じ系統の美女に対して耐性が高いだけで、ゼルクレイグや草薙剣などの系統の違う美女に対しては全くと言っていいほど耐性がない。


 そして、ルインはカナ以外の美女には下心は一切なく、彼がカナ以外の美女に対して可愛いや美しいと言っているのは芸術品を見て美しいと言っている感覚とさほど変わらない。


 だが、カナからするとルインが他の女に下心がないとは言え、他の女の可愛さや美しさに見惚れている事は気に食わないため、八つ当たりとして強力な攻撃を仕掛けている。


 ルインもカナが怒られないように気を付けようとしているのだが、流石に如月ファミリーズのレベルが高すぎるため、どうしても可愛さや美しさに釘付けになってしまう。


 これはルインに限っての話ではなく、ほとんどの男性が初めて如月ファミリーズの誰かに会った時はルインにようにあまりの美しさに釘付けになってしまう。


 そのため、決してルインが浮気性であるわけではないので、皆さんは勘違いしないであげましょう。


 流石に先ほど怒られたばかりなので、ルインも反省はしているんだが、流石に草薙剣が常軌を逸した美女であるため、無意識のうちに草薙剣に視線を向けてしまう。


 そのため、ルインは再びカナを怒られせてしまうと思われたのだが、ルインの考えは違った。


 何故なら、今のルインに置かれている状況は先ほどの状況と違い、カナはルインから少し離れていたので、ほんの僅かの時間、草薙剣に見惚れてもルインはバレないと思った。


 しかし、カナがそんな甘いわけもなく、いつの間にかルインの真横に立っており、ルインの脇腹に向けて再び肘を勢い良くねじ込ませた。


ル「ぐふっ!?!?」


 ルインは意識外からの攻撃により、声を抑えることが出来ずに漏れてしまったのだが、今回は2回目と言うことだけあって、前回のように地面に突っ伏せて悶絶することはなかった。


 そして、ルインは前回のように脇腹をどつかれるだけで終わると思っていたのだが、


ル「っ〜〜!?!?!?!?」


 カナはルインの脇腹を勢い良くどついた後、目にも留まらぬ速さで今度はルインのスネに向けて勢い良く回し蹴りを放った。


 ルインからするとカナの回し蹴りは予想外の攻撃であったため、対処するのに遅れてしまい、カナの回し蹴りがスネに直撃してしまった。


 カナの回し蹴りがスネに直撃した時、あまりの威力に骨が軋んでミシミシと音を立てていた。


 その圧倒的な威力でカナから放たれた回し蹴りにルインは耐えられるはずもなく、その場に膝をついて蹴られた右スネを抑えながら悶絶し始めた。


 ルインが悶絶し始めたが、先ほどのようにルインのことを威嚇することはなく、カナは不機嫌そうな顔でそっぽを向いているだけであった。


 だが、その表情とカナから放たれる空気から、先程とは比べ物にならないほど怒っていると、鈍感で有名なアルベルトですら分かるレベルであった。


 ちなみに、草薙剣はルインとカナの先程のやりとりを見ているので、驚いたり困惑したりする事はなかった。


 そうして、ルインのスネと脇腹に走る強烈な痛みが収まり、ルインがとても機嫌が悪くなったカナを何とか宥めた後、創による草薙剣の紹介が始まったのだった。







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