今後の予定
シンはアストルム・バーラルクスにシムラクルム・アラネクスを任せると、もう一度、車に戻り、運転を始めた。
そして、シンは左から二番目の王直属部隊の寮の前にある駐車場に車を止めた。
シンは駐車場に車を止めると、隣で爆睡している優真を起こした。
シ「おい、優真。もう寮に着いたぞ。寝るんだったら、自分の部屋に戻ってからにしてくれ。」
シンがそう言いながら、優真のことを揺さぶっていると、優真は目を覚ました。
優「んん..........もう寮に着いたのか..........あれ?アラネクスさんはどこ行った?」
シ「お前が寝ている間にバーラルクスさんに預けてきた。俺たちより、父さんと契約してるバーラルクスさんの方が適任だと思ってな。」
優「確かに、俺たちより、同じ女性であるバーラルクスさんの方が色々と都合が良いからな。ナイス判断だ。」
シ「お前に褒められても何も嬉しく無いな。」
優「いや、そこは嘘でも良いから喜べよ。」
シ「うわー!俺、優真に褒められちゃった!うっれしいなあ!!」
優「もう良いです.......逆に馬鹿にされてる気がするから...........。」
優真は悲しそうに下を向きながら呟いた。
シ「悲しむのは良いが、早く車から出てくれ。俺は早く部屋に戻って休みたいんだ。」
優「ちょっと俺に対する扱い酷く無い!?」
シ「いや、弟に対する普通の態度だが?そんなこと言ってないで、早く車から出てくれ。」
優真はシンに車から出るように催促されたため、仕方なく車から出た。
そして、優真とシンは寮の中へと入って行った。
シンは寮の中に入って優真と別れると、まっすぐ自分の部屋に向かった。
そして、シンは自分の部屋に着くと、そのままベッドに倒れ込み、寝たのだった。
◾️
シンが寝ていると、頭元に置いていたスマホが鳴り始めた。
シンはスマホの着信音で目を覚まし、スマホを手に取って見てみると、黄泉からの電話であった。
シンはすぐに黄泉からの電話に出た。
シ「もしもし?黄泉先輩、何のようですか?」
黄『いや、アラネクスの今の状況を知りたくてな。アラネクスは今、何してるんだ?』
シ「それなら、バーラルクスさんに聞いてください。アラネクスさんはバーラルクスさんに預けてきたので、今の状況は知りません。」
黄『アラネクスはバーラルクスと一緒にいるんだな?分かった。それじゃあな。』
黄泉はそう言うと、すぐにシンとの通話を切ったのだった。
シ「はぁ、俺はもう少し寝るとするか...........。」
そうして、シンは再び眠りについたのだった。
◾️
アストルム・バーラルクスはシムラクルム・アラネクスの案内を終えて、シムラクルム・アラネクスを自分の部屋に招いて話をしていた。
バ「それで、身嗜みを整えたいとのことですが、具体的には何をしますか?」
ア「えっとね、まずは服を買いたい!私、この白のワンピースしか持ってないから、何かもっとおしゃれな服が欲しいなって思って。」
バ「その白のワンピースは貴女に良く似合ってると思うのですが、やはり、好きな方に初めて会う時は1番綺麗に自分を見せたいっと言うことですね。」
ア「うん、バーラルクスは良く分かってるね!」
バ「まあ、私も貴女と同じ女性ですからね。それくらい分かりますよ。それで、服を買った後は何を買いますか?」
ア「化粧はあんまりやったことないから分かんないし、後は髪を整えたいな。」
バ「髪なら私に任せてください。こう見えても私は髪を切ることができますので。」
ア「ほんとに!?なら、バーラルクスに髪は頼んで良い?」
バ「はい、もちろんです。それに、アラネクスの髪はとても綺麗で艶やかなので、そこまで整える必要もなさそうですしね。」
そうやって、アストルム・バーラルクスとシムラクルム・アラネクスが話していると、バーラルクスのスマホが鳴り始めた。
バ「いったい誰からでしょうか?」
アストルム・バーラルクスはそう言いながら着信の相手を見ると、着信の相手は黄泉であった。
そして、バーラルクスは黄泉からの電話に出た。
バ「もしもし?どうしたのですか?」
黄『シンにアラネクスはバーラルクスと一緒にいると聞いたからな。何やっているのか知りたくて電話をかけた。それで、今は何やってるんだ?』
バ「今は私の部屋で話していますよ。」
黄『おう、そうか。何か問題とかは無いか?』
バ「問題は特に無いですよ。」
黄『それなら良かった。それで、今後の予定とかあるか?何か必要な物とかがあったら、俺が買い出しに行くが?』
バ「そうですね、アラネクスが服が欲しいと言っているので、王都に行こうと思ってたのですが、黄泉も一緒について来てもらえますか?」
黄『ああ、分かった。そちらに戻ったら、すぐにバーラルクスとアラネクスを迎えに行こう。それじゃあ電話を切るぞ。』
そうして、黄泉はアストルム・バーラルクスとの通話を切ったのだった。
バ「王都には黄泉が連れて行ってくれるそうなので、私たちはここで黄泉を待ちましょうか。」
ア「うん!」
そうして、アストルム・バーラルクスとシムラクルム・アラネクスは二人で雑談をしながら黄泉を待ったのだった。




