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異世界迷子ー2

「異界の迷い子?どういう意味だ?」


俺は、少女の言葉に疑問を呈した。

ここは、どう考えてもただの森だ。異界がなんだのと言われては困る。


「異界よ。まあ、信じれないのも無理はないわ……いいわ、このことについてはすぐに分かることでしょうから」


少女は、そう言うと虚空に手を振った。


すると、まるで何かの魔法のように、ウィンドウが開いて出た。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

name 須賀瀬名


Status


LEVEL 1

HP 100

攻撃力 10

防御力 1

魔法攻撃力 1

魔法防御力 1


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


Magic


炎 level 1 next point 1

氷 level 1 next point 1

雷 level 1 next point 1

土 level 1 next point 1

風 level 1next point 1

闇 level 1 next point 1

光 level 1 next point 1

精神 level 1next point 1


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


スキルポイント 1000


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「これが、ここでの貴方のステータスよ」

「ステータス……」


その言葉と、さっきの少女の行動が、ここが本当に異世界であることをひしと語っていた。


懐疑的なのは俺の悪い癖だが、ここでは疑うなという方が無理だ。


俺はふうと、息を吐くと少女に言った。


「それで、お前は誰なんだ?」

「この世界の創造主といったような者でしょうか。貴方のようなイレギュラーは本来早々に消去せねばならないのですが……」


少女はそう、俺を見定めるように大きな碧眼で覗き込む。


淡麗に整った顔が吐息のかかるほどに近い。


普段、女子と接することなど皆無の俺にはそれはある種の苦行に近い。


「生かして観察してみるというのもまた一興、楽しまさして頂くとしましょう」


少女は俺から離れると、屈託のない笑みを浮かべた。

純粋なただ、愉しい事をみるような、そんな、ある意味超人的なーー


「貴方は今のままではただの雑魚。ヌルッとした青い物体にも勝てないわ」

「え……まじで……」


ばっさりとスラ◯ムよりも弱いと言われ、正直にへこむ。


「このままでは、スラ◯ムのいい餌ね、『くっ殺せ』とか聞かせてくれるのかしら」

「なんで俺が陵辱されねばならん!!??」

「それが、嫌ならスキルポイントを使って自身を強化しなさい」

「なんだそれ?」

「貴方がさっき食べた伝説の果実に大量に含まれていたステータスを上げるためのポイントよ、使い方はこうしようと思うだけでいいわ。ノーマルステータスは各々一ポイントで、一づつ上昇するわ。魔法ステータスはレベルの二乗のポイントを使えば上げる事が出来るわ」

「ほう……」


つまりは、この1000ポイントを自由に使って結構な強さにできるかもしれないって事か。

魔法ステータスはレベルの二乗って……脳内で計算するのはちょいとムズイな。


攻撃を上げまくって、速攻で倒すか。でもそれだったらもしもの時が怖い。

なら、防御を上げまくるか。だが、それだったら有効な打撃は与えられないわけで、いい的だ。


魔法ならどうだ。

うん、そういえば……


「なあ、この精神っていうのはどういう魔法なんだ?」

「うん?ああ、それは敵の精神を攻撃したり操ったり消滅させたりする魔法よ。レベル2から、念動、洗脳、傷心に分かれるわ」

「ほう……」


つまりは、内側から攻撃するのか……

それだったらもしも、俺がドジ踏んでも直接攻撃するわけでもあるまいし、有効な打撃を与えられる。


それに、洗脳は……


「コミュ障の貴方にはピッタリね」

「俺の心を読むな!ってなんでそれを知ってる!?」

「さあ、何故でしょうね。でも、初対面の私とはこんなに話せてるのにどうして?」


少女の一切表情を変えない疑問に俺は一瞬答えるのを躊躇ったが、どうせ心を読まれるのだからと口を開いた。


「今は非常時だ。それに、お前はなんか嫌な感じがしない。表情を見せないのがいいのかもしれないな……人が笑うのが怖いんだ。笑っているのが俺に向けられているのかもしれないとどうしても考えてしまう。だから、人と話すのも必然的に嫌になってな……」

「そう……」


少女は一瞬哀しみのような色を浮かべたが、直ぐに元のぶすっとした表情に直すと俺に言った。


「貴方は、逃げているのよ。治しなさい、コミュ障を。そうしなければ私は貴方を消すわ」

「な!?横暴だろ!?」

「いいえ、これは貴方の為なのよ。……貴方は本当の寂しさをしらないわ……」


俯き、遠い目をしていう少女の言葉をこの時の俺は理解できなかった。


「これから先、コミュニケーションは大切なものになっていくわ。異世界で生きるのなら尚更ね。だから、治しなさい」


直せと言われてもだろ……

そう俺は心の中でぼやくが、創造主様に敵うわけがない。


どうすればいいか……

人と接するには……そうか!


俺は考え直すことなく念じた。


「どうやら、答えが決まったようね。貴方らしくていいんじゃないかしら?」


少女はそう言うと踵を返した。


「じゃあ、私はこの辺で。また様子を見に行くわ」


その言葉を言い終わるが早いか、少女の姿は風のように消えた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

name 須賀瀬名


Status


LEVEL 1

HP 100

攻撃力 10

防御力 1

魔法攻撃力 101

魔法防御力 101


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


Magic


炎 level 1 next point 1

氷 level 1 next point 1

雷 level 1 next point 1

土 level 1 next point 1

風 level 1next point 1

闇 level 1 next point 1

光 level 1 next point 1

精神

念動 level 1 next 4

洗脳 level 12 next 169

傷心 level 1 next 4


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


スキルポイント 150


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


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