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実践することになるようですが、異世界人に会ってみたいです

 動きを止めたサイトはこちらを確認して、攻撃の構えを解いた。


「む?そうか、時間か。ヒヤッとする局面もあって、なかなか面白かったぞ!空間魔法は面白いな!」

「そうですか。」


 ヒヤッとする局面なんかあったか?終始楽しそうに、隔離を割っていたように見えたが。


「うむ。レイはあまり戦うのが苦手そうだが、これなら体を動かすのにもちょうど良さそうだ。」

「あんまりレイを巻き込むなよ。嫌そうな顔してるし。」

「そうだな!戦争が終わるなら、アサが万全になるな!楽しみだ!」

「いや…俺も、サイトの相手はヤだよ。」

「そこを何とか!」

「絶対、イヤ。」

「うむ。ならば、その気持ちが変わるように頑張るとするか。」

「…すっげぇ嫌な予感がする…。」


 サイトの標的が庇ってくれたアサに向かったようだ。

 でもこの言い方だと、前からアサと戦いたかったみたいだな。サイトに絡まれなくて済むなら、なおさら明日の作戦を頑張ろうと思う。

 アサが嫌そうだって?いやいや、自分の幸せを第一にしたい。相談なら、サイト係のユーラスにするといいよ。


 そういえば、性別を変えた時のあふれた登録地点がどうなるか調べないと。

 鑑定で転移地点を確認すると、古い方が優先されるようだ。

 今の無性体だと、ユーナ達の家や今日登録した場所に戻れない。

 今この順番が変えられる気がしないが、空間魔法レベルMAXの両生体なら変えられるだろうか。変えられる気がする。

 今から帰るのに家は必要だし、アサの空間の位置は真ん中だし、明日何かあった時の退避先で裏路地は必要だと思う。

 作戦の順番的にセルディの部屋に行って、ユーナとジョンはどっちが先だろう。先にユーナでも良さそうだし、聖堂は最後だから両生体に変えた後で問題ない。

 順番を変える必要はしばらくなさそうだ。

 

 あと、明日の時間を確認しないとだった。

 時計を出した。


「今、6時くらいですね。ちょうど両生体の時間が切れた所なので、アミナと別れたのは5時30分頃です。

 25時間後だと、明日の6時半ごろが作戦決行ということでいいですか?」

「うむ。楽しみだ!」

「そういえば、この前セルディと他2名が攻めてきたようですね?

 今人間側にいる異世界人は、その2名と洗脳をしているジョン、もう一人私がここに落ちた原因となる召喚陣の改変をしている異世界人いるそうです。」

「召喚陣の改変なんかしてるのか!?それで、レイがこっちに召喚されて来たのか…。」

「魔法陣の改変の出来る異世界人か。この前の2人は手ごたえが無かったし、ジョンの確保には参加できないから、それだけだと物足りなくなる所だったな!魔法知識があるなら、それなりに楽しそうだ!」

「ちなみに、サイトは召喚陣の改変をしようと思えばできますか?」

「思った効果に改変するとなると、そもそもの召喚陣に不明な構成入っていたから大分骨が折れそうだ。

 俺としては、魔法陣系統の知識がこの世界に伝わって無いことから、この召喚陣の作成者の方に興味があるんだがな。主だったか?記憶を消されたようだし、調べるのは大変そうだ。そういえば、レイは何か聞いているか?」

「普通に話しただけなので、よく分かりません。」


 うん?主?どうして、召喚陣を作ったのが主って分かったんだ?まさか、ラストがどっかで失言していたか?そういえば、ユーナと何を話していたのだろう。特に気にしてなかったけど…。

 でも、記憶を消された記憶があるのか?なんだ、その矛盾がありそうな感じは。

 分からないって答えたのに、意味ありげに笑いかけられると背筋が寒くなる。

 サイト、怖い。


「結局、召喚陣の改変してるやつもサイトで対応できそうってことか?」

「うむ。もし俺の知らない知識のある異世界人なら、ぜひ確保したい。」


 召喚陣の改変をしてる異世界人、サイトに狙われてる。

 その異世界人は頑張ってサイトの興味を引いて欲しいと思う。


「そうか…。じゃあ、明日ここに集合でいいな?」

「はい。では、私は家に帰ります。」

「明日が楽しみだな!このままここに居ようか?」

「うわ…俺は奥に居るけど、ここに居るなら好きにすれば?」

「もてなしてくれないのか?」

「嫌だよ。そう言うなら、どっか行けよ…。」

「ハハハハ!冗談だ。このまま里に戻るとしよう。転移に慣れると、移動が億劫に感じるな!レイは先日会ったここの近くの里に行けるか?」

「いいえ。」

「ならば、走っていくか。」

「そうしてください。」


 サイトが走り去るのを見送り、マキアの手を取って家に転移した。





「おかえりー!」


 家に着くと、メイが待っていた。


「ただいま戻りました。魔力漏れは大丈夫ですか?」

「大丈夫!温泉入ってきたよ!」

「温泉ですか?」

「温泉は魔力が豊富だから、魔力や体力と怪我の回復にもいいのよ。」


 新事実だった。

 この世界の温泉の成分は魔力だった。果物のつかるバージョンという事だったのか。


「そうでしたか。ラストとサリアーノは、どうしましたか?」

「一緒に温泉に入ったあと、館に行ったよー。」

「サリアーノもですか?」

「うんー。」

「そうですか。」


 サリアーノと仲直りしたいと思っていたんだが、会いに行った方がいいか?

 でもどうすればいいのか分からないんだよな。

 拗ねてるってメイから聞いたし、本人からは謝って欲しいわけじゃないと言われたし…お礼、言ってないかも。ありがとうが聞きたかったとか、そんなことはないか…。


「念話、繋がってるよ?」


 うん?メイが笑って教えてくれるが、サリアーノと念話が繋がってるのは知ってる。

 会いに行かなくても、念話でいいってことか?

 メイを見るがニコニコ笑ってる。かわいい。

 たぶん、そういう事なんだろう。

 自分としては、謝罪とかお礼とか仲直りのために電話を使うというのは誠意がない気もするが…本を正せば、自分の念話が悪かったのだ。その念話を正しく使って、仲直りするというのは有りかもしれない。


『サリアーノ、今いいですか?』

『何かあったか?』

『さっき、怒らせてしまった件ですが…仲直りしたいです。』

『それで?』

『ありがとうございました。ずっと念話の繋がりがあって、向こうに行った時も心強かったし、帰って来てからすぐに声をかけてくれて嬉しかったです。』

『…そうか。』

『さっき向こうに行く時もまた念話を繋いでくれて、ちょっと過保護な気もしましたが、紳士だなと思いました。』

『立派と言われるほどでもない。サイトを嗾けたし…悪かった。大丈夫だったか?』

『はい。明日の練習ですから、大丈夫です。』

『明日頑張れよ。』

『はい。』

『あと念話は、もっと思った通りに伝えてくれていい。また明日。』

『え?…』


 ブツリと、念話が切れた。

 嬉しそうな感じが伝わってきたし、仲直りは出来た気がする。

 念話は、思った通りに伝えていいって…?

 思い返せば、サリアーノも念話では普通に話すよりちょっと偉そうな話し方をしていた。お前とか言われるし。

 思念読取で思ったことが分かるなら、通常が敬語でないのもバレてるんだよな。

 話す時に敬語なのは癖なんだけど。敬いのない取って付けたような敬語と言われた事のあるしゃべり方だし、タメ口の練習をした方がいいかな?でも…。


「あの、私の話し方は気に障りますか?」

「どうかしたの?私は気にしたことないわ。」

「思うのと違うのは多いよ!レイは優しいよ!」


 心の声をそのまま聴かせてしまっているメイにも、バレバレだろう。

 取って付けた感が気に障ったりしないだろうか。でも、普通に話すとイメージと違うとかいろいろ言われてきた訳なんだが…。

 優しいとか言うのも、できるだけ敵を作り難い表現を選んでいるだけで、大人の処世術なだけだ。上手い方じゃないけど。

 いやいや、こんなネガティブな思考をメイに聞かせるつもりは無い。


「ありがとうございます。もし、話し方を変えたら幻滅しますか?」

「どうして?レイはレイでしょ?変わらないわ。」

「そうだよー!念話は、念話だもん!サリーも浮かれ過ぎだよー。そのままのレイで良いよって意味だと思うよ!」

「そうでしたか。」


 そうだったのか。その方向で考えると、念話は二人だけの会話だから、そのままの自分で話せばいいよって意味か?…口説かれてるみたいだな!王子様な妖精なだけある。照れる!


「もう大丈夫かしら?落ち着いた?」

「はい。いいえ。抱きしめてもいいですか?」

「好きにしていいわ。」


 では、遠慮なく。マキアを抱きしめる。柔らかくて、温かくて、幸せだ。

 独りは寂しい。こうして触れ合えることの幸せを噛みしめる。

 アサにどんな関係か聞かれたな。どんな関係なんだろう。

 ずっと一緒に居たいと思っている。一緒に暮らそうと言われたけれど、ずっと一緒に居ることは少し違う。寿命が無いとか、増えないとか、そんな環境でどんな関係になれるのだろうか。


「あたしも居るよ?」

「メイも、抱きしめていいですか?」

「もちろん!」


 3人でくっついて過ごし、明日の英気を養った。


 マキアもメイも、優しくて可愛くて大好きだ。

 他に会った魔族と呼ばれるヒト達も、皆優し気で素敵だった。

 アサもちょっとアレな顔持っていたようだが普通のヒトだし、サイトの押しが強い所は苦手なだが性格が悪いとは感じない。他の異世界人も、ジョンを含めて悪そうだとは感じなかった。

 人間についてはよく分からないけど、主がそう作ったのか、この世界は優しく感じる。

 その優しさが、全てに対して優しいとは限らないけれど。

 

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