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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

女の子が死ぬ前の話

作者: 秋山



夢を見た



外国の、綺麗な男の人が死んでいた


彫刻のような綺麗な死体だった


屋上の、手すりのところにその綺麗な顔を乗せて


青空の下死んでいた



好きな男の子がいる


同じクラスの男の子。どちらから思いを告げたのか、今となっては思い出せない。


両思いだと思った。本当に好きだった。


でも、彼には他にも仲の良い女の子がいた。



放課後の教室、


彼と数人の女の子


何を話しているのか、談笑している声が廊下に響く


わたしは、包丁を持っていた


どこから持ってきたのか、思い出せない


でも、彼が自分の物にならないなら、


そう思って廊下に立っていた




殺そうと思ったのか、脅そうと思ったのか、

愛する彼を襲おうとしたのか、私を見下したあの子を襲おうとしたのか、


わたしは血まみれで屋上に立っていた


みんな死ななかった、放課後の教室、


でも穏やかだった空気は恐怖に引き裂かれた



この血はわたしのものなのか、返り血なのか




きれいな青空


あの彫刻みたいな綺麗な男の人みたいに死にたい


屋上から下を見る


大きく息を吸って、地面に背を向けた


きれいな青空がみえる



スカートに何かがひっかかった


わたしは落ちなかった


重力に逆らえず、スカートがめくりあがり

下着も丸見えで、どんどん頭に血がのぼる


醜い、なんて醜いのだろう!!!!!

わたしは絶望して、

発狂した


ひとしきり叫んだあと

意識を手放した



思い出すのは彫刻のような綺麗な死に顔の男の人


青空によく映える綺麗な死体

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