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大学に入り、人見知りだった自分を変えたかった。

楽しげな勧誘をするアウトドアサークルに入ったのは、我ながらかなり頑張ったと思う。

読書と美術館めぐりが趣味だった私が、月に一度キャンプに出掛けるなんて親は驚いていた。

飲み会は毎週。

それでもなかなか輪に入れない私に、部長だった夫が優しく声を掛けてくれた。

集まる度に気にかけて隣にいれくれる彼に、私が惹かれていったのは自然な流れだと思う。

いつしか一緒にいるのが当たり前になり、彼のアパートに転がり込んだ。

好きだとか愛してるとか、そんな言葉は無かった。

将来を誓い合ったわけでもない。

それでも気づけば夫婦になっていた。

周りの「そろそろ」に感謝すべきなのかもしれない。


サークルの部長をしていた夫は、別に私にだけ優しかったわけじゃない。

分け隔てなく、誰にでも優しかった。

誰からも好かれていた。

それは社会に出てからも変わらない。

飲み会は頻繁だし、休日はほとんど友人と出掛けてしまう。


私も釣りやスキーに誘われるが、たまには2人きりで過ごしたいのだ。

拗ねて断ってしまう。

みんなでワイワイが楽しいのも知ってる。

でも、やっぱり2人でのんびりほっこりしたいと思うのだ。


拗ねる私に夫は、いつも苦笑しながら言う。


「今度は2人でどこか行こうな」


「今度」とは一体いつなのだろうか。

まともにデートした記憶は、結婚前まで遡らないと無い。

この先何十年も「今度」は来ないのではないか。


結婚とは、本当に幸せなものなのだろうか?

私には、正直わからない。

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