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第一章




被害の現状



この章では、種内捕食症被害の現状や被害を発生させている罹患者の特徴について説明します。



 1・旧首都圏から人々が疎開したことにより、捕食対象を求めて種内捕食者が中山間地域などへ広域に拡散しながら移動をしています。また、住民や疎開者に対し定期的な検疫検査をおこなっており安全を確保しておりますが、疑心暗鬼により健常者同士で殺しあってしまう悲しい事例も増えています。


 2・また、漁業従事者も漁の網を種内捕食者が登ってきて噛まれる、農業従事者が川の様子を見に行って、川岸より這い上がった種内捕食者に捕食されるといった事故が増えており、毎年、1000人以上の被害が出しています。


 3・さらに、種内捕食者への恐怖が精神的な負担となり、生きる意欲の減退といった目に見えない被害が国民の生活全般に影響を与えています。


 4・種内捕食者と戦える戦闘技能保持者の不足と、銃器など武器・弾薬の不足による抗戦能力の低下が潜在的な危機となっています。





種内捕食者の分類と特徴




Ⅰ型種内捕食者


 ・Ⅰ型は、最初に確認された種内捕食者でとても危険です。警察や機動隊そして自衛隊偵察隊の壊滅原因となりました。約28日 ※個体差有り ほど経過した後に、死体もしくはⅡ型 ※後述 へ変化しました、原因は不明です。


特徴


 ・罹患率が高く、発症までの時間は3分~3日ほど、噛まれるだけでなく体液が健常者の皮膚や粘膜に触れるだけで罹患し、発症すると心肺停止状態になり健常者を無差別に襲います。

 ・全力疾走で移動する事が可能、また自分の肉体を破壊してしまうほどの怪力を出せる。

 ・視力はよいらしい、眼鏡等で視力矯正を行っていた人が発症後には裸眼でも支障がなかったようだと多数の証言を確認しています。

 ・待ち伏せをしたり、放火をして篭城している健常者を燻り出すなど、かなりの知力があると思われます。




Ⅱ型種内捕食者


・Ⅱ型は、Ⅰ型罹患者が一定期間経過した姿の一つです。単体で見た場合Ⅰ型ほどの危険性はありませんが、群れて津波のように押し寄せてくるのでとても危険です。また、噛まれて罹患するとⅠ型種内捕食者になってしまうので注意が必要です。


特徴


 ・ドアノブを回してドアを開けることができないほど知力は低いです。

 ・視力も悪いようで階段の上り下りは可能ですが、発症者の真似をした人が襲われなかった事例が報告されています。

 ・歩行能力も、常人が歩くぐらいの早さです。

 ・噛まれない限り罹患しません。口腔以外の体液は凝固しており、まるでゼリーのようですが、このゼリー状の物質が、体や粘膜に付着しても罹患したという事例はありません。

 ・大きな音のするほうへ集まる習性がありますが、同程度の音量の場合は人の声がするほうに集まります。

 ・筋力は常人よりかなり強いです。

 ・聴力は人並みと思われます。




Ⅲ型種内捕食者


・Ⅲ型は、Ⅱ型と身体能力的にはほとんど変わりませんが、いくつかの相違点があります。最大の脅威は知能が多少あり、Ⅱ型罹患者を操ることです。Ⅱ型罹患者と見分けが付けにくいため確認されている固体は少ないです。


特徴 (Ⅱ型と相違点のみ抜粋)


 ・ドアノブを回してドアを開けたり、エレベーターを使えるほどの知能があります。

 ・うめき声が届く範囲のⅡ型罹患者を操つれるという説がいまのところ主流です。



 

・その他


・種内捕食症発症より10年が経過しましたが、種内捕食者は多様な変化を見せており、いまだ特性不明な存在もあります。新種を発見した場合は、最寄の市町村担当課へご一報をお願いします。



今回も読んでいただきありがとうございます。

なんとなくニヤリとしてもらえたら嬉しいです。

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