リヴァイアサンと事件
あれから創たちは何事もなく家に帰り、何事もなく就寝していた。
しかし、創は違った。
創はリヴァイアサンの水龍の間に一人で座っていた。
その手には写真が握られており、その写真は創と水色の髪の少女とのツーショットだ。
創「どうしてこうなったんだ...........。」
創はそう嘆いた。
◾️
あれは約一ヶ月の出来事だった。
その日、リヴァイアサンはいつものように仲間たちと創から出された任務をこなしていた。
リヴァイアサンは水色の髪の少女で身長は170センチほどで髪型はロングだ。
身長は如月家の中ではそこまで高くないが顔と性格がとても大人っぽい。
姉のレヴィアタンは元気な妹系に対し妹のリヴァイアサンはお姉さん系だ。
そしてリヴァイアサンはいつも三人の仲間たちと共に任務をこなしている。
そのメンバーはリヴァイアサンのチームのリーダーのミーヤと支援担当のシーラ、狙撃のサシャ。
そのチームは王直属部隊の中の人チームで安定したチームワークで数々の任務をこなしてきたエリートチームだった。
その日の任務は混沌に誘いし者たちの重要拠点の攻略というものでとても大掛かりの任務だった。
この日の任務は王直属部隊のリヴァイアサンのチームと創と防衛省の特殊部隊の中の一つシャドータイガーの一チームが当たっていた。
そしてリヴァイアサンたちは創の指示通り敵の基地を壊滅させて王直属部隊の基地に帰ろうとしたときに異変が起こった。
重要拠点は三つの基地からなっておりそれぞれ各部隊が一つずつ攻略することになっていた。
そしてリヴァイアサンたちが任されていた基地を壊滅させたため基地から出ようとしたとき、いきなり敵が転機魔法でリヴァイアサンたちの後ろにワープしてきたことに気づいたときは、サシャの首が地面に転がっていた。
その光景に驚いている隙にその敵はもう一度斬撃を繰り出した。
その斬撃はあまりにも速かったため、反応することができたのはリヴァイアサンだけだった。
そしてリヴァイアサンがその斬撃を剣でいなした後、一歩下がり
リ「みんな大丈夫!?」
と聞いたときにはもう遅かった。
シーラとミーヤの首は地面に転がっていたのだ。
そう、たった二撃でリヴァイアサンのチームが壊滅したのだ。
リヴァイアサンは仲間の死と圧倒的な力の差に悲しみ絶望し、もう頭の中がぐちゃぐちゃになっており、戦えるような状態ではなかった。
リヴァイアサンは仲間が死ぬことは今までに何回も経験してきたことがある。
いつもは仲間の仇を打つために敵に戦いを挑むから今回も敵に挑むかと思ったがーーー違った。
リヴァイアサンは相手の圧倒的な力に怯えていた。
そして恐怖のあまりリヴァイアサンはこけてしまった。
リヴァイアサンは心の中で何度も動け!と叫ぶが体は動かなかった。
そんな絶望しているリヴァイアサンにその男は追い討ちをかけるかのごとく、六個の何かをリヴァイアサンの足元に投げた。
リ「ひぃっ...........。」
それはリヴァイアサンたちと合同で任務をしていたシャドータイガーのメンバーだった。
そして絶望のどん底にいるリヴァイアサンにその敵がとどめをさそうと剣を掲げた時、
『ガキン!!!』
その振り下ろされた剣は創の刀によって止められた。
そう、ペストマスクらしきマスクをかぶった創が助けに来たのだ。
創「リヴァイアサン大丈夫か?」
リ「私は大丈夫だけどみんなが...........。」
そう言われて創は周りを見るとそこにはさっきまで一緒にいた仲間たちの生首が転がっていた。
創「貴様がやったのか?」
敵「・・・」
創「そうか、答えるつもりはないと。」
そう言って創は刀に力を込めて剣を開いてこと吹っ飛ばした。
そして吹っ飛ばされたことにより態勢が崩れた敵に向かって一瞬で銃(威力はレールガンほど)を召喚して
敵に向かってぶっ放した。
しかし、その銃の弾が当たる前に敵に転移魔法を使われてしまい、逃げられてしまった。
そして敵が完全に撤退したことを確認すると創は急いでリヴァイアサンの元に行った。
創「リヴァイアサン?立てるか?」
リ「うん..........大丈夫..........一人で立てるわ...........。」
そう言ってリヴァイアサンは立ったがその顔は絶望しているままだった。
創「リヴァイアサン本当に大丈夫なのか?すごく顔色が悪いぞ?」
リ「うん.......今日は少し疲れちゃった..........早く帰りましょう?」
そうやってその日は終わったが次の日になってもリヴァイアサンは立ち直ることができず、ずっと部屋に引き籠るようになってしまった。
そして三週間前、急にリヴァイアサンは心の療養のために自分の聖域であるリヴァイアブル島に一人で行きたいと言い出した。
創はそれを了承し、今に至る。
創「俺はどこで選択を間違えたんだ...........。」
創はそうやって水龍の間で呟くが返事は返ってこない。
創はそうして一人で嘆いていたのだった。