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プロローグ
短編では少なすぎるなと思い、連載にいたしました。
ぱっと思い浮かんだので書いてみました。
そんなに長い小説ではないので、淡々と読んでいただければなと思います。
黒い長い髪を、三つ編みに結って、少女はマンションの屋上で、立ち尽くしていた。
まるで、この世の終わりを見つめるように。
その時、足音が聞こえた。
急ぐように、階段を上ってくる音。少女は扉の方をゆっくり向いた。
青年が、息を荒く吐きながら、少女を凝視する。
「何・・やってんだよ」
青年がそう言った時、少女は軽く笑った。
そして、喋りだす。
「この世から、居なくなっても、いいですか」
この少女の身の回りで、歯車が音を立てて崩れだしたのは、約三ヶ月前の事。その時から、何かが狂っていたんだ。この少女も、そしてこの青年の未来も・・・・・。