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アヴァロン〜世界を賭けた神々の戦い〜  作者: 大猩猩和
第二章 南国リゾート『リヴァイアブル島』編
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生物兵器実験施設の調査二十『黒い液体の生物戦』

フェンリルは大量のフレイムソードを黒い液体の生物に向けて放ちながら走っていった。


黒い液体の生物は体を紐状にすることにより表面積を減らし、被弾を減らそうとした。


しかし、フェンリルの放つフレイムソードの数は凄まじく、いくら工夫をしようが黒い液体の生物は被弾してしまい、少しずつ体を形成している黒い液体が蒸発していき、体が小さくなっていった。


そしてフェンリルが残りのフレイムソードを黒い液体の生物に向けて放った瞬間、黒い液体の生物は今までの戦いでできた地面や天井、壁などに入ったヒビの中に隠れ、フェンリルのフレイムソードを避けた。


そして散り散りになった黒い液体を槍の形に変形させ、フェンリルに向けて放った。


フェンリルは四方八方から飛んでくる槍を体の周りに魔法障壁を展開しながら、黒い液体の生物から距離を取ることにより回避した。


その隙に黒い液体の生物はフェンリルがさっき見たコアのような黄色い球状の物が空中に浮かび上がり、その黄色い球から大量の黒い液体が溢れ出し、一番最初の立方体の大きさとあまり変わらないスライムのような形に変形した。


そして黒い液体の生物はフェンリルに向けてさらに黒い液体で出来た槍を大量に放った。


フェンリルは壁や天井などに飛び移りながら駆け巡ることにより黒い槍の雨をなをとかやり過ごした。


フ『灼熱の千剣よーーーフレイムソード!!!』


フェンリルは天井を駆けながら数百の灼熱の炎の剣を召喚し、黒い液体の生物に向けて一斉掃射した。


黒い液体の生物は飛んでくる灼熱の炎の剣に向けて体の一部である黒い液体の弾を飛ばした。


そして黒い液体の弾と灼熱の炎の剣がぶつかり合った時、灼熱の炎の剣によって黒い液体の弾は蒸発してしまったが、灼熱の炎の剣も黒い液体の弾によって消滅した。


そしてフェンリルの放ったフレイムソードは黒い液体の弾によって全て相殺されてしまった。


フ『これならどうだ!!!焼き尽せ、灼熱の炎よーーーフレイムバースト!!《一射》!《二射》!《三射》!《四射》!《五射》!』


フェンリルは黒い液体の生物に向けてフレイムバーストを五連射した。


黒い液体の生物は黄色い目を体に五つ出現させ、それぞれの目が五つのフレイムバーストに向けて黄色いレーザーを放った。


黒い液体の生物の放った黄色いレーザーはフレイムバーストを貫通し、フェンリルに一直線に向かってきた。


フェンリルは急いで魔法障壁を展開するが、黄色いレーザーの出力がさっきより上がっており、五つのレーザーのうち、一本のレーザーがフェンリルの魔法障壁を貫通し、フェンリルの腹部を貫通した。


フェンリルは壮絶な痛みを耐えながら勢いよく天井を蹴り、地面に着地した。


フ(クソ!!腹部をやられた!!生憎内臓はやられなかったのは良かったが、それにしても何て威力のレーザーだ!!あれを咄嗟に撃たれたら私の魔法障壁では防ぎきれない!!あのレーザーを警戒していかなくてはな...........)


フェンリルはそう思いながら傷口に治癒の魔術をかけて、傷口を塞いだ。


そしてフェンリルが黒い液体の生物を見てみると、さっきよりもひと回り大きくなっている気がした。


フ(あの怪物はさっきよりも大きくなっているな。あの怪物にどんどん大きくなり続けられたら私でも対処ができなくなる。仕方ない、自信はないがあの技を使うしかないな)


フェンリルはそう思うと黒い液体の生物に向かって言った。


フ『もう、この戦いを終わりにしましょうか。』


そう言ってフェンリルは駆け出しながら詠唱を始めた。


フ『集え我が身に流れし神秘の力よーーー』


フェンリルが何かの魔術の詠唱を開始した途端、黒い液体の生物はフェンリルの今から放つ魔術が危険であると本能的に察知し、フェンリル向かって猛攻を仕掛けた。


黒い液体の生物は体中に黄色い目を出現させ、フェンリルに向けて一斉にレーザーを放った。


フェンリルは一斉に放たれたレーザーを天井や壁、床などに飛び移りながら駆け抜けた。


フ『我が命により全てを焼き尽くす紅蓮の炎へと昇華せよ!!!!!』


フェンリルがそう唱えると、フェンリルの目の前に濃密の魔力でできた炎の塊が出現した。


黒い液体の生物はフェンリルの目の前に出現した炎の塊を見た瞬間、黒い液体の生物はフェンリルへの猛攻がより激しくなった。


そして黒い液体の生物は体中にフェンリルに向けて大砲のような筒状のものを大量に生み出し、その大砲から黒い液体で出来た大きな球を一斉にフェンリルに打ち出した。


一斉に放たれた黒い液体で出来た大砲の弾がフェンリルの目の前にある炎の塊に触れるとすぐに大砲の弾は蒸発して消えた。


フェンリルは一斉に放たれた黒い液体で出来た大砲の弾を目の前にある炎の塊を盾にして防ぎ、フェンリルは遂に黒い液体の生物の目と鼻の先に到達した。


フ『プロミネンスバースト!!!!!!!!!!!』


プロミネンスバーストとは、炎属性上級魔術でその威力は創が放つ超新星爆発(スーパーノヴァ)に匹敵すると言われている。


フェンリルがそう叫ぶと目の前の炎の塊が黒い液体の生物に向かって放たれた。


そして黒い液体の生物に炎の塊が接触した瞬間、炎の塊が一気に膨張し、全長40メートル近くまで成長していた黒い液体の生物を飲み込み、大爆発を起こした。


フェンリルはあらかじめ展開していた魔法障壁によって爆発のダメージは受けなかったが、あまりの威力にフェンリルは吹き飛ばされてしまった。


そして吹き飛ばされたフェンリルはなんとか着地して飛ばされてきた方向を見てみると、そこには黒い液体の生物がいたはずの場所に大きなクレーターが出来ていた。


フ『何とかあの怪物を倒せましたね.......はぁ、少し魔力を使いすぎましたね...........みんなの元に戻る前に魔力回復のために少し寝ていきますか...........。」』


フェンリルはそう言いながら倒れるように眠りについてしまったのだった。

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