創が立ち去った後
そうやって如月ファミリーズは朝食を取っていると、創はみんなよりも早く食べ終わったので、自分が使っていた食器を厨房にあるシンクまで運んだ後、自分の部屋へと足早に帰っていった。
その光景を見た如月ファミリーズは全員が同時にため息をついた。
そして安心したのかレヴィアタンは泣き出してしまった。
レヴィ「ぅぅぅ.......ご主人様に挨拶しただけたのに睨まれたよ..........私、ご主人様に嫌われたのかになぁ...........。」
リ「よしよし、大丈夫だよ。創はレヴィのことを睨んでなかったから安心して?創は寝不足のせいで目つきが悪くなったから睨んでる風に見えただけだよ。」
レヴィ「けど、私.......ご主人様に無視されたもん..........絶対、私のこと嫌いになったんだよ...........。」
リ「大丈夫だよ、レヴィ。あれは単純に機嫌が悪かったから挨拶を返さなかっただけで、ちゃんとレヴィの方見てくれたじゃない。あれはきっと、創なりの挨拶だったんだよ。」
レヴィ「ほんとに.......?ご主人様は私のこと無視してない..........?私はご主人様に捨てられない..........?」
リ「うん、だから心配しなくても大丈夫だよ。レヴィは絶対に捨てられない。だからもう泣かなくても大丈夫だよ...........。」
そう言いながらリアはレヴィアタンの頭を優しく撫でた。
レヴィアタンはリアに慰めてもらって泣き止んだ。
リアはレヴィアタンが泣き止んだのを確認すると、頭を撫でるのをやめた。
そしてリアが頭を撫でるのをやめな瞬間、レヴィアタンは再び泣き出しそうになった。
リ「もう、レヴィったら、貴女は本当に泣き虫だよね.......私はレヴィの気が済むまで側にいるから泣かないの。」
レヴィ「私、泣かないからもっと頭撫でて..........?」
リ「はいはい、レヴィの気が済むまで撫でてあげるから...........。」
リアがそう言うと、レヴィアタンは嬉しそうにリアに抱きついた。
そしてリアは抱きついてきたレヴィアタンの頭を再び優しく撫でたのだった。
アンたちもレヴィアタンたちの近くで創の話をしていた。
アン「あれが怒った時の創くんなんだ..........物凄く怖くてびっくりしたよ...........。」
アイ「うんうん、怒った時の創くんのあの目つき最高だよね!あの今にも相手を殺そうとしている目!!本当に最高だよね!!ずっとあの目で睨まれたい!!!」
ノ「はいはい、アイナは黙っていようね。」
アイ「ノエルは創くんの殺意がこもった目に魅力を感じないの!?!?あんな目で見られたらアイナはイチコロなのに!!」
ノ「生憎、私はアイナと違ってドMではないからね。あの目の良さは分からないよ。」
アイ「そんなの勿体ないよ!!ノエルもずっと見つめられたら良さが分かってくるよ!!」
草「アイナさん、ノエルさんが困ってるから相手に自分の趣味を強要するのはやめようよ...........。」
アイ「草薙もあの目の良さが分からないの!?!?みんな本当に勿体ないよ!!!」
ノ「はいはい、一回黙ろうね。」
ノエルはそう言いながら指を鳴らすと、アイナの口が白い布のようなもので塞がれた。
アイ「んんんうんうんうんんんん〜〜〜〜!!!!!!!!」
ノ「アイナは少し落ち着こうね。落ち着いたら口封じの魔術を解いてあげるから。」
レーナ「何だか、今日のノエルは凄く頼りになりますね...........。」
ノ「だって、レーナはなんやかんや言ってアイナにすごく甘いから、私が代わりにアイナに厳しくしないといけなからね。リアはレヴィのこと慰めるのに手一杯だし。」
陽「それで今日の予定はどうするの?昨日の時間通りで良いのかな?」
ベ「そうですね、変に時間を変えたら創さんの機嫌が悪くなりそうですし、昨日の予定から変更する必要はないと思います。」
陽「うん、分かった。それじゃあ今日の十時に駐車場に集合だね。」
レーナ「それでは、皆さん朝食を済ませたようですし、解散にしましょうか。」
そうして如月ファミリーズはリヴァウエア火山に登るための準備をするために、自分の部屋に戻って行ったのだった。