拝啓的な物語
復活しました。熱は、次の日に治ったのですが頭痛が尾を引いていました。
拝啓
前世のお母さん、お父さん。俺こと私になってしまった自分ですが、どうやら異世界に転生し、しかも竜というこれまたファンタジーな生き物になってしまいました。
これからの竜生をどうやって生きていこうか途方に暮れている毎日ですが、前世ではいなかった妹ができました。
どうやら双子(?)のようです。
とんでもなく似ていて髪の色の違いがなければ見分けがつかないくらい似ています。
これからこの妹と生きていこうと思います。
こんな黒歴史にも残るとんでもない死に方で死んでしまった私ですが前世で私が死ぬまで育ててくれてありがとうございました。
敬具
リンより
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ガタゴトとゆれる床。
前の方からは、男たちの笑い声が聞こえている。
手と足それと首には、鉄のような輪がはめられている。
ゆっくりとだが歩くよりは、確実に早く流れていく景色。
そんな景気を私は、銀色に輝く折の中から見ていた。
どうしてこうなった!
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それは、私たちが夜になり眠るために地上に降りた時のことである。
初めての野宿であり、生まれた場所が完全に外敵のいない所だったため(本当は、いたのだが2人の紳竜の気配におびえて近寄ってこなかっただけ。もちろん2人はきずいていない。)ここは、自分たちがこれまでいた安全ではないことをすっかり忘れて何の対策もなくそのまま地面の上にさも自分を食べてくださいともいえるように寝たのだ。
その結果起きてみたらこれである。
リリアは、まだ隣に眠っていた。
いったいこれからどうしたらいいのだろうか。
幸い前の方に乗っている男たちは、まだ私が起きたことにまだきずいていないようなのでそのまま眠っているふりをして聞き耳をたてる。
馬車の音がうるさかったが竜に転生した効果なのかはっきりと男たちの声を聞き取ることができた。
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「へっへっへっ、リーダー、伝説の神竜が現れたとか聞いてはいましたけれどよく見つけられましたね。」
馬のたずなを握っている男が言う。それにリーダーと呼ばれた男が答えた。
「おうよ!魔力を感知するのは、簡単なんだ。なにせ当の神竜が魔力全く隠す気もねえで私はここにいるよって言っているんだからな。っていってもいくら神竜でも生まれたてで何も知らないんじゃしかたないがな。」
リーダーが誇ったような顔をしている。
(えーまさか人化が魔法みたいだから魔法があるとは想像はしていたけれどまさか魔力とかの概念もあるなんてこりゃすごいファンタジーだ。これまで前世では感じなかった第6感的なこれかな。転生してからあんまり気にしていなかったけど。ていうか神竜って何?まさか私たちのこと?いやいやいや、まてまて私が竜なのは認める。それはもう不本意ながら事実なのだから仕方がないとして。でもこの二人は嘘言っているようにはきこえないし…)
「いやーそれでもリーダーは、天才っすよ!あの軍隊や最上級の魔術師まで動かして神竜を探している大国、判帝国やロード帝国より先に捕えたんですから。」
「そ、そうかぁ~。運が良かっただけかもしれないよ~」
「そんなことないっすよ。」
他の仲間なのだろう違う声が聞こえた。
リーダーは、頭をかいて照れている。
(え!ちょっ!どういうこと!判帝国!ロード帝国!聞いたことないからどんな国か知らないけれど何かその2大国が私たちをなぜか狙っていることはわかった。しかも軍隊まで動かして。あ、もしかして飛行練習の時に墜落して森に800メートルくらい縦にえぐれちゃったんだよね。もしかしてそれかなぁ…軍隊動かすほどのしかも2か国が動くほどの大切な森なのかなぁ…だったらどうしよう…自分お金1つももってないよう…)
なんか妙な勘違いをしているリンであった。
次話投稿予告
2013/10/7から10/8の間