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名前を決めましたが、本当に異世界でした

 新しい名前を付けたので、また光魔法で鑑定してみたいが、性別の変化も試してみたいと思う。


「そういえば、今温泉には私たちだけですが、男女共用なのですか?」

「一応そうだけど、ほとんど男は利用しないわ。気持ちいのに、不思議よね?」

「ふしぎー。」

「そうですね。」


 ここは混浴だったようだ。

 自然そのままのように作った人工物に見えるが、本当に自然物だからなのかもしれないし、魔族には男女を分ける習慣がないのかもしれない。

 ともあれ、こんな美人とカワイイ妖精が利用している温泉に男性が入ってこないのは、入りづらいからなのか。それとも、ダルの反応を見ると湯に入ることの意味を見いだせない者も多いのかもしれない。

 こんなに最高なのに。

 湯加減も景色も最高なのに。

 スキンシップ過多な魔族女子最高なのに。

 まぁ、なんにせよ性別の違いなど自分には関係ない話だ。

 ここは、魔族女子に混ざって、女性体を試そうと思うが、まずは現状の確認をしよう。

 乳白色の水面だが、はっきり映っていない。一部を水鏡にしようと思う。

 ずっと抱き着いていたマキアに離れてもらい、立ち上がる。


 ”水属性でこの湯の一部が一時的に水鏡になるように”

 思った通りに、良く映る鏡状になった。

 映るのは湯から出ている部分だけだが、先ほど見た通りの真っ平ボディと、実は気になっていたのだが、髪の色も黒ではなくなり青の深い藍色で肩口で切りそろえたような髪型になっていた。

 瞳の色も黒ではなく、マキアと同じ灰色になっている。

 もちろん顔は中性的なキレイ系だが、想像していたよりも少し幼い気がする。

 とりあえず、これがこれからの自分の無性体の身体ということだ。


 ”女性体になる”そう念じてみる。

 体に違和感はないが、水鏡を見ると変わっている。

 髪の色と長さ、目の色は変わりないが、真っ平らボディに凹凸ができていた。マキアにはかなわないがちょうど手で一掴み分のふくらみができ、心なしか腰回りもくびれている気がする。

 顔も、先ほどの無性体より1~2歳成長しているように思える。雰囲気も女性よりになったように見えるが、もともと中性的なキレイ系の顔だちのため、体が女性なのと一緒に見ているからそう感じているだけな気がする。


「急に立ち上がるからびっくりしたけど、性別を変えたのね。」

「女の子になったんだー!」

「急で、失礼しました。」


 そういわれると、何も言わずに急に立ち上がって、水面を水鏡にして体の変化をしたのだ。

 完全にやらかした!何やってんだ自分!

 恥ずかしくなって体を湯に隠そうとするが、立ち上がったマキアにまた後ろから抱き着かれた。


「身長も少し高くなったのかしら?1~2cmくらい?」

「わかんなーい。」


 メイに同意であるが、マキアがわざわざ立ち上がって比べたということは、きっとそうだと思う。

 比べるために立ち上がったんだよな?


「間違いなく少し大きくなってるわ。」

「そうなんですね。」


 水鏡を見ると、ちょうどマキアと同じ身長になっていた。

 つまり、無生体の時はマキアより少しだけ小さかったようだ。

 納得したように何度かうなづいたマキアに引きずられるように、やっと湯につかることができた。

 ”水鏡解除”と念じて温泉を戻しておく。


「ほんとうに女の子になっているのね。かわいいわ。」


 がっつりマキアに胸をもまれているのだが、マキアの柔らかさを背中で感じさせてもらっているのでここは良しとしておこう。私もマキアに触っていい?と聞ければいいのだが…少しばかりハードルが高いようだ。

 ふと空を見上げると、青空が見える。


「そういえば、時間の確認ってどうやっているのですか?」

「細かい時間だと、時計の花で見るけど、空を見ればなんとなくわかるわ。」

「今は8時くらいー。」


 8時って朝なのか?

 マキアとメイの視線を追って空を見上げるが、青空である。あいにく太陽は見当たらない。


「空というと、太陽の位置とかで判断するのですか?」

「タイヨウ?なぁに、ソレ?空の色を見るのよ?明るくなってくる水色の空が午前で0時から12時間、暗くなってくる紺色の空が午後でその後の12時間なのよ。」


 つまり日の出が6時だったとすると、この世界は0時だから今までと+6時間で計算すると今は14時くらいか。それはいいとして、え?太陽ないの?


「太陽は空から地上をを照らす光の玉みたいなものですが、ここでは空はどこが光っているのですか?」

「空にずっと光の玉が浮いているの?変わっているわね。空は空そのものが光っているのよ。今は水色だけど、午後には紺色の薄い明りになるわ。」


 この言い方だと、月も無いのだと思う。異世界って月とか太陽の数がおかしかったりする物語もあるあるだけど、ないって…空は青いし白い雲が浮いているしで、パッと見て見当たらなかっただけだと思ったが、まさかないとは思わなかった。そういうこともあるのだろう、異世界だし。


「そうでしたか。…ちなみに、先ほど言っていた時計の花と言うのはどこにでもあるのですか?」

「時計の花が咲くところは限られているけど、今も持っているわよ。」


 そういって、マキアが影収納から取り出してくれたのは、手のひらサイズの平べったい丸型の時計だった。


「え、これ、お湯かかっても大丈夫ですか?」

「大丈夫よ?だって花だもの。摘み取ってもちゃんと時間を示し続けるし、時々光魔法を循環させれば枯れたりもしないわ。」

「そうでしたか。」


 どう見ても時計である。

 黄緑が主体で一部が水色になっているが短針と長針のようなものがあり、メモリはないが位置的に8時15分くらいである。もしかしたら、読み方も一緒かもしれない。


「真ん中の右半円がに水色でしょ?これは午前中。午後だと、左半円が紺色になるのよ。頂点を起点にして長い蔓が1周すると60分で1時間、短い蔓が1周すると12時間、午前と午後が変わるわ。今は8時15分ね。

 その周りが月を表していて、これも頂点を起点として6分割で色付くの。いまは2月の位置が水色に色付いているから2月の前半なのがわかるわ。紺色になると月の後半なのがわかるの。

 便利でしょう?日付は自分で数えないといけないけど。ちなみに今は、2月1日よ。ダルとは半月交代であそこにいるから。」

「すごいですね。」


 やはり時計の読み方は同じで、メモリが無い分真ん中の色と位置で午前午後とさらに上下の区別ができるようだ。さらにカレンダーも兼ねているとは、とても都合のいい植物だ。

 魔法もある異世界なのだから、こんなものかもしれない。


「あげましょうか?それとも、一緒に取りに行きましょうか。ここから取れる場所はあまり離れていないわ。」

「では、取りに行ってみたいです。」


 こんな不思議植物が生えているのなら、ぜひとも見てみたい。


「そうよね。サイトは後でいいわ。もう少しゆっくりしてから、時計の花の採取に行きましょう。ここはだいぶ奥だから、果物もたくさん採れると思うの。レイも女性体になったし、空間魔法に入れればいいものね。」

「そーしよ!」

「楽しみです。」




 こうしてしばらく女子のみの裸の付き合いを楽しむことができた。

 メイの成体らしいがお子様なボディを撫でまわしたりもしたが、マキアに対して触っていいか聞けたかはナイショということで。

 ずいぶん仲良くなれた気がする。裸の付き合いっていいよな。女の子かわいいよ。

 忘れていたが、後で光魔法の鑑定も確認した。名前から括弧仮がしっかりと取れていて、性別とスキルの表示も変わっていた。残時間の表示はでないようだ。今日はこのまま自動で無性体に戻るのか試してみたいと思う。



名前-レイヤード

種族-異世界人

性別-完全体パーフェクトボディ・女性体

物理-干渉力5/10

魔法-火風水土光闇命属性 干渉力6/10

スキル-幸運 超直感 完全体パーフェクトボディ(魔法特化・物理攻撃耐性・空間魔法4/5 )

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