ダンジョン3
コトハは在庫が減少し、製作を組合から依頼されていた
魔法薬、魔法飲料水を作り終えると
ドア前に設置されている台へと、完成品を置いた
コトハは使い終わった大鍋を、流しへ運ぶと流水で
鍋の中をキッチリと洗い流す、最後に布で水分が残らない様に拭き取った
コトハは両手で大鍋を持ち上げると、棚の前まで運ぶと
ゆっくりと腰を下ろし、棚の一番下に戻した
コトハは、近くにあった干しレーズンが入った瓶を手に取りと蓋を開け
口へガバッと入れると、蓋を閉める
(作業も終わったし、そろそろ行くか)
帝都に在る管理を任されたダンジョンへと、行くべきコトハは
転移魔法を発動した
ダンジョン地下4階へと降り立つと、下の階への階段を探すが
見つからず、下の階へと通じるロープを発見した
コトハは、ロープを掴み下りて行く
地下5階は、床一面が水で覆われたいた
川の様に水が流れている、コトハはバシャバシャと音をたてながら
ダンジョンをつき進む、暫く進むと水位は胸の辺りまで達したりと
時間をかけながらも、冷たい水の中を流れに逆らいながら黙々と前へと進む
(ダンジョンなのに、川の様に水が流れているなんて不思議)
漸く結界が有る目印の光が見える、コトハが更に足を進めようとすると
水上に忽然と、赤いゴツゴツとした巨体のザリガニが飛び出し大きなハサミを
コトハに向け突きだした
(デカイ、この状況だと私が不利だよどうしょうかな)
前方に火炎の障壁を構成するコトハ、しかしザリガニは火炎の障壁の熱さを
特に気にせず、大きな巨体で突き進みコトハへと大きなハサミが接近する
体を横にずらし、巨大なハサミを避けるとコトハはそのままハサミを両手で掴み
自身の体をコマの様に鋭く回転させながら、大きなザリガニを上へと投げ飛ばす
さらに、コトハはザリガニへと強風を放つと
ザリガニは、ダンジョンの天井に体をぶつけながら大きな音をたてながら
吹き飛ばされていった
コトハは、結界装置に近ずくと慣れた様子で認証登録を終えた
早速、地下6階への階段を発見したコトハは階段を下る
ダンジョン地下6階を進むと、途中で二股に道が分かれていた
一つは普通の道幅、もう一つは道幅が極端に狭い
(セオリーは、大変な方を選んだほうかな近道な筈
通れるかな)
コトハは、体を横にすると腕を広げながら横歩きで壁に滑り込ませながら
道幅が狭く壁が迫る道を進んでいく
息苦しさを我慢して、更に傾斜も急になった道を進む
(意外に行けるかも、でもこの体勢は苦しいよ)
漸く、狭い道幅を通り抜けると前方に6メートルはある大熊が
コトハに向け突進して来た
(やっと狭い所から解放されたら、大熊大きいな)
コトハも、大熊の正面に向かう
大熊の振り落とされた前足を避け、回り込むと後頭部へ蹴りを叩き込むが
頑健な大熊は、微動だにせずコトハに飛びかかる
(なにこれ、硬すぎるよ)、
後方へと距離をとり大熊の鋭い爪を避けると、コトハは全身に魔力を行き渡せると
両手足に集中し、身体強化魔法を重ね掛けし発動させる
コトハの両手足に魔力が渦巻くほどに強化すると加速し
大熊の振り下げられた前足を、片手で受け止めると鋭い拳を次々と
大熊に放つ、よろめいた大熊の脳天に足を振り落とすと
黒い巨体が床に倒れた
コトハは結界装置へ近ずき登録を終えると、地下7階へと続く階段を下りて行く
ダンジョン地下7階は、ダンジョン自体が階段で構成されている
延々と続く階段を、上り下りと繰り返しながら
ダンジョンを進む、脚が張りながらも気力で突き進む
(長い階段、まだま続くみたい)
漸く長い階段地獄から解放され、前方にある結界へ踏み込むと
体長5メートルを軽く超える鮮やかな赤色な怪鳥が、口を大きくあけると
火炎をコトハに向け放出する
(脚がパンパンに張って動かないのに、行けるかな)
コトハは体を横にずらして火炎を避けると、目の前には既に怪鳥の大きな体が
迫り避ける事が出来ず、大きな体がブチ当たると
強い衝撃を受けたコトハは、後方へと吹き飛ばされる
頭部を打たない様に、体を丸めながら転がるコトハ
脚が痙攣している事にきずき、手を脚に触れ治療魔法を発動させ始める
追撃を加えるべく、倒れたコトハに向け怪鳥の鋭い嘴が狙うが
体を横に回転させながら避けると、コトハは魔力を脚に這わせ素早く立ち上がり
怪鳥の後ろへと回り込むと氷塊を放つ
怪鳥の姿がブレると、コトハは全く警戒していない後ろから忽然と現れた怪鳥の
大きな足で踏みつけられ、床に強く叩きつけられたコトハの体があらぬ方向へと
曲がり、ダンジョン内に鈍い音とコトハの嗚咽が響く
更にもう片方の大きな足でも踏みつけられたコトハは、骨が折れ知覚が麻痺し
もう力が入らない体を、床に押さえられミシミシと体を押しつぶされていく
(痛みが無いって、かなりヤバイかも
無理にでも動かさないと)
怪鳥の嘴も迫ると、コトハは痛む体に魔力を込めると怪鳥の足を撥ね退け
立ち上がると怪鳥の首を手でカバッと掴み、後頭部に魔力変換し雷を流す
ぐったりとした怪鳥を、コトハは放り投げると結界内へと座り込むと
首にかけていた瓶を手に取り、魔法飲料水を飲む
折れていた手足やろっ骨が回復すると同時に、コトハの体に
激痛がはしる、コトハは奥歯を強く噛み痛みに耐える
(死ぬよ、体が回復する痛みでしかし早かったな怪鳥は
動きが見えなかったなし、久しぶりにボロボロにされたよ)
コトハは、結界装置に登録を終えると下に続く階段へと下りる
ダンジョン地下8階へとたどり着くと、目の前には丸く人が辛うじて
体を通せる位の筒状の道と普通の道が見えた
迷う事無く、今回も厄介な筒状の道を選択するコトハ
(狭い入口、どう進めば通れるかな)
コトハはホフク前進しながら、狭い筒状の道を進む
(圧迫感が有るなこれは)
コトハは、数十分かけてゆっくりと進み筒状の道から
漸く解放され、筒状の道から出ると前方から大きな体をし
ゴツゴツとした赤茶色の肌をした、体長3メートルを超えるオオトカゲが突進してきた
コトハは、横へと飛び避けるが予想していたかのように
オオトカゲの尻尾が振り下ろされる
(動きが読まれた?まずは尻尾をどうにかしよう)
前方に風の障壁を展開し、尻尾の振り落とされるスピードを緩めると
コトハは両手で振り落とされる尻尾を、ガッチリと掴むと回転し
遠心力を加え空中へと投げ飛ばす
オオトカゲは空中で大きな体を回転させ、何事も無かったように床に華麗に着地すると
大きく開いた口から、連続して水玉を放ち続ける
コトハは体を左右に揺らしながら、水玉を避け続けていると
オオトカゲは、高圧電流を体全体から放つダンジョン全体が光り
破裂音が響く、水を介してコトハにも電流が流れる
コトハの体が電流により麻痺し硬直すると、オオトカゲが正面から突進する
更に大きな尻尾を上から振り下ろす、コトハの体は大きな音をたて
床に叩きつけられた、グッタリとしたコトハにオオトカゲは
足で踏みつけようとした時に、巨大な氷塊がオオトカゲの頭上に落ちる
不意をつかれた、オオトカゲの赤茶色の大きな体が床に倒れた
(保険を掛けていて正解だったよ、ダンジョンを水で浸し電流を流すなんて
なかなかやるねオオトカゲさん、マジで痛いよ
まあお陰で頭上に仕掛けた氷塊の、体積を増やし重量を増やすのは
容易かったけど)
コトハ日記抜粋
魔術師、魔道師組合に依頼された、魔法薬と魔法薬飲料水を作り終えると
俺は、管理を任されたダンジョンへと向かう
地下4階に転移魔法で降り立つと
未攻略の地下5階へと向かう、驚いた事に川の様に床には水が流れていた
冷たい水の中を進むと、ザリガニが襲ってきた私に大きなハサミを
突きだしてきた
流石に水の中での戦闘は不利だと思い、
ザリガニの攻撃を避けると、上空へと投げ飛ばし風で吹き飛ばした
地下6階は途中で道が二股に分かれたので、セオリー通り
進むのが大変そうな、道幅が異常に狭い道を選び進んだ
横に体を向けて手を広げ壁に滑り込ませながら、漸く抜けると
私の姿を見た大熊が突進してきた
最初に蹴りを入れた時は、威力が足りないらしく微動だにしなかったので
魔力で身体強化魔法を重ね掛けして立ち向かう、大熊の攻撃を片手で受け止めると
私は拳を放ち続け、最後は蹴りでダウンさせた
流石に大熊だな体が頑健だよ、最初の打撃攻撃は通じなかったし
地下7階は、とにかく階段の上り下りを繰り返す
まともに動けなくなったし、下半身が動かなかったほどだから
漸く階段から解放されると、真っ赤な怪鳥が突っ込んで来た
陽動として放たれた火炎を避けると、体当たりを食らい吹き飛んだ
更に背中から足で踏まれるという事態に陥るという、危機的状況に、
体に大きなダメージを受け危うく死ぬとこだったなよ
怪鳥の足は、まともに受けると大ダメージを受ける事に
骨は何本かは持っていかれたし、一撃で
何とか、雷を後頭部に放ち怪鳥を退ける事に成功
しかし怪鳥の、素早さは規格外だ侮れないよ
地下8階では、ホフク前進しながらダンジョンを進む
地味に疲労感を感じる、結界前にはオオトカゲが
私の姿を見ると突進してきた、避けると予想してたな尻尾を振り下ろしてきたし
なんとオオトカゲは、ダンジョンの床を水で浸し電流を流してくるなんて
私は感電すると体が硬直し、その隙を見逃さないオオトカゲに
突進され尻尾で床に叩きつけられる、結構痛いけど
予め用意していた氷塊を、オオトカゲの頭上にを落し気絶させる事に成功
油断していたからなオオトカゲは、今回は私の勝ちだよ