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アヴァロン〜世界を賭けた神々の戦い〜  作者: 大猩猩和
第三章 オアシス国家『ワカティナ』防衛作戦

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ワカティナ防衛作戦(創視点)二十八

 創が地面へと落ちていく特殊個体のアスデェルフェンを見届けようとした時、特殊個体のアスデェルフェンはその大きな口を開けて、創に標準を合わせた。


 その瞬間、特殊個体のアスデェルフェンの口内に高密度かつ膨大な魔力が収束し始めた。


 その光景を見た創は一瞬で特殊個体のアスデェルフェンが何を行おうとしているのか分かり、すぐに自分の目の前に暴食せし影の捕食者(シャドー・イーター)を覆わせた魔法障壁を展開した。


 それと同時に特殊個体のアスデェルフェンの口内から青白く輝く高密度かつ膨大な魔力の奔流が創へ向けて放たれた。


創「まさか!息吹(ブレス)まで使えるとはな!」


 創は魔法障壁から伝わってくる衝撃波に耐えながら大きな声で忌々しく叫んだ。


 普通のアスデェルフェンたちはもちろん息吹など使うことが出来ない。


 そして、特殊個体のアスデェルフェンが放った息吹の威力は凄まじく、息吹の周りの空間は高密度かつ膨大な魔力により歪んでおり、特殊個体のアスデェルフェンはあまりの息吹の威力に後方へと吹き飛ばされていた。


 そうして、創が特殊個体のアスデェルフェンが放った息吹を耐えていると、特殊個体のアスデェルフェンが後方に吹き飛ばされたことにより、息吹を放ち続けることが困難になり、息吹の威力がすぐに弱まった。


 そのため、創は暴食せし影の捕食者(シャドー・イーター)を纏わせ、刀身を延長させ、息吹に向けて前に展開している魔法障壁ごと上段から勢い良く叩き斬った。


 そうすることにより、創は特殊個体のアスデェルフェンから放たれた息吹を両断し、全て捕食し切ると、重力の権能により自分にかかる重力を弱くし、ゆっくり地面へと降りていった。


創「フワッと着地〜〜あのアスデェルフェンが放った息吹、あれって絶対にリヴァイアサンの魔力の波長と似てたよな?どう思う草薙?」


 創は遠くの方に飛ばされていった特殊個体のアスデェルフェンを探しながら草薙剣に質問した。


草『うん、草薙も主様と同じ意見であのアスデェルフェンが放った息吹はリヴァイアサンの魔力の波長に凄く似てると思う』


 どうやら、草薙剣も創と同意見らしく、特殊個体のアスデェルフェンが放った息吹の魔力の波長がリヴァイアサンのものととても似ていると感じた。


 それを聞いた創は右手を顎に押さえながらこう言った。


創「それじゃあ、あのアスデェルフェンはリヴァイアサンの肉を食って進化した可能性が高いな。そうなると、今回の化け物たちの軍勢は混沌に誘いし者たちクイン・インバイト・ブリカッツの作り出した生物兵器の可能性が高いことになる。あいつらは一体どんな理由でワカティナを攻めてきているんだ?」


 創は今回のワカティナへの侵攻は混沌に誘いし者たちの手によるものだと予測したが、イマイチ彼らの目的が分からなかった。


 その理由は混沌に誘いし者たちにとって、ワカティナを攻め落としたところで、神国アヴァロン軍の戦力を少し削れると言うメリットはあるが、それはあくまで微々たるものであり、彼らにとって大きなメリットはあるわけではないからである。


 逆に、ここまでの規模でワカティナへの侵攻を行った方が彼らの戦力を大きく減らすことになり、デメリットの方が大きいように感じる。


 まず、そこまでして混沌に誘いし者たちがワカティナの資源を狙うのかと言うと、その答えは否だ。


 それは彼らはワカティナに侵攻しなくても問題がないほどに資源を保持しているからだ。


 なのに、彼らはワカティナに侵攻してきていると言うことは、大量の戦力を投下してでもワカティナを陥落させるだけのメリットがあると言うことだ。


 そうして、創は混沌に誘いし者たちがワカティナに侵攻する理由を考えていると一つ思い当たる節があった。


創「もしかして........いや、流石にあれはないだろう........あいつらが扱える代物でもないしな...........まず、あいつらの実力じゃ守護者すら倒せないだろうからな........この選択肢は無しだな...........」


 しかし、創はすぐに思い当たる節は彼らの戦力では不可能だと判断し、切り捨てることにした。


 そうして、創が再びぶつぶつ独り言を呟きながら思考にふけっていると、


草『どうしたの主様?ぶつぶつ独り言言ってるけど...........』


 草薙剣が不思議そうな声で創に質問した。


創「いや、何でもない。いつもの考え事をするとぶつぶつ呟いてしまう癖だから気にしないでくれ」


 創には考え事をしているとぶつぶつ何か独り言を呟いてしまう癖がある。


 そのため、今回の独り言もいつもの癖だと草薙剣に伝えた。


 そうすると、草薙剣は相槌を打ちながら納得しているようであった。


 そうして、創たちが話していると、自らの息吹(ブレス)により後方へと飛んでいった特殊個体のアスデェルフェンが創に向けて近づいてきているのが見えた。


創「おっと、色々と考え事をしてあるうちにあのアスデェルフェンが視界に入るところまで迫ってきてしまったようだ。草薙?準備は出来ているか?」


 創は頬を吊り上げながら草薙剣に質問すると、


草『うん!バッチリだよ!』


 草薙剣は元気よく準備OKと返事をした。


 そうして、創は再び特殊個体のアスデェルフェンとの戦闘を始めたのだった。







 

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