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アヴァロン〜世界を賭けた神々の戦い〜  作者: 大猩猩和
第一章 アジト攻略編
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第10話 アジト攻略三

 創が二階へと繋がる階段を上り始めて数分、全く二階に着く気配がない。


「はぁ......あのゴミ共、階段に何か小細工をしやがったなぁぁぁぁああああああああ!!!!!!!!!!!!!!クソ!!!面倒臭ぇぇえええなぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああああああ!!!!!!!!」


 創はそう叫びながら階段の壁を殴りつけたり、頭突きしたりして暴れ出した。


 ある程度暴れると、創は落ち着いたのか、階段を下りて行った。


 階段を下るのは上る時と違い、すぐに一階に下りれた。


「やっぱり空間操作系の魔法で小細工をしてやがるなぁぁあああああ!!!!!ほんとにイライラするぜぇぇえええ!!!!!」


 ここで魔術と魔法の違いを解説していく。


 まず、この世には魔法と魔術の二種類の魔を司る力がある。


 魔法と魔術はよく似ているが根本的には全く違うものである。


 魔術は己の体内に流れる魔力を用いて、超常的な力を科学的根拠を基づいて引き起こす力である。


 魔術は科学と同じように法則や定義があり、魔力さえ持っていれば、勉強して魔術を行使することが出来るようになる。


 魔術は世界の法則であるため、世界の根源であるオリジンが決めた世界のルール『秩序』に従って事象が起きている。


 そのため、魔術は秩序に規定されている威力しか出せないため、どんな優秀な魔術師が使っても、術式が同じであれば、魔術初心者と同じ威力の魔術になる。


 一方、魔法は己の魔力を用いて根源に無理矢理干渉して、一時的に指定する場所の法則を書き換えて超常的な力を引き起こす力である。


 そのため、魔法は秩序に則った力ではないため、同じ術式を使ったとしても、術者の適性と術式に込める魔力の量によって威力が容易に変わる。


 そして、魔法は詳しい概要が分かっておらず、古代の書物に記されている魔法文字をそのまま覚えて使用するため、古代文明の文字を覚えることが必須である。


 それに加えて、魔法は魔術の違い魔力の操作が難しく、オリジンに直接干渉しなければならないため、適性があるものにしか使えない。


 だが、中には誰でも使えるものもある。


 そして、魔法や魔術を使う際には魔法文字という、魔法や魔術を使う際に使用する文字で術式を組まなければならない。


 分からない方に簡単に説明すると、根源がパソコンで秩序がシステム、魔法文字がプログラミング言語、術式がプログラミング、魔術はゲームで、魔法はチートです。


「さて、敵さん達をどう調理してあげようかなぁ??」


 創はそう言いながら監視カメラを眺めていた。







 その頃二階にいる敵は


「足止め成功しました!」


 敵は未知の強敵が自分たちの罠に引っかかったと思っていた。


「おい、敵の顔は見えないのか?」


 二階のテロリスト集団をまとめている隊長のザカオは聞いた。


「それがなぜか敵の顔だけが視認できないんです。」


 創は普段顔がバレたらまずいのでマスクをかぶっているが今回は諸事情により顔が認識できないよう認識阻害の魔術を使っている。

 

 そのため、カメラや遠見の魔術、力が弱いものには見えなくなる。


「あれは認識阻害の魔術だ。仕方ない。敵の顔は諦めて戦闘の準備に備えるぞ。雑魚の集まりとはいえあの一階の奴らを瞬殺したやつだ。こちらも準備をしなければ死ぬぞ。」


 彼がそういうと彼の部下たちは敵を迎え撃つために準備を始めた。







 一方、創は呑気に地面に座って鼻歌を歌っていた。


「もうそろそろ敵さん達の準備は終わったかなぁ?ああ!!!!

絶望する敵の顔を想像するとゾクゾクしちゃうなぁぁぁぁあああああああああああああああ!!!!!!!!!」


 創は狂気的な笑みを浮かべながら高らかに笑った。


「うーん、どんな調理法であいつらを調理してやろうかなぁぁぁぁああああああああ?????????最近ハンバーグを食べてないしさしぶりに食べたいなぁぁぁぉぉぁああああああああああ!!!!!!!!!!!!」


  創はそう言いながら何かの作業を始めたのだった。









「敵を迎え撃つ準備ができました!」


 部下の一人がいった。


「このまま敵が来るまで待機だ。」


 ザカオは一応そう言った。 


 彼は敵がここまで来れないと思っていた。

 

 なぜなら、この空間操作魔法を使っているのは自分であるからである。


 どうして、ここまで自信があるかというと今までにこの魔法を破ったものがいないからである。


(敵がこの魔法を突破しようとして力を使い果たすまで待っていればいいな)


 そう彼の敗因は創の力を見誤ったためである。


「ど.......して........俺の魔法が........破られた...........?」


 彼が慢心した時いきなり空間に穴が空きそこから大量の剣が射出された。


 彼らは射出された剣に対応することが出来ずに隊長のザカオ以外は皆ひき肉のようにぐちゃぐちゃに切り刻まれてしまった。


 彼は魔法障壁を展開することにより、なんとか一命を取り留めたが、一つの剣が魔法障壁を突破してきて、ザカオの腹を貫通したため、瀕死の状態である。


「良いねぇぇぇぇぇぇぇえええええええええ!!!!!!!!!その絶望した顔!!!!!!!!俺はその顔を見たかったんだよぉぉぉぉぉおおおおおおおおおお!!!!!!!!ギャハハハハハハハハハ!!!!!!!!!!!!!」


 創は狂気的な笑みを浮かべながら高らかに笑いながら、さっきの空間の穴から出てきた。


 そして、ザカオは驚いた顔で言った。


「ば、化け物だ........だ、誰か.............。」 


 そう言って、ザカオは穴の空いた腹を押さえながら上の階へと逃げようとしたが、


「んんんんんん!!!!!???!?!?!???何処に向かうとしているのかなぁぁぁぁぁぁあああああああ!!!!!!!!」


 創はそう叫びながらザカオの前に立った。


「ひぃ.......だ、誰か!!!!た、助けてくれ!!!!!!!」


 ザカオはそう泣き叫ぶが彼の部下達は全員、ひき肉にされてしまったため、彼を助ける者はいなかった。


「助けを呼んでも無駄だよぉ〜???それより俺とお話しようよぉぉぉおおお〜〜〜??????」


 そう言って、創がザカオに近づこうとすると、


「ひぃ!!!来るな!!!!」


 ザカオはあまりの恐怖から少しでも離れようと頑張って後退りをしている。


「そんなに拒絶されたら悲しいなぁぁぁあああああ??????俺だって心はあるんだよぉ〜???」


 創はそう言いながらザカオに近づき、剣が貫通して空いた穴に手を突っ込んだ。


「あああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛いよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!」


 ザカオはあまりの激痛に泣き叫びながら必死に創の手を抜こうとした。


「それじゃあ俺とお話ししようかぁぉぁあああ?それで君は空間操作系の魔法が得意なのかなぁぁぁぁああああああああ?????」


「はい!はい、そうです!!!!」


「よぉしぃよぉしぃ、ちゃんと答えられて偉いねぇ??????それで君は一体何を司っている神様なのかなぁぁぁぁあああああああ??????」


「いえ!!私は座標を司っている神です!!!!下級の神ですが!!!!!」


「なるほどぉぉ?座標を司っているから空間操作が得意なんだねぇぇぇええええ????君ぃ俺の質問にたくさん答えてくれたから特別に質問にいくつか答えてあげましょょぅぅぅううううううう!!!!!!あっ因みに俺の個人情報は基本答えられないからねぇぇ?」


「それではあなたの目的は何でしょうか!?!?」


「目的ねぇ?それは.........」


 創が自分の目的を答えようとした時、さっきまでの狂気的な笑みを浮かべていたとは思えないほど、とても悲しそうな顔をしながら答えた。


「永遠に続く理想郷を作るかな..........。」


 ザカオは悲しそうに笑う創の顔に見惚れてしまっていた。


 そして、創はさっきまでの狂気的な笑みに戻り、ザカオに質問を投げかけた。


「それでぇぇええええ?特別にもう一つ質問に答えてあげよう!!!!!!!!」


「それでは私の部下の死体は何処に行ったのですか!!!!!!!さっきまでそこらじゅうに散らばっていたはずです!!!!」


「あーあ、それに気づいちゃったかぁぁぁぁぁぁああああああああ!!!!!!!!それじゃあお別れの時間だねぇぇぇぇええええええ??????」


 創がそう言うと、創の影が伸びていき、ザカオを取り囲んだ。


「こ、これは一体何だ!?!?!?!?!?!?!?」


 そして、ザカオの周りを取り囲んでいた影が少しずつ近づいていき、ザカオの足に触れた瞬間、その影が触れた部分の足が無くなった。


「あああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!俺の足がぁぁぁあああ!!!!!!!!!俺の足がぁぁぁぁぁぁああああああああ!!!!!!!!!!」


 ザカオは無くなった自分の足の付け根を押さえながら泣き叫んだ。


 そして、その間にも、どんどん影はザカオを飲み込んでいき、ザカオの体が全て飲み込まれると影は創の影へと戻ってきた。


「うんんんんん〜〜〜!!!!!!!!!!!!神の踊り食いを初めてしてみたが最高だなぁぁぁぁぁぁああああああああああああ!!!!!!!!!!!!」


 そうして、創は何事もなかったような顔をしながら三階へと向かって歩いて行った。



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